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バレンタイン・デーには次のような俗信もあったようである。その日最初にあった異性が生涯の恋人になるというものである。とすれば、すでに生涯をちかった恋人同士は2月14日、嫌な異性に出会わないように気を付け、出歩かないほうがよいようだ。
現代の商業主義が資本に都合のよいバレンタイン伝説を作り出す以前、田舎の女がうたう素朴な田園詩を紹介しよう。作者はピープスよりずっと若いがほぼ同時代の詩人である。
Last Valentine, the day when birds of kind
Their paramours with mutual chirpings find,
I early rose just at the break of the day
Before the sun had chased the stars away:
A-field I went, amid the morning dew,
To milk my kine (for so should housewives do).
Thee first I spied - and the first swain we see,
In spite of fortune shall our true love be.
John Gay (1685 - 1732)
鳥たちがさえずり合って
愛人を見つけるあのバレンタイン・デー
お日様が夜空の星を追い払う前の
夜明けに私は起きた。
露に濡れた野に行き、
雌牛の乳をしぼった(それが女の仕事だから)。
あなたを見つけたのは私よ、最初に見かけた若者が
どんなことがあっても、本当の恋人になるのよ。
ジョン・ゲイ
さらに、17世紀の無名の詩人のバレンタインカードの詩はユーモラスでお洒落である。
Go, little gloves, salute my Valentine
Which was, which is, which must and shall be mine.
Love to thee I send these gloves
If you love me, leave out the "g"
And make a pair of loves.
Seventeenth-century English verse on a Valentine card
グラブよ、私のバレンタインに挨拶をしておいで
このグラブは過去も現在も私のもので、また将来私のものになるべきものです。
貴女への愛をグラブに届けさせます。
貴女が私を愛していたら、「グ」の字を取って
「ラブ」ペアになりましょう。
17世紀イギリスのバレンタイン・カードの詩
絵はミレーの「乳搾りの女」である。
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