ヘ短調作品34

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「今日の詩」は「マイケル・ロバーツは恋人に安らかにといった」である。マイケル・ロバーツを調べてみたが、1921年に出版された Michael Robartes and the Dancer に収録されているイェーツの詩に登場する人物とあった。この詩集には、以前翻訳したイースター1916年も含まれている。情報はそれだけである。

Michael Robartes bids his Beloved be at Peace

I HEAR the Shadowy Horses, their long manes a-shake,
Their hoofs heavy with tumult, their eyes glimmering white;
The North unfolds above them clinging, creeping night,
The East her hidden joy before the morning break,
The West weeps in pale dew and sighs passing away,
The South is pouring down roses of crimson fire:
O vanity of Sleep, Hope, Dream, endless Desire,
The Horses of Disaster plunge in the heavy clay:
Beloved, let your eyes half close, and your heart beat
Over my heart, and your hair fall over my breast, 10
Drowning love’s lonely hour in deep twilight of rest,
And hiding their tossing manes and their tumultuous feet.

Yeats


マイケル・ロバーツは恋人に安らかにといった

馬が暗闇で長いたてがみを振る音がした。
興奮しきった蹄、白く光る目。
北はゆっくり去っていく夜を示し
東は夜明け前の密かな喜びを表し
西は白露の涙を流し、ため息をつき去っていき
南は深紅の炎のバラを浴びせる。
つかの間の寝、希望、夢、無限の欲望
動揺した馬は泥に突っ込む。ねぇ目を半ば閉じ
僕の心臓の上で君の心臓を鼓動させ
髪を僕の胸の上に垂らしておくれ。
愛の孤独な時間を安らぎの曙に浸し
逆立つたてがみと乱れた足並みを隠しておくれ。

イェーツ

海辺 -- シュトルム

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今日目についたドイツの詩人はテオドール・シュトルムである。めくった程度であるが、彼の「インメン・ゼー」という題名は記憶に残っている。彼は法学を学び、お役人になった人であるが、青春時代から文学への思い入れがあり、仕事の合間に小説や詩を書いた。分類すれば、ロマン派になるのだろうが、同時代のフランスやイギリスの詩人に比較して感傷的であるし、道徳的でもある。彼の経歴がそうさせたのかもしれない。フランス革命もこのドイツ人には何の影響も与えなかったみたいである。そういう意味で、われわれ日本人がイメージするドイツ的な詩人である。


Meeresstrand

Ans Haff nun fliegt die Möwe,
Und Dämmerung bricht herein;
Über die feuchten Watten
Spiegelt der Abendschein.

Graues Geflügel huschet
Neben dem Wasser her;
Wie Träume liegen die Inseln
Im Nebel auf dem Meer.

Ich höre des gärenden Schlammes
Geheimnisvollen Ton,
Einsames Vogelrufen -
So war es immer schon.

Noch einmal schauert leise
Und schweiget dann der Wind;
Vernehmlich werden die Stimmen,
Die über der Tiefe sind.

Theodor Storm


海辺

潟に飛び行くカモメ一羽
夕暮れは迫る。
湿地に映る
夕べの光。

水面をすいと飛び行く
灰色の鳥。
夢のごとくに島は
海の霧の中。

聞こえるは泡立つ泥の
不思議な調べ
寂しき鳥の鳴き声 −
いつもと変わらず。

再び風が揺らぎ
沈黙する。
声は明らかに
深き所より。

シュトルム

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34.ブラームスからヘルツォーゲンベルクへ

[ウィーン、1878年3月]

 親愛なる友へ

 ここに手紙を書く気になるまではしまっておきたかったノッテボーム(1)文書があります。

 … 私は四重奏曲(2)に感謝します。

  一瞥しただけですが、良い印象を持ちました。今夜はこの曲で楽しく過ごすことになります。待ち遠しいものです。では取り急ぎ失礼します。

誠実なるあなたのJ.Br.より




(1) 書簡3の注(4)。

(2) 書簡32の注(2)にあるハインリッヒの弦楽四重奏曲]。


訳注:

ブラームスは送付された曲には早々に返事を書き、二度と感想は述べないのが常だった。

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