ヘ短調作品34

ルブランの回想録の link 先はゲストブックを御覧ください。

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

イメージ 1

「今日の詩」の選者はまたはエメリーを送ってきた。アメリカの詩のサイトはエメリーで悩まされている学生達で混雑している。もっとも混雑しているばかりで、ろくな情報は得られない。この混雑もグーグルが仕組んだ物だといううがった説もある。つまらん質問でも、アクセスすることで小遣い銭を稼いでいる学生がいるそうである。エメリーは産業になっている。

今日の彼女は「広場恐怖症」という仮説に反例を提供するためか、彼女は広い監獄から脱走しようとしている。

形式は厳格なバラッドである。人間の心理を簡潔な表現である。音の響にこだわる彼女にしては二詩節の最初の行の対称性だけが目立つ。私は出来る限り直訳を心がけているが、彼女の詩に対称性だけは尊重して訳したつもりである。


I Never Hear the Word "Escape"

I never hear the word "escape"
Without a quicker blood,
A sudden expectation,
A flying attitude.

I never hear of prisons broad
By soldiers battered down,
But I tug childish at my bars, --
Only to fail again!

Emily Dickinson


「脱走者」と聞いて

「脱走者」と聞いて
騒ぐ私の血
期待は突如膨らみ
私は落ち着かない。

「脱走兵」と聞いて
驚く広い監獄
でも懲りずに格子を引き--
私はまたしくじる。

エメリー・ディキンソン

イメージ 1

今日のエミール・ネリガンは前回の冒涜的な行為を反省してか、若くして死んだ友人が埋葬されている古い教会を訪れる。14行の詩であり、ソネットなのだろう。それにしてもフランス語の詩の脚韻はすごい。こんな制約が加えられたら、英語の詩はとても成立しない。


Chapelle de la morte

La chapelle ancienne est fermée,
Et je refoule à pas discrets
Les dalles sonnant les regrets
De toute une ère parfumée.

Et je t'évoque, ô bien-aimée !
Epris de mystiques attraits :
La chapelle assume les traits
De ton âme qu'elle a humée.

Ton corps fleurit dans l'autel seul,
Et la nef triste est le linceul
De gloire qui te vêt entière ;

Et dans le vitrail, tes grands yeux
M'illuminent ce cimetière
De doux cierges mystérieux.

Emile NELLIGAN (1879-1941)


友人の眠る教会

古い教会は閉じている
芳しい時代を悼しんで
鳴らす敷石を我慢して
僕は気を付けて歩いた。

友よ!僕は覚えている
君は僕を惹きつけたよ。
君の魂の行いを感じた
教会は君を受け入れた。

君の遺体は祭壇の生花
悲しき会集席は永遠に
君がまとう栄光の帷子。

ステンドグラス越しに
君の瞳は神秘的な蝋燭
二本供えた墓を照らす。

エミール・ネリガン


Photo by Maclomhair @flickr

イメージ 1

今日のシュタットラーの詩は “Dunkle Fahrt” 邦題「夜の遠出」とした。シュタットラーには夜を向かえる詩が多かったが、夜から朝を向かえる瞬間の感動を描写した。やはり色んな角度から光と色彩を描写した詩人である。


Dunkle Fahrt

Die alten Brunnen rauschten wie im Traum
durch fernen Hall vertrauter Abendglocken
und flossen weich ins Dunkel• das den Duft
nachtschwüler Gärten• die ich spät durchwandert•
still atmend trug. Nun tut sich dämmernd auf•
vom schwanken Frühlicht hingetürmt• umwölbt
von Felsenstürzen• purpurtiefen Schluchten•
der letzten Fahrten letzte Ruhestatt:
Mit schwarzem Strom die goldig dunkle Trift.
Die kalten Eisenstufen schreit ich leicht
die leise klirrenden ins Tal• daraus
nicht Rückkehr ist. Nun bette mich
in blauen Schatten blütenloses Land•
traumstarre Flut!
Schon rührt dein schwerer Hauch
mich schauernd an. Schon überweht ein Glanz
mich Trunknen hell wie einer Gottheit Bild
aus blitzendem Gewölk. Schon trübt und wirrt
des Lebens Spiegel fern sich wie ein Traum•
der flatternd zwischen Tag und Dämmer lischt.

Ernst Stadler


夜の遠出

いつもの晩鐘の響を通し
夢見る古き泉が音を立て
闇に流れいき、僕が夜遅く
散歩した夜も、暑い公園に
香が漂った。夜明け頃には
深紅の谷が開ける。揺れる
朝日で聳え立ち、岩が落ち
アーチになる深紅の渓谷
遠出した最後の憩いの場。
黒い流れに風が送る金波。
僕が冷鉄の階段を跨ぐと
其処から微かに響く音は
戻らず。僕を花も咲かぬ
地の青き日陰に横たえる
夢見る流れ!
一瞬僕は君の重き息に
身を震わせた。一瞬閃光は
雲間に覗く神の像の如く
僕を酔わせた。一瞬混沌と
した生命の鏡は夢の如く
昼と曙を逡巡して消えた。

シュタットラー


Photo by oh fluff! @flickr

イメージ 1

183.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ

ベルリン、1886年2月3日

 親愛なる友

 昨日は、前の晩(1)はなんと天国的だったのでしょうと書く予定でしたが、そう書くわけにもいかなくなりました。

  ご承知の通り、フィルハーモニーは良いオーケストラです。あの交響曲の演奏は良くなく、ただ完璧というだけです。ヨアヒムはリハーサルでは大成功でした。 彼の好意あふれる情熱は見ていて気持ちの良いものでした。彼は何事も見逃しませんし、どんな細部にも注意を払いました。彼は自分のフィドゥルを取って、自 分の望むものを示しました。リハーサルが酷なぐらいに長引きましたが、団員をなだめてさらに努力させ、我慢させる術も心得ていました。曲が明るく透明に なっていくのを感じました。聴くたびに美しい楽節はまばゆいばかりに輝きました。あなたがそこに来てわたしたちの表情を見て、一緒に聴かれたらと思いまし た。わたしの心は、長らく縛られていましたが、ついに自由になりました。曲は言ってみれば、この間ずっと私の肉体に訴えていました。気分を晴らし、共鳴 し、慰めてくれるものは何もありませんでした。でもこれで気が晴れました。偉大な印象と美を自由に表現できる権利の恩恵を確認しました。いいですか、わた しは自分の心を解放してくれたことであなたに格別感謝しています。

 それでも、わたしの父がこの曲を聴けなかったことを思い、ため息をついた時はあります。彼はとくにあなたの音楽が好きでした。彼はいつもわたしに「野のわびしさ」と「ヒースの野に(??ber die Heide hallet mein Schritt )」(2)そ の他諸々を聴かしてくれと言いました。この愛すべき老人が聴くたびに若返るのを見たら、あなたは喜ばれたはずです。わたしが話題にしているのはこの話では なく、あなたの素晴らしい交響曲でしたね。わたしたちは非常に美しいものを期待していたのですが、効果は圧倒的で、想像を超えるものでした。わたしはアン ダンテで感動し涙を(幸せな涙)流しました。最初の力強い擬似フリージア調の復帰に続くホ音の持続の仕方、嬰ト調の穏やかな登場、最後に愛らしいホ短調は遠くのオルガン(3)の ように――これと比較できるオーケストラ効果をわたしは知りません――響きました。わたしはこの楽章を生きているときも死後も伴侶とするでしょう。これは 最初から最後まですべて旋律で、進行するほど美しくなります。夕暮れの繊細な景色の中の散歩するようです。色が深まり、光り輝く紅は紫色になります。わた したちはホ長調の第二主題の復帰(4)で 顔を見合わせ、わたしたちの心はあなたに感謝しました。なんとすべてが健全なのでしょう。その哀愁は純粋な泉から流れるものであり、良い意味で霊感を与え るものです。最近の傾向のように過剰でもなく、陶酔的でもありません。正しい心で聴くことができ、進んで魔術に身を任せられます。最後でドラムのロ音の二 打(5)はゾクゾクします。実際{楽譜挿入}に基づく楽節全体は繊細で美しく、{楽譜挿入}(6)への反対意見を取り下げます。それはあなたから出てきたからです。その他も見事です。スケルツォも驚きの連続です。この効果をすべて描写できる人がいるでしょうか。楽節、たとえば――

 でも延々と続く例でうんざりさせてはいけません。わたしたちの努力が無駄ではなく、わたしたちが喜んで受け入れているというわたしの主張を確信したかったからです。わたしたちはライプツィッヒで――18日に会えるはずです――最愛のスコアを手にして、さらに良いことをすべて話せますか。ヨアヒムはわたしに気を使って、厳粛な約束をさせた上で二時間ほど貸してくれました。しかし食事の時間でしたので、返すまでに、第二楽章をヨハネス・レントゲンとトムスン(7)に聴かせる時間しかありませんでした。いつお会いする機会がありますか。フランクフルトの人たちが長いこと持っている二台のピアノのための編曲版を要求してもよいでしょうか。バルトが非常にわたしから学びたがっています。

 バルトの話でバルギエル(8)を 思い出しました。彼はあなたの交響曲に夢中になっています。彼は完全に気が済んだはずです。心を縛っていた鉄のバンドは多分、鉄人ハインリッヒのそれのように二つに割れたはずです。彼はヨアヒムを抱きしめんばかりでした。――たしかにこの人は抱擁に値します。わたしはこんなことをする勇気がなくて残念でし た。彼の神聖な情熱には目を見張るものがありましたし、彼はあなたの音楽に心から傾倒していました。彼もオーケストラも最終楽章で興奮の極致に達し、間違いは一つも、効果が好ましくない瞬間も一つもありませんでした。交響曲全体でも間違った箇所はありませんでした。――新作では稀なことです。トロンボーン はホ長調を最高に演奏しました。フルートも愛らしい独白(9)を同様に演じました。とりわけ、演奏は明らかに一体性を生み出しましたが、この楽章にはもっとも賞賛さるべきことで、全体の堂々たる進行でフィナーレを構成し、「変奏」の丘と窪みは正しい比例で広い画面の中に納まっていました。そして、ヘル・グンプレヒト(10)はそれを有益で、学問的実験だと言っていました。どうして、反対だのに。

 さてあなたは2月18日にライプツィッヒに来ますか。当てにしても良いのですか。ハインツは一日か二日ぐらいなら休暇が取れそうです。

 さようなら。当のハインツからよろしくとのことです。彼は非常に良い作品を書いていてご機嫌です。ヨアンナ(11)からもよろしくとのことです。わたしたちの電報はあなたには届かないと思います。ヨアヒムから昨日伺ったのですが、あなたはケルン(12)にいるのですね。どうかお便りを下さい。全部埋められなくても便箋に書いてください。わたしはあなたが18日 にライプツィッヒに来るかどうかどうかを知りたいのです。それとわたしたちを多少とも好きなのでしょうか。わたしたちはめったに会わないし、お友達が多い ので、書き方を忘れたのではと思うことがあります。でもわたしたちはあなたの友情を維持したいのです。わたしたちにはぜひとも必要ですし、あなたもわたし たちの感情をずっとご存じです。

 ビュルナーによろしく。彼のブルックナー病を直せましたか。彼はジフテリアのような疫病でした。

 フリッチュの新聞(13)も実際信じられません。わたしがあなただったら、これ以上の賞賛を拒否します。

 では今度は本当のさようなら。ヨアンナは言っています。「彼にわたしからのいい便りを送っておいて。」彼女は忠実な一人です。

 わたしにも一言お便りを下さい。

忠実なるあなたのE.ヘルツォーゲンベルクより



(1) ヨアヒムは2月1日フィルハーモニック・コンサートでホ短調交響曲を指揮し、最終楽章を変奏曲と呼ぶのが適切とし、パッサカリアの主題がプログラムに印刷された。

(2) 作品86の歌曲。

(3) 総譜の32ページ第3小節。

(4)  41ページ第2小節。

(5)  422ページ第7小節。

(6) 書簡176で指摘された不協和音。書簡集176。

(7) チェザール・トムスン(Cesar Thomson, 1857―)、バイオリニスト、指揮者、リュティッヒ(L??tich)と ブリュッセル(Brussels)の音楽院の教授。

(8) ヴォルデマール・バルギエル(Woldemar Bargiel, 1828-1897)、指揮者、フラウ・シューマンの異父兄弟。

(9) 総譜の90と88ページ。

(10) オットー・グンプレヒト(Otto Gumprecht, 1823―1900)、Nationalzeitung の音楽評論家。「ベルリンのハンスリック」といわれる。

(11) フラウ・レントゲン。

(12) ブラームスは2月9日のギュルツェニッツ・コンサートでホ短調交響曲と、「運命の歌」を指揮し、ニ短調コンチェルトを弾いた。

(14) Musikalische Wochenblatt。

全1ページ

[1]


.
fminorop34
fminorop34
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

検索 検索

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!
ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事