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「今日の詩」の選者が送ってきたのは “The Wind Blew Shrill And Smart” 「高く厳しく吹く風」である。最近は以前に読んだ詩を送ってくることが多い。この詩も二度目かもしれないし、初めてかもしれない。遺言を書いたからといって、夢の中で航海しても構わない。とくに詩人は航海できる。この問題は研究者に任せるとしよう。 The Wind Blew Shrill And Smart The wind blew shrill and smart, And the wind awoke my heart Again to go a-sailing o'er the sea, To hear the cordage moan And the straining timbers groan, And to see the flying pennon lie a-lee. O sailor of the fleet, It is time to stir the feet! It's time to man the dingy and to row! It's lay your hand in mine And it's empty down the wine, And it's drain a health to death before we go! To death, my lads, we sail; And it's death that blows the gale And death that holds the tiller as we ride. For he's the king of all In the tempest and the squall, And the ruler of the Ocean wild and wide! Robert Louis Stevenson 風の吹く音は高く厳しく 風の吹く音は高く厳しく 僕の心は目覚め 帆を張って航海し 縄がきしみ フレームがうめき 逆帆を見てみたい。 さあ、船乗り 航海だ! 船を配置し、漕げ! 僕と握手し ワインを飲み干し 出発前に死ぬほど飲もう! みんな、死の航海だ。 死は強風を飛ばし 死は舵を握り 嵐と突風の中では 死は王者で 猛々しい海原の支配者だ。 スティ−ヴンソン
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2007年12月15日
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今日のエミール・ネリガンの詩は "Le jardin d'antan" 「懐かしの庭」と訳した。彼の好みの類型の一つである廃墟と言えよう。だが、ちょっとニュアンスが違う。賑わった城や教会の廃墟ではなく、郷里に戻ってきて、楽しかった青春時代の庶民生活の崩壊を描いている。 Le jardin d'antan Rien n'est plus doux aussi que de s'en revenir Comme après de longs ans d'absence, Que de s'en revenir Par le chemin du souvenir Fleuri de lys d'innocence Au jardin de l'Enfance. Au jardin clos, scellé, dans le jardin muet D'où s'enfuirent les gaîtés franches, Notre jardin muet, Et la danse du menuet Qu'autrefois menaient sous branches Nos soeurs en robes blanches. Aux soirs d'Avrils anciens, jetant des cris joyeux Entremêlés de ritournelles, Avec des lieds joyeux, Elles passaient, la gloire aux yeux, Sous le frisson des tonnelles, Comme en les villanelles. Cependant que venaient, du fond de la villa, Des accords de guitare ancienne, De la vieille villa, Et qui faisaient deviner là, Près d'une obscure persienne, Quelque musicienne. Mais rien n'est plus amer que de penser aussi A tant de choses ruinées ! Ah ! de penser aussi, Lorsque nous revenons ainsi Par sentes de fleurs fanées, A nos jeunes années. Lorsque nous nous sentons névrosés et vieillis, Froissés, maltraités et sans armes, Moroses et vieillis, Et que, surnageant aux oublis, S'éternise avec ses charmes Notre jeunesse en larmes ! Emile NELLIGAN (1879-1941) 懐かしの庭 戻ってくるほど楽しいことはない 長いこと留守にしていた後で また戻ってくるなんて 懐かしい道を通り 純情な百合が咲く 幼い少年時代の庭。 閉じられた庭には、黙った庭には 本物の陽気はどこかへ去って 僕たちの庭は黙り込んで メヌエットのダンス 木の枝の下で踊った 白い服の女の子たち。 四月の夕べには楽しい叫び声がして リトルネロが楽しいリートと 一緒になっていたが 女の子たちも去って スリル満点の木陰で 目はみな光り輝いて ヴィラネッラのよう。 戻ってきた間に、あの屋敷の奥から 古いギターのメロディー 古い屋敷から聞こえる ということは、あそこ 朽ちたよろい戸のそば 女たちが爪弾いている。 でも考えてみるほど悲しいことはない あんな崩れた住むほど ああ!考えただけでも 僕らは戻ってきたのに 色あせた花の香を嗅ぎ 僕らの若き日々を思う。 僕らは感じる、心病み、年老いて 踏まれ、無防備で虐待され 気難しい年寄りになり さ迷い、忘れ去られても 僕たちの涙の若き日は 魅力と共にいつまでも! エミール・ネリガン
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今日のリルケは “Die Treppe der Orangerie ― Versailles” 「オランジェリーの階段 ― ヴェルサイユ」である。この階段はヴェルサイユのどこの階段を指すのか、ウィキペディアでは調べられなかった。王を頂点とする身分社会を象徴する階段をいつもの調子で描写するリルケである。 ちょうど詩に合う写真がなかったが、写真はザクセン国王の庭園の階段である。 Die Treppe der Orangerie Versailles Wie Könige die schließlich nur noch schreiten fast ohne Ziel, nur um von Zeit zu Zeit sich den Verneigenden auf beiden Seiten zu zeigen in des Mantels Einsamkeit -: So steigt, allein zwischen den Balustraden, die sich verneigen schon seit Anbeginn, die Treppe: langsam und von Gottes Gnaden und auf den Himmel zu und nirgends hin; als ob sie allen Folgenden befahl zurückzubleiben, - so daß sie nicht wagen von ferne nachzugehen; nicht einmal die schwere Schleppe durfte einer tragen. Rainer Maria Rilke オランジェリーの階段 ヴェルサイユ 結局は目的なく行列して 散歩し、ただ折にふれて 両側のお辞儀をする者に 孤独のマントをまとって 御姿を現す王様のように― すでに初からお辞儀する 両側の欄干の間に挟まれ 上るのは、ゆったと神の 恩寵でただ天に向う階段。 まるで階段は従者に全て 後に付き ― 追いかける 従者がないように。荘重な 階段は一度も経験しない。 リルケ
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221.ブラームスからエリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクへ [ウィーン、1888年3月下旬] 親愛なる友へ あなたがついに恐るべき不安から解放されたことを知り心から喜んでおります。さらに不運や災難からもと期待しております。片足が短くなり、びっこになって彼は戻ってきた。――ううん。手術とその前の恐怖の季節さえなければ、私にも我慢できる後遺症かな。他のことは我慢できます。最悪の事態が過ぎさったこと で、あなたを再度祝福します。 誠意をもってすぐに知らせ、詳細を丹念に書いてくださったことを感謝します。おかげで想像しながら理解できました。ビルロートとこの件で話ができるようになりました。 夏と冬の計画と見通しが好転したと思いますが。 私はもちろんベルリンの未来の交響曲作曲家(1)にとって朗報ですが、あなたの夏の計画を一番知りたいのです。できるだけ早く知らせてください。ベルヒデスガーデンがあなたに微笑みかけており、トュンは完全に脱落したと思いますが。 ビルロートは今ここにおり、私はお手紙を一緒に読みましたが、patella が膝頭とは勉強になりました。全体を通して、彼の学者ぶった文章を貶せなくなりましたな。次回は他のニュースを。今日のところは、大喜びの男からの挨拶を送ります。 J.Br.より
(1)ヘルツォーゲンベルクの弟子たち。 |

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桜と日本人ですね。なぜか、三島由紀夫を思...



