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「今日の詩」はイェーツの “The Heart of the Woman” 「女心」と訳した。イェーツのケルト物とも思われない。まあ詩を一つ物にしたということであろうか。 脚韻は全詩節とも [a, b, a, b] であり、一行8音節である。格調についてはまだ実力不足で何ともいえない。 絵はルノアールの作品である。シスレー夫妻がモデルの絵であろうかよく知らない。 The Heart of the Woman O what to me the little room That was brimmed up with prayer and rest; He bade me out into the gloom, And my breast lies upon his breast. O what to me my mother's care, The house where I was safe and warm; The shadowy blossom of my hair Will hide us from the bitter storm. O hiding hair and dewy eyes, I am no more with life and death, My heart upon his warm heart lies, My breath is mixed into his breath. William Butler Yeats 女心 あのちっぽけな部屋が何よ 祈りと安息で息が詰まるわ。 彼はあの陰気な所に行けと 二人の胸は重なっているわ。 お母さんのお世話が何よ 家は温かくて安心だった。 日陰の花で青春を送れば 暴風に会わないでしょう。 ああ、髪を隠し、眼を濡らし 私には生も死も関係ない 私の心臓は彼の心臓の上 二人の息は混ざっている。 イェーツ
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2007年11月03日
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今日のエミール・ネリガンはボヘミアの平原に空想の翼を広げ、羊飼いの娘と出会い思い出を持って帰った。題名は “Bergère” 「羊飼いの娘」である。羊飼いの娘に恋心を抱くのは伝統的なテーマである。その場所もボヘミアという、想像上ではあるが郷愁をかき立てる国での恋の物語にした。月並みといえばそれまでだが。 絵はブグロー (William-Adolphe Bouguereau)の作品。ミレーの絵が愛らしいが、あまりに幼くて、宗教的である。恋愛の対象になりにくい。 Bergère Vous que j'aimai sous les grands houx, Aux soirs de bohème champêtre, Bergère, à la mode champêtre, De ces soirs vous souvenez-vous ? Vous étiez l'astre à ma fenêtre Et l'étoile d'or dans les houx. Aux soirs de bohème champêtre Vous que j'aimai sous les grands houx, Bergère, à la mode champêtre, Où donc maintenant êtes-vous ? - Vous êtes l'ombre à ma fenêtre Et la tristesse dans les houx. Emile NELLIGAN (1879-1941) 羊飼いの娘 ボヘミアの草原に日が暮れて モチノキの下、僕が愛した君 田舎娘の衣装した羊飼いの娘 君はこの夕暮れを覚えている? 君は僕の窓にまばたく瞬く星 モチノキの黄金の星であった。 ボヘミアの草原に日が暮れて モチノキの下、僕が愛した君 田舎娘の衣装した羊飼いの娘 君は今頃どうしているだろう? 君は今や僕の窓をさえぎる陰 モチノキの悲しい想いなのだ。 エミール・ネリガン
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今日のドイツ語の詩はシュタットラーの “Botschaft” である。題名は全体を読んでから訳を考えるが、正直困った。シュタットラーは戦争に反対する友人を説得しているらしい。戦争に参加するのが「使命」なのか、この説得活動を「使命」とするのか、曖昧なままであるが、とりあえず投稿することにした。この詩が書かれたのが1914年とされているが、説得した彼は開戦早々にベルギーで戦死している。 写真は大戦初期に突撃するドイツの歩兵である。 Botschaft Du sollst wieder fühlen, daß alle stark und jungen Kräfte dich umschweifen, Daß nichts stille steht, daß Gold des Himmels um dich kreist und Sterne dich umwehn, Daß Sonne und Abend niederfällt und Winde über blaue Meeressteppen gehn, Du sollst durch Sturz und Bruch der Wolken wilder in die hellgestürmten Himmel greifen. Meintest du, die sanften Hafenlichter könnten deine Segel halten, Die sich blähen wie junge Brüste, ungebärdig drängend unter dünner Linnen Hut? Horch, im Dunkel, geisterhafte Liebesstimme, strömt und lallt dein Blut – Und du wolltest deine Hände müde zur Ergebung falten? Fühle: Licht und Regen deines Traumes sind zergangen, Welt ist aufgerissen, Abgrund zieht und Himmelsbläue loht, Sturm ist los und weht dein Herz in schmelzendes Umfangen, Bis es grenzenlos zusammensinkt im Schrei von Lust und Glück und Tod. Ernst Stadler 使命 もう一度考えたら、強く新しい力が君の周囲を徘徊し 何も止められず、天の黄金は君を取り巻き、星は君に降り注ぎ 日が沈んでも風は青い大海原へと向かうよ。 君は落下し亀裂する雲の合間より快晴の空を掴むべきだよ。 優しい港の光で帆が維持されると君は言ったね? 帆は若い胸のように膨らみ、布が薄いと無理に見張りを押す 聞いてごらん、暗闇で、幻となった愛の声、流れる君の血の音を ― 君は降伏して疲れても手を重ねていたいかい? 考えてごらん。君の夢の光と雨は消えたのだよ。 地球は裂かれ、深遠が覗き、青き空は燃えている。 嵐は解き放たれ、際限なく君の心を揺するよ 欲望と幸運と死の叫びが一斉に消えるまでは。 シュタットラー
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179.ブラームスからエリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクへ [フランクフルト・アン・マイン、1885年11月5日] 小包の遅れはここでもヴィースバーデンでも問題ありませんでした。私たちはどう見ても怒ってはおらず、笑っておりました。なお、もう一つのスコアの件でも あなたに感謝します。本論にはいります。昨日ヨアヒムに手紙を書いたが宛先がわからず、フラウ・シューマンにそれを聞くことを忘れました。手紙は tout court に「ベルリン」行きにしておきました。着かなければ彼が調べるでしょう。彼の手紙の返事にはただ快く「はい」とだけ書いてあります。 一時間後に出発します(1)。この急ぎの手紙をお許しください。――では失礼します。 いつまでもあなたのJ.Br.より
(1) エッセンとエルベルフェルトを経由して、アムステルダム、ハーグ、ユトレヒトでの演奏会のためにオランダに行く。 |

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桜と日本人ですね。なぜか、三島由紀夫を思...


