ヘ短調作品34

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「今日の詩」はウィリアム・ブレイクの詩は “The Question Answered” 「質問と回答」である。英詩はそろそろ一巡し、英詩から足を洗えるかなと思うと、選者はまた始めての詩を送ってくる。まだ回答した覚えがない。これだけ単純だと覚えているはずである。四行詩であるが、四行とも同韻で終わっている。同じような英詩は書くことが可能である。「容姿」に代えて「財産」とか「人格」とかで置き換えたらよい。

絵はウィリアム・ブレイクの肖像である。

The Question Answered

What is it men in women do require?
The lineaments of gratified Desire.
What is it women do in men require?
The lineaments of gratified Desire

William Blake.

質問と回答

男性が女性に求めるのは?
希望通りの容姿。
女性が男性に求めるのは?
希望通りの容姿。

ブレイク

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若いネリガン一度は訪問した廃墟と化した修道院を訪れたのだろうか。今日のテーマはロマン派以来の定番である崩れた修道院。彼が立て続けに書いた一連の詩と考えてよいであろう。

絵は私の好きなフリードリヒの修道院の絵である。


Christ en croix

Je remarquais toujours ce grand Jésus de plâtre
Dressé comme un pardon au seuil du vieux couvent,
Echafaud solennel à geste noir, devant
Lequel je me courbais, saintement idolâtre.

Or, l'autre soir, à l'heure où le cri-cri folâtre,
Par les prés assombris, le regard bleu rêvant,
Récitant Eloa, les cheveux dans le vent,
Comme il sied à l'Ephèbe esthétique et bellâtre,

J'aperçus, adjoignant des débris de parois,
Un gigantesque amas de lourde vieille croix
Et de plâtre écroulé parmi les primevères ;

Et je restai là, morne, avec les yeux pensifs,
Et j'entendais en moi des marteaux convulsifs
Renfoncer les clous noirs des intimes Calvaires !

Emile NELLIGAN (1879-1941)


十字架上のキリスト

古い修道院の入口でいつも見てきた
贖罪するイェスの大きな石膏の立像
黒い仕草で厳粛なこの処刑台の前で
僕は、聖像参拝者恭しく腰を屈めた。

だが、ある黄昏、コオロギがはしゃぎ
ほぼ暗くなった頃、僕は青い眼差しを
夢見て「エロア」と繰り返し、お洒落な
エフェヴェに似合の髪型を風に靡かせ

気付いたのは、破片になった壁に加え
古くて重い十字架と崩れ落ちた壁土が
サクラソウの中に大きく堆積していた。

僕は悲しくなり、物想いに目は沈みがち
さらに僕が耳にする激しく響く金槌の音
内なるゴルゴダの黒き釘が打ち込まれる。

エミール・ネリガン

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今日の詩はリルケの "Römische Fontäne (Villa Borghese)" 「ローマの泉(ヴィラ・ボルゲーゼ)」である。17世紀初頭にローマ法王パウロ五世の甥で枢機卿になったスキピオ・ボルゲーゼは莫大な財産家になり、広大な庭園を造った。庭園には数多くの贅を尽くした噴水があるが、リルケがどの噴水を描写したのか私には分からなかった。

写真はヴィラ・ボルゲーゼでも有名な海馬の噴水である。


Römische Fontäne (Villa Borghese)

Zwei Becken, eins das andere übersteigend
aus einem alten runden Marmorrand,
und aus dem oberen Wasser leis sich neigend
zum Wasser, welches unten wartend stand,

dem leise redenden entgegenschweigend
und heimlich, gleichsam in der hohlen Hand,
ihm Himmel hinter Grün und Dunkel zeigend
wie einen unbekannten Gegenstand;

sich selber ruhig in der schönen Schale
verbreitend ohne Heimweh, Kreis aus Kreis,
nur manchmal träumerisch und tropfenweis

sich niederlassend an den Moosbehängen
zum letzten Spiegel, der sein Becken leis
von unten lächeln macht mit Übergängen.

Rainer Maria Rilke



ローマの泉(ヴィラ・ボルゲーゼ)

二つの噴水盤、古い大理石の
丸い水盤から互いに飛び移り
上の方の水から下の方で待ち
受ける水へと静かに流れ行き

話しかけて声を打ち消し合い
まるで水を手ですくい上げて
暗い緑の向う側にある大空を
始めて水に見せるかのように。

美しいスカーフ淑やかに纏い
颯爽と広がり、次々円弧を描き
時には夢見心地の滴のように

流れて落ち着く先は苔の飾が
付いた最後の水鏡、噴水盤を
下から交替で優しく微笑ます。

リルケ

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199.ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ

[ベルリン]1887年1月9日

 親愛なる友へ

あなたの室内楽の新作は妻のみならず私たち男にも――ヨアヒム、シュピッタ、ハウスマン、私――明らかに王者の贈り物でありました。いずれも目立ちながら素朴な観念から可能な限り明快に構築され、感情的品位において若く新鮮であり、その信じがたい簡潔さにおいて円熟し賢明であります。その結果は私の知るもっとも説得的な音楽になっており、形式の一般的傾向はつねに満足のいくものであると同時に驚異に充ちたものであります。

 私たちはチェロ・ソナタ(1)の味を知っております。そしてこのバイオリン・ソナタとトリオ(2)はこの新しい流れの完全な展開であります。誰も、あなたですら、この先何処へ行くか予想もできないでありましょう。どうか地平を切り開き、巨人たちを虜にしてください。小人は簡潔になろうとすれば、言いたいことを犠牲にせざるを得ません。私たちはアラビアン・ナイトの漁師(3)のような気がします。彼の小さな箱から巨大な魔神が飛び出してきます。違いは、私たちは箱の中身には驚かないのですが、閉じこめられていた箱の容量に驚くのであります。

 どの具体例を引用しましょうか。トリオの第二楽章は依然として最高に驚嘆すべきものであります。そこでまったく新しい鍵を打たれました。にもかかわらず、最初の数楽節でその性格は確立されており、もうなじみであるような気がします。短い楽章がスイと通り過ぎて、これをたちどころに把握できたのはこの明確な輪郭のせいであったことを認識しました。それから、バイオリン・ソナタのアンダンテです。私たちはたちまち恋に落ちました。最初は、愛らしいへ長調の貴婦人が憂いを帯びたノルウェーの道化(4)と婚約する思いつきは好きではありませんでした。でもこの結びつきは良かったわけです。非常に子宝に恵まれましたから。

 バイオリン・ソナタのフィナーレは私たちの好奇心をそそりました。ヨアヒムと私は、ホ長調ロ音のドミナント7度に達したところで、この曲がりくねったアラベスク(5)の後に、第二主題を期待しておりました。私たちは耳と口を開いて聴いていました。その瞬間が過ぎ、真に妙なる第一主題が再登場したのです。私たち衒学者は主要な調子のドミナントを阻害終止で取り戻すか、あらたに組み合わせるために完全に終止するか、少なくとも7Eのホ音で長いペダル音を導入しイ長調(6)に経過部をつくるでありましょう。ああそうです。私たちは衒学者です。一方はあなたが思い通りにでき、他方は私たちには手が届かないときには、あなたの決定にたいし私たちの学問は何の役に立つのでしょう。ソナタの第一楽章は私たちの好みの中でも特別の位置を占めます。変ハ短調(展開部の(7))に入るのどかな経過の効果は独創的で大変魅力的です。イ長調の第一主題の陽気な再登場もそうです。展開部から振り切って完全に自由になり、笑いながら、「おい相棒、もうすんだよ。一人きりで行かせてくれないか。」トリオに戻りますが、巧みに切られた7/4バー(8)は蠱惑的です。二つの合唱部が互いに休みながら、三人が役を交代し、知り尽くした曲をリハーサルし、記憶からキューを拾い上げているようです。ところで、あなたは人形に並々ならぬ関心を示しておられますが、思うようにさせています。あなたの巨大な蹄はフィナーレの冒頭に現れますと、人は運勢を見て、死体を数えます。すくなくとも妻の瀕死を、とくに16部音符の楽節(9)で確認しました。このpp 主題が弦の和音とピアノ(10)のはねる音を伴って実に見事です。主題を伴ったハ長調コーダがレガート(11)で演奏され、最後に途方もない歓喜、リズムが正しくないが、それはどうでも良い。それから、私は第一楽章の第二主題(12)を忘れるところでした。あなたがリストであれば、私はあなたの手にキスをしたところですが、そんなことは思いつきもしないでしょう。

 私のような年老いたおしゃべりの祝福と感謝に多少の意味がありましたならお受けいただくことを希望し、あわせて曲の包み紙が不適切(13)であったことをお詫びいたします。

いつまでも誠実なるあなたのヘルツォーゲンベルクより







(1)作品97。

(2)作品100と作品101。

(3)漁師ディアンダールの冒険。

(4)ヘルツォーゲンベルクは、ニ短調ヴィヴァーチェが3度ヘ長調のアンダンテ・トランキロと交替して楽章を閉じていることを言っている。その彩色においてグリークのバイオリン・ソナタ、作品8を連想させる。

(5)48ページ第18小節。

(6)8ページ第1小節

(9)8ページ最終小節

(10)ブラームスは3/4+2/4+2/4(アンダンテ・グラチオーソ)で分割した。

(11) 27ページ第15小節。

(12) 26ページ第11小節。

(13) 34ページ第6小節。

(14)35ページ、「元の速さで(tempo primo)」。

(15)4ページ第3小節。

(16)ヘルツォーゲンベルクの作品。

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