ヘ短調作品34

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開始 -- フロスト

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「今日の詩」はフロストの “The Onset” 「開始」である。この詩はどこに発表されたのだろうか。雪害に悩んだ年に雑誌か新聞に依頼されて、読者を励ます詩をさっさと書き上げたものだろうか。多作なフロストはそんな事情があってもおかしくないが。あくまで想像である。韻は英雄韻である。

The Onset

Always the same, when on a fated night
At last the gathered snow lets down as white
As may be in dark woods, and with a song
It shall not make again all winter long
Of hissing on the yet uncovered ground,
I almost stumble looking up and round,
As one who overtaken by the end
Gives up his errand, and lets death descend
Upon him where he is, with nothing done
To evil, no important triumph won,
More than if life had never been begun.

Yet all the precedent is on my side:
I know that winter death has never tried
The earth but it has failed: the snow may heap
In long storms an undrifted four feet deep
As measured again maple, birch, and oak,
It cannot check the peeper's silver croak;
And I shall see the snow all go down hill
In water of a slender April rill
That flashes tail through last year's withered brake
And dead weeds, like a disappearing snake.
Nothing will be left white but here a birch,
And there a clump of houses with a church.

Robert Frost.


開始

毎度のことだが、ついていない夜
ドカ雪が降ってきて一面の銀世界
暗い森もそうだろう、歌に合わせて
この長い冬の間に、まだ雪を被らない
土地があるとは言わせないぞと。
僕は見上げ、見回してつまずきそう
僕はまるで最後がやって来て人みたい。
用件もあきらめ、ただぼうぜんと何もせず
死が近付くのをこの場で待つだけ
何をやっても仕方ない
どうして生まれたのだろう。

だがこれまでの前例は僕に不利ではなかった。
冬は大地を殺そうとはしなかったし
しくじった。長い嵐で雪が楓、白樺、樫に
積もっても標準的には4フィートであり
雪はカエルの鳴き声を止められなかった。
僕はふたたび雪が丘から四月の
細い小川に降りていき行くのを見るはず。
去年枯れた藪からは茎が光り
白いものがあるといえば白樺か
集落の教会ぐらいのものである。

フロスト

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今日のネリガンは早熟な少年と(住み込みの)家庭教師とのお色気シーン。家庭教師は黒っぽい服装をしたジェーン・エアの暗いイメージである。女に白い服を着せるのが趣味のネリガンは白い服の家庭教師を登場させた。

もちろん空想の世界の家庭教師の絵は見つかるはずもない。上の絵はヴィクトリア朝の家庭教師である。私は黒い服を白くする高等な技術は持ち合わせない。

Le berceau de la muse

De mon berceau d'enfant j'ai fait l'autre berceau
Où ma Muse s'endort dans des trilles d'oiseau,
Ma Muse en robe blanche, ô ma toute Maîtresse !

Oyez nos baisers d'or aux grands soirs familiers...
Mais chut ! j'entends la mégère Détresse
A notre seuil faisant craquer ses noirs souliers !

Emile NELLIGAN (1879-1941)


ミューズの揺りかご

僕が幼い頃の揺りかごも今では
僕の女神が小鳥のトリルで眠っている
白い服着た僕の女神、ああ、僕の家庭教師!

夕暮にはいつも素敵なキスが聞こえるはず ...
しっ!うるさい僕の頭痛の種の音が入り口に
いやなスリッパをきしませてながら!

エミール・ネリガン

純白の夜 -- リルケ

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季節感とか贅沢を言っておれない。リルケの「純白の夜」である。クリスマス・シーズン用に書いたと思われる。居候をしながら人生を送ったリルケは恩返しにサーヴィスした韻文詩だろうか。気に入られたと思われる。

Es gibt so wunderweiße Nächte

Es gibt so wunderweiße Nächte,
drin alle Dinge silbern sind.
Da schimmert mancher Stern so lind,
als ob er fromme Hirten brächte
zu einem neuen Jesuskind.

Weit wie mit dichtem Demantstaube
bestreut, erscheinen Flur und Flut,
und in die Herzen, traumgemut,
steigt ein kapellenloser Glaube,
der leise seine Wunder tut.

Rainer Maria Rilke


純白の夜

素晴らしい純白の夜
あたり一面は銀世界。
数多い星は優しくきらめき
敬虔な羊飼いを新たに生まれた
幼児イエズスに遣わすよう。

はるか彼方まで撒き散らされた
ダイヤの塵の中に現れる野と川。
夢見る気分の心に
沸き上がる家々の信仰心
静かに奇跡が起きる。

リルケ

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198.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ

ベルリン、1887年1月9日と10日

 親愛なる友へ

 明日先ず楽譜を荷造りしますが、今日少し書かせてもらいます。何はともあれ、新曲の喜びを伝えることになるでしょう。このちっぽけなお手紙さんが印象を列挙して、それぞれの美しさの理由を書いてみせると気取っても笑われるだけです。やってもいいのですが、納得のいくものを書く自信はありません。今回の作曲の成功は指摘しうる特徴にあるのではなく、天の霊感を受けたという事実です。天はあなたに特別味方されたのです。わたしはこれほど均整のとれたトリオを知りません。情熱的で抑制され、力強くて愛らしく、簡潔で雄弁です。最終楽節を書き終えたとき、あなたはハインリッヒ捕鳥王(Heinrich der Vogler )が祈りを捧げている気分ではありませんか。「大猟を授けたもうたる主よ、われ汝に感謝す。」

 四楽章ともわたしを魅了しました。最終楽章はもっとも感動的でした。でもほかの楽章が劣るわけではありません。ピアノと弦の対話のある物静かなアンダンテより愛らしい曲は想像できません。第一楽章は妙なる第二主題で見事です。仕上げは簡潔で素晴らしいものです。最後まで欠点を見出せません。それが終わって、もっと聴いていたいからです。でも全曲中の真珠は控えめの第二楽章で、これにはかないません。その幻影のような姿(ハインリッヒが「愛らしい亡霊」といいました)の美しさははっきりと感じ取れるものです。

この作品がどれほどわたしたちを喜ばせたかをご存じでしたら。この世であなたの音楽ほど喜びを与えてくれるものはありません。あなたが命じられた生意気なことが言えなくてもがっかりする必要はありません。事実発見できませんし、よほど堅苦しい人間にならなければ、不満が言えません。最終楽章で第二主題がないのに驚きました。善なる神は5片の花を創りたまい、それ以上の花も創りたまい、いつもそれで良かったのです。神の花。第二主題のない動きを作れるのにわたしたちがほかの方法を指示できますか。わたしたちは習性の生き物ですし、あなたはめったに伝統を踏み外さないから、それは衝撃でした。トリオのアンダンテの終止部で、バイオリンとチェロのそろって出てくる楽節を変奏しました。バイオリンを一オクターブ上げて。最初はこうでした。

{楽譜挿入}

 昨夜はヴィルデンブルッフ(1)夫妻がお見えになってものですから、途中で止めました。今朝は遅れるといけないので楽譜には一瞥もくれないで書くことにします。記憶で不正確な所があるかもしれません。はっきり言えるのはヨアヒムによれば最初の版が容易であることです。第二版よりずっと良い。中間部の効果を帳消しにしています。彼はいじらない方がずっとよいと考えています。あなたの曲のおかげで皆上機嫌でした。満喫し、他のことは話題にはなりませんでした。ヴィルデンブルックス夫妻も同様でした。耳が良くはないのですが、音楽に感動しないわけではありません。彼はいい気分になり、トリオにあなたの性格が出ていると述べておられました。わたしも同感です。写真よりもずっと良いのです。それはあなたの真の自己が示しております。

 わたしは楽譜をフランクフルト(2)に送りたいです。わたしはあの立派な女性より先に見せて頂くのは――偶然かもしれませんが――気が悪いのです。彼女には美しくて良い作品、とくにあなたの作品を最初に見る権利のある方です。彼女が強く希望しておられ、あなたは――イ長調ソナタのように心優しい――都合つき次第フランクフルトに送っていただけますね。それから合唱曲の新曲(3)をわたしにお願いします。ぜひとも見たいのです。あなたは今いい作品ですっかり気前が良くなっているはずですから、(親切の)鉄は熱いうちに打って、合唱曲を包んでくださいますよね。

 ハインリッヒとわたしほどひとえに渇望と愛の目で見るのはいません。断言できますが、ハインリッヒはあなたの最上の聴衆ですよ。あなたの美しい新作を見る喜び、愛情ある知的で誠実な喜びに敵うものはありません。こんな熱意を持たない音楽家は気の毒ですわ。ひねくれて、自分の小さな成功までも記録し弁護しています。わたしがXとかYとかと結婚していたらと考えても見てください。決して生きてはいなかったですわ。

 ではさようなら。合唱曲を送るときにはハインリッヒの四つのマドリガル(わたしが自分で包みました)を同封してください。あなたには少しはお気に召したと思います。「夜に(In der Nacht)(4)をここで聴きましたが、ビロードのような響きでした。最後の低音部の導入部は見事です。

 わたしたちの愛情を独占する他のものをすぐに送ってくださいね。

 トリオの最終楽章の tempi の意見を決めたいと思っております。いつ、いつこの曲に再会できますか。

感謝を忘れぬ友エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクより







(1) エルンスト・フォン・ヴィルデンブルッフ(Ernst von Wildenbruch, 1845-)、公使館顧問。詩人、小説家。

(2) フラウ・シューマン。

(3) 「秋に(Im Herbst)、作品104第5曲」。

(4)「混声合唱のための6つの歌、ア・カペラ(Sechs Ges??nge f??r gemischten Chor a capella)、作品57」として後に出版。

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