ヘ短調作品34

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数える -- ジョン・ダン

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「今日の詩」はジョン・ダンの詩で題名は "The Computation" 「数える」である。ジョン・ダンは一回り若い女性と恋愛結婚した。以後彼女は休む暇なく死産も含めて11回妊娠し、多忙な人生を送り、ダンが40歳後半の時に、30歳後半に死んだ。私の知識はそれまでであるが、その先入観で話者はダン自身であり、この詩を彼女の死を嘆く詩として解釈してみた。訳に自信はないが。

10行の詩であるが、脚韻は英雄韻である。題名は「計算」というほどのこともないので「数える」にした。唯一の数学用語は "not divide" であるが、和訳不能である。「割り算しない」すなわち「途切れず」とかけたのである。奥さんの死をネタにして詩を書くのかとも思うが、ウィキによれば出版したわけではない。詩人の習性であろう。やりきれない思いで半ば気を紛らわせる意味もあったろう。

絵はジョン・ダンの若き日の肖像である。この詩の頃の肖像画がなかった。


The Computation

For the first twenty years since yesterday
I scarce believed thou couldst be gone away;
For forty more I fed on favors past,
And forty on hopes that thou wouldst they might last.
Tears drowned one hundred, and sighs blew out two,
A thousand, I did neither think nor do,
Or not divide, all being one thought of you,
Or in a thousand more forgot that too.
Yet call not this long life, but think that I
Am, by being dead, immortal. Can ghosts die?

John Donne


数える

昔からこの先二十年間は
お前に先立たれるとは思わなかった。
四十数年わしはお情けで生きてきたから
四十年はお前も生きるものと期待して生きてきた。
涙は百も流れ、ため息は二度
千の涙とは思わなかったし、今でもだ。
割ってはいない、ただお前のことばかり考えていたから
千以上の涙かも覚えていない。
長生きなどと言わずに、思ってくれ
わしが死ねば永遠の命を得ると。霊魂は不滅だろう?

ジョン・ダン

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今日のネリガンは "Hiver sentimental" 「感傷の冬」である。話には聞くけど体験したことのないケベックの冬、嵐になると一寸先も見えず。学校も休校になる。感傷に耽る余裕はないはずだが、趣向は前々回の「感傷の庭」と同じである。


Hiver sentimental

Loin des vitres ! clairs yeux dont je bois les liqueurs,
Et ne vous souillez pas à contempler les plèbes.
Des gels norvégiens métallisent les glèbes,
Que le froid des hivers nous réchauffe les coeurs !

Tels des guerriers pleurant les ruines de Thèbes,
Ma mie, ainsi toujours courtisons nos rancoeurs,
Et, dédaignant la vie aux chants sophistiqueurs,
Laissons le bon Trépas nous conduire aux Erèbes.

Tu nous visiteras comme un spectre de givre ;
Nous ne serons pas vieux, mais déjà las de vivre,
Mort ! que ne nous prends-tu par telle après-midi,

Languides au divan, bercés par sa guitare,
Dont les motifs rêveurs, en un rythme assourdi,
Scandent nos ennuis lourds sur la valse tartare !

Emile NELLIGAN (1879-1941)


感傷の冬

窓を去れ!僕が飲む清き瞳の水
汝平民を軽蔑の眼で笑うなかれ。
領地を潤すノルウェーのゼリー
厳冬の寒気は我らの心を暖める!

テーベの廃墟に涙した戦士同様
パンが我らの遺恨に媚びるは常
技巧に走る詩歌の人生を軽蔑し
甘き死で我らをエレボスに導け。

汝霜の亡霊の如く我らを訪れん。
我らは老いざるも人生に倦みて
死よ!この午後に我らを襲うな!

物憂くソファで冬のギター聞き
夢のモティーフ、微かなリズム
韃靼の円舞に倦怠の拍子を取る。

エミール・ネリガン


Photo by dbrekke @flickr

夏の雨の前 -- リルケ

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今日のリルケは何を思っているのだろう。第三詩節までは言わんとする事は良く分かる。第四詩節もそれ自体はよく分かる。最後の一番重要な詩節は全体を締めくくるには弱いと思われる。私の訳が間違っているのか、釈然としないが投稿するものである。

なお第二詩節にヒェロニムスが出てくる。この詩は感覚とりわけ視覚のことに触れているので、オランダの画家ヒェロニムス・ボッシュのことだろうと思って訳した。ボッシュはいずれまたブログで登場するような気がするので取っておこうと思う。


Vor dem Sommerregen

Auf einmal ist aus allem Grün im Park
man weiß nicht was, ein Etwas fortgenommen;
man fühlt ihn näher an die Fenster kommen
und schweigsam sein. Inständig nur und stark

ertönt aus dem Gehölz der Regenpfeifer,
man denkt an einen Hieronymus:
so sehr steigt irgend Einsamkeit und Eifer
aus dieser einen Stimme, die der Guß

erhören wird. Des Saales Wände sind
mit ihren Bildern von uns fortgetreten,
als dürften sie nicht hören was wir sagen.

Es spiegeln die verblichenen Tapeten
das ungewisse Licht von Nachmittagen,
in denen man sich fürchtete als Kind.

Rainer Maria Rilke


夏の雨の前

庭園の緑の中から突然何か
無くなっても定かではない。
窓際近くに寄り、沈黙する
物には触れる。突如、強く

藪からチドリが鳴きだすと
想起するヒェロニムスの絵。
孤独と熱狂のような感情が
この声で喚起され、一声で

分かる。画廊の壁は我らの
話なぞ聞く必要もないかの
如くに我らから離れていく。

色が褪せたタペストリーは
午後の不確かな光を反射し
子供のように恐怖を感じる。

リルケ

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210.ブラームスからエリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクへ

[ウィーン、1887年10月15日]

 エプシュタインがあなたのカードを今し方送ってきましたが、私は悲嘆にくれているところです。どんなささやかな喜びでも気晴らしでもあなたに送れたら。コンチェルト(1)がましな気晴らしでしょう。私はケルンから送ります。ケルンが今日の行き先です。

 あなたのご病人によろしくお伝えください。あなたの生来の陽気を維持し、良い時が間もなく来ることを確信してください。

いつまでもあなたのJ.Br.より







(1)作品102。

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