ヘ短調作品34

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エミリー・ディキンソンは今日、審判に旅立つ。見送る人もいなければ、路案内をしてくれる天使もいない。全く孤独な旅立ちであるが、人見知りのは激しい彼女には快適。サバサバして、爽やかな感じである。短くて小気味よい詩である。


Departed To The Judgment

Departed to the judgment,
A mighty afternoon;
Great clouds like ushers leaning,
Creation looking on.

The flesh surrendered, cancelled
The bodiless begun;
Two worlds, like audiences, disperse
And leave the soul alone.

Emily Dickinson


審判の旅

審判の旅に出る
快晴の午後。
大きな雲は案内係
もたれて舞台を眺める。

肉体は屈して消滅し
肉体なき生の始まり。
両者別れ、観客の如く
独り魂だけが残る。

エミリー・ディキンソン

構造は彼女の好きなバラッド形式。偶数行は彼女らしく、類似音で終わっている。当時の基準からして到底韻とは認めがたいものである。これも彼女の特徴になっている。

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7.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからヨハネス・ブラームスへ

ライプツィヒ、1877年1月29日

親愛なるヘル・ブラームスへ

 ハ インリッヒは今締め切りの来ている仕事に没頭しておりますし、あなたはお返事がほしいように言われますので、ハインリッヒに代わってペンをとる事にしま す。あなたの葉書の内容はある程度覚悟しておりました。あなたはこの郵便局の発明を神様に感謝すべきです。ここでまたお会いできるという希望も抱いていましたから、やはり失望しました。横のドアを少し開いたまま出てゆかれたような感じです。あなたは25日までは、そのドアから出たり入ったりしていらっしゃったのに、バタンと閉まってしまったのですね。お泊りになっていた青の部屋は嫌味なお針子が入っています。ハインリッヒは書斎に戻り、またいつもの単調な毎日が始まります。

 わたしたちは ゴルドマルク](1)の「田園の婚礼」にはなんの感動も覚えませんでしたが、一般大衆の受けは良かったようです。わたしは庭の場面で卒倒しかけ、トロンボーンの節が流れたときにはびっくり仰天しました。この場面はプログラムでは結婚式の合唱となっていたのですが、だれも気づきませんでした。事実、批評家もそのように受けとっていました。ゴルドマルクは演奏会の成功に満足していました。あの方は本当に愛すべき人ですね。

 あなたはゴルドマルクのことだけを訊ねられたので、ここですぐにやめるのが作法というものですが、もう三件お話したいのです(ライプツィッヒに一週間滞在されたのですから、ローカル・ニュースに関心を持つ義務がおありでしょう)。あのウェーナー老人(2)は 可哀想に軽い発作に見まわれ、片目を失明しました。ブラームス週間と飲みすぎが禍だったようです。彼は風邪を引き、消化不良、うっ血症になり、とうとう目に支障が生じました。厳しい消息でしょう。この哀れな老人はくる日もくる日も、二匹の灰色の雄猫だけを友だちとして暗い部屋にこもっています。猫たちは這い上がっては、彼の顔を引っ掻き、聖パウロ教会の陰が彼に忍び寄っています。彼の落ち度はともかく、悲劇的結末であることはお認めになるでしょう。第二の 悪いニュースですが、ヘルテル老人(3)が 気管支カタルになり、メントーネに送られることになりました。奥さんは彼につきそって明日たちますが、すっかり気が動転しています。第三のニュースはわたしには興味があっても、おそらくあなたにはあまりないでしょう。あなたが怒り狂って引き裂いてしまった、例のあなたの肖像スケッチですが、うまく糊付けして修復しました。いっそう威厳があるようになりました。まるで、名誉の傷跡がいっぱいありますが、いまなお使用できる、古びた刀みたいです。じっさい、謎の失踪以来はじめて鑑賞できるようになって、以前よりもずっと好きになりました。マティルデは傷の手当てを手伝ってくれました。あなたは今日中にはアイロンがけされて安置されることになります(4)。

 さようなら。お元気でね。わたくしたちのことをお忘れなく。またあなたの不幸なお友だちのことも皆さんによろしくお伝えください。ハインリッヒと養女、犬のパドックからもよろしくとのことです。

 われわれにいつまでも変わらぬご友情をお願いします。

エリーザベト・ヘルツォーゲンベルクより 




(1) カール・ゴルドマルク(Karl Goldmark,1830−)ウィーンの作曲家。彼の交響曲「田園の婚礼」は1877年1月25日にゲバントハウスで初演された。

(2) アルノルト・ウェーナー(Arnold Wehner)、ゲッチンゲン大学の元音楽監督でハノーファーのシュロッスキルヘの指揮者。ブラームスの沈黙せる敵の一人であった。彼はハノーファーでは最初非常に好意的であった(Max Kalbeck:Johannes Brahms . 353) 。

(3) レイムント・ヘルテル (Raymond Hurtle) 。

(4) マティルデ・フォン・ハルテンタールは鉛筆でブラームスのスケッチを描いた。

(5) 飼い犬。

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