ヘ短調作品34

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死 -- イェーツ

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「今日の詩」はイェーツの「死」である。偶然だが、「死」の詩が続く。皆さんいろんなことを言われるが、気になって仕方がいのだろう。この詩に登場する偉大な人物ではなくても、私も死ぬときは、「呼吸の停止」をフンと嘲笑したいものだが、果たしてどうなるやら。

形式的には、全文一行6音節で綴られているようで、淡々としている。韻も若干弱い部分があるが、まずは現代の緩和された韻文というのだろう。

Death

Nor dread nor hope attend
A dying animal;
A man awaits his end
Dreading and hoping all;
Many times he died,
Many times rose again.
A great man in his pride
Confronting murderous men
Casts derision upon
Supersession of breath;
He knows death to the bone --
Man has created death.

William Butler Yeats




瀕死の動物には
恐怖も希望もない。
最後を待つ人は
全てを恐れ、全てを望む。
人は何度も死に
何度も立ち上がった。
全盛期の偉人は
殺人者に立ち向かい
呼吸の停止を
嘲笑する。
この人は死を知り尽くす −
死を創作したのは人だ。

イェーツ

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今日のドイツ語の詩はトラークルの「死の七つの歌」の第11作「カール・クラウス」である。ウィキペディアによれば、カール・クラウスは20世紀初頭からヒトラーのウィーン併合直前まで、オーストリアで活躍した作家・ジャーナリストである。ユダヤ人でありながら、ユダヤ教を批判し、後年カトリックに改宗した。彼の鋭い舌鋒はハプスブルク朝、フロイドの精神分析、その他ウィーン的と思われるものすべてに向けられ、多くの敵をつくったが、トラークルを支持した。「カール・クラウス」はトラークルとしては珍しい特定人物を描いた短い賛美の詩である。


Karl Kraus

Weißer Hohepriester der Wahrheit,
Kristallne Stimme, in der Gottes eisiger Odem wohnt,
Zürnender Magier,
Dem unter flammendem Mantel der blaue Panzer des Kriegers klirrt.

Trakl


カール・クラウス

真実の白き高僧
水晶の声に神の冷たき息吹が宿る
怒れる魔術師
戦士の青き甲冑が響く燃え盛るマントの下。

トラークル

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115.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ

インニヘン、ガストホフ・ツア・ゾンネ

1882年8月6日

 親愛なる友へ

 わたしは今五重奏の貸与とこの貴重で愛らしい作品自体にきちんと感謝できます。この作品はすでにわたしを喜ばせてくれましたし、今年の冬、ライプツィッヒで聴けるならば、さらに喜ばせてくれるものと期待します。これは確実だと思います。レントゲン父(1)は Kammermusik の六重奏曲で大評判になりましたので、彼を止めることはできません。実際は、彼はこの夏に受けた試練で、(奥さんが激しい筋肉リューマチで七週間、病気療養中で、生綿で包まれ、ようやく一時間だけ起きることを許されたばかりです)すっかり元気をなくしています。10月には(これを正確に予想したのは何という幸せ)第 一楽章、それに第二楽章の最初のラルゴが圧倒的だと思いますので、弾いてみて、彼を奮起させるつもりです。ここでは彼は、チェロとバイオリンがひいきにされているので、ひがむとは思いますが、イ長調の楽章、とくに変奏は彼の出番です。ここのトリオは驚くほど巧みです。――活気があり、陽気で、効果的です。 このパーツも

{楽譜}(2)

魅力的に消えていきます。

 しかし短いアダージョはやはりわたしの一番のお気に入りです。これは大変美しく、厳粛な嬰ハ短調に夢中になっていたあなたは、アレグレットに引き離されるのが不愉快なのではないでしょうか。そして比類ないカデンス。

{楽譜}

そしてこの何という美しさ――

{楽譜}

とくに第二バイオリンがチェロの消え入るばかりの嘆きを取り上げるところで。

{楽譜}(3)

  第一楽章で一番気楽しかったのは、その透明さです。形式の明澄性、素朴な愛らしさはなんと気分のいいことでしょう。これらは規則に従いながらも、曲に合った特殊な形式が工夫されています。飾り気なく、散文的に表れている構造を見るのは爽やかです。つなぎの小節、とくに展開部で利用しているモティーフは

{楽譜}

明らかに何かに向かい、巧妙に引き延ばされたドミナントのカデンス

{楽譜}

と第二小節(4)での第二フィドルとビオラの魅力ある(へ音と嬰へ音)半音減の関係が新しいアイデアが近づくことを警告しています。なんと美しくビオラで(ユリウス・レントゲンには楽しくないでしょう)やってくるのでしょう。わたしは、ビオラが嬰ト音とイ音(5)に上り詰めて嬰へ短調に変化するのが好きです。フィドルが主題を取り上げ、嬰へ単調がイ長調に開花し、第二フィドルが三度下であいづちを打つのは魅惑的で、ニ長調の明るいタッチを見下すことにはなりません。

{楽譜}

きわめて厳格になりそうな展開がホ音で二つの遮られたカデンス(6)に驚きます。

{楽譜}

その後にはGで。そして三連音符その後からいちゃつきながら追ってきます。再度美しくペダル・ノートハ音に上り詰め、ほとんど忘れられたへ短調(7)に復帰します。古い陽気なリズム

{楽譜}

が第一主題ののどかな復帰に割り込むものの、たちまち押さえられ、変ニ音(8)への落ち着いた転調にぴったりの伴奏部となります(変ニ音への転調がお得意のようですね、ヘル・ブラームス)。これらのキーを通り変ホ音のドミナント(9)にたどり着き、ハ調の9度(10)に急降下し、これが決定的で力強い最後の仕上げの活気に満ちた最終段階で先導役を務めます。(最後のカデンス――変ロ短調、変ト長調、ハ長調(11)――は見事です)この小節で一つ困った音符があります。

{楽譜}(12)

これがへ音とぶつかります。これははっきりと長調の楽節を示すものです。こんな生意気な意見に腹を立てないでください。あなたは書くようにと言われたでしょ う。あなた以外の人に書くみたいにして書いています。あなたには先刻承知のことを書かれて、退屈至極でしょうけど。でもこのコーダから離れないでください。我慢して聞いてください。これはすごく魅惑的です。この魅力的なブランコでグラーツからの道中、わたしをたしかに眠らせてくれました。

{楽譜}(13)

でも一つ大いに反対したいことがあります(ハインリッヒとわたしは同時に息をもらしました)。 二つの最後の「時間終了」テンポ・プリモ・バーはこの絶えなんとするエレジーの後では非常に気がかりです。あなたではなく、あなたのペンに責任があるので しょうが、労を惜しんでいつものようにされたみたいです。この楽章が穏やかな調子で終わってはいけないのですか。なぜいつもの「目覚まし」が幸せな夢を中断させるのですか。「彼を呼び覚ます口に禍あれ」(14)と言いたいのです。

 でも元気を出して。最終楽章はほとんど見ていませんので一言もありません。この数日間では(ほとんどを気の毒な親戚と怠けていたイタリア語の学習に費やしました)、全部はこなし切れず、選択しなければなりませんでした。この最終楽章は理解するには聴いてみなければなりません。それに性格上それほど叙情的ではありません。3楽 章のうち選択せよといわれたら、女はきっと叙情的なものを取るものです。さらに演奏が一番難しいのです。それにこの時にはどうしても、左の親指に体重のすべてをかけ、哀れな指をくじかなくてはなりません。ハインツはこの楽章と彼のへ音のトリオに構造上と扱いに類似性を見出して楽しんでいました。第一主題だけではなく第二主題にも、またその混ぜ方にも痕跡(15)がありますので、彼は自慢げに楽しんでいました。

{楽譜}

彼は5時に起きて、わたしの眠い目で見るかぎり、光り輝いていました。残されたわたしは一人寂しくお手紙書き、喉が痛くて時々注意しなければいけません。激しい風と吸い込んだ砂ぼこりのせいでしょう。わたしの歌は「墓はわが友」で はなく、「灰汁の過マンガン酸塩はわが喜び」です。こちらはとても良いところです。空気はおいしく、野生のタイムの香りが――こんなに香しいものを吸った ことがありません――し、ドロマイトが燦然と輝いています。安らぎと静けさが気分を爽快にしてくれます。宿も良いです。食事は良い――美味といってもいい です――ですし、どれも安くて、勘定を忘れてしまいそうです。今日ベルタ・ファーベルから手紙を受け取りました。12日には休暇に入り、二十日にはレットヴィッツ(16)に行く予定です。彼も行った方が安全だと思います。12日 まではここの宛先で届きます。約束されたのですから、わたしはぜひともそれを手に入れたいと思っています。生意気なおしゃべりを気にしないでください。こ の五重奏曲のように美しい作品をわたしに送っても、無駄ではなかったと思われるでしょう。二日には原稿を包みましたが、町に持って行ってくれる人がいませんでした(ケルブラーガッセは田舎です)から、四日までは届かないはずです。もっと頻繁に送ってくだされば、わたしは自筆原稿を印刷した楽譜と同じように読みこなせるでしょう。

 では優しいお別れのあいさつともう一度感謝します。

あなたのエリーザベト・ヘルツォーゲンベルクより



(1) エーゲルベルト・レントゲン、ゲバントハウス管弦楽団と四重奏のリーダー。

(2) この楽節は総譜の22ページ第小節では次のようになっている。

{楽譜挿入}
(3) この楽節と前の楽節の引用は正確ではない。(総譜の20ページの最後の小節)

(4) 総譜の11ページ参照。この批評が書かれる前に写本が返却されているので、この手紙の引用は記憶によるものである。

(5) 総譜の6ページ。

(6) 9ページ第3小節。

(7) 11ページ第6小節。

(8) 12ページ第3小節。

(9) 12ページ第7小節。

(10) 12ページ第10小節。

(11) 13ページ第10小節。

(12) 12ページ第7小節。

(13) 19ページ第5小節と第6小節。

(14)「夜彷徨う人」、作品86の引用。

(15) この類似性はまったく偶然であるが、ブラームスが他人のテーマを好んで借用するのは事実である。それを発見しては論評する批評家への挑戦の意味もあった。

(16) ファーベル家の別荘地。

ヘルツォーゲンベルク夫妻が滞在したインニヒェンの現在の写真

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