ヘ短調作品34

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受難節中の珍味とは?

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私のブログは西洋の暦にこだわっているが、これは「ベリー公の時祷書」 とか「 The English Year 」といった暦の本というのは結構楽しい読み物だからである。これを機会にどうもわかりにくかった教会歴を勉強しておこうという意図もあった。敬虔なキリスト教信者でも毎年教会からカレンダーをもらって移動祝祭日の「復活祭」を知るという人も多いようである。一年間近くブログを書いて少しは学習した。「復活祭」というのは3月21日(閏年には3月20日)の春分後の満月のあとにくる最初の日曜日と決まった。

昨年外国にいる友人のブログで「復活祭」を知ったのであるが、その日は春分過ぎで夜は満月に近かったので「復活祭」と満月の関係を納得した。しかし3月21日過ぎから毎日月を眺めているわけにはいかない。下手をすると今年は20日間天を仰がなくてはならない。今年は「復活祭」が4月16日だそうであるから、4月10日から天を仰ぐことにしよう。

さて前回、ジャン・ピエール・ランパルをネタにして食い物の話を書いたが、今回も食い物の話である。カーニバルの狂乱のあとレント(受難節)に入り、日曜を除いた40日間神聖な時期にはいるわけである。今年では4月16日が復活祭とすれば、手元にあるカレンダーでは3月1日からレントに入るのは間違いない。今年では、3月1日から4月16日の間どういう生活態度で特にどういう食生活を送ったらいいかという問題である。

キリストの荒野での祈りと断食をしのび、食生活を変えなければいけないが、現代ではクリスマス以外に教会には行かないというクリスマス・クリスティアンがフランスなど本来カトリックの国で増えつつあるという。「復活祭」は所詮異教時代の「春の祭り」に後退し、教会に行けば「復活」のシンボルである、色の付いた「ゆで卵」がもらえる日にすぎなくなっているのであろうか。季節の祭りに過ぎなくなっているのかもしれない。

本来は肉を断って祈りの日々を送らなければいけないはずだが、マクドナルドの売り上げがこの時期に落ちるという話を聞いたことはない。中世の時代には皆信心深く、肉屋の売り上げが激減したという話である。ただわれわれ仏教国の人間の感覚とちょっと違うのは魚を食べてもいいのである。ヘブライ語からギリシャ語、ラテン語と聖書が翻訳を重ねる内に魚を食べてはいけないとは書いてないことに気付いたのか。仏教徒からすると、いずこの宗教も言い訳にはことかかないような気がする。

The English Year によれば、魚の売り上げ急上昇は信仰心の証だったのである。ニシンとかイワシの消費量は大変なものであったそうである。旬のニシン・パイを王室御用達をした報償に、一代限りであるが、30エイカーの土地をいただいた人の話がある。さらに支配階級の好みの珍味は「ヤツメウナギ」だったそうである。グロスターのヤツメウナギは忠誠心の証として王室にプレゼントされたが、このレントの時期にはその値段はそれこそ「ヤツメウナギのぼり」だったそうであるし、この珍味を食い過ぎて死んでしまった王様もいるという話である。

このヤツメウナギ意識して食べたことはないが、そんなに旨いのだろうか。もし日本が敬虔なキリスト教国であるとしたら、このシーズンどの魚がt高値でセリ落とされるであろうか。

写真はヤツメウナギ。この魚はウナギではないし、魚でもないという。水中に棲息し、雌が産卵し、雄が精液をふりかけるのだそうだが、それでも魚でないという話である。ではいったい何なのだろうか。爬虫類とも思えない。私にはどうしても分からなかった。

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