ヘ短調作品34

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「今日の詩」はロングフェローの「より高く」である。すでに紹介した「人生賛歌」 の続編ともいうべき教訓的な詩である。この詩の解釈に関しては評論家の間で交わす論争は無いと思う。論争があるとすれば、詩と社会をテーマにする学者の間であろう。

ハーバード大学を卒業して教職についた学生は、このロングフェローの詩を英語の読本として採用しているはずである。19世紀のアメリカにタイム・スリップできるならば、父兄参観したいものである。子供たちは白けたかもしれないが、父兄は「死んでも旗を離さなかった」青年が天の祝福を受けるという結末に涙を流したであろう。



Excelsior

The shades of night were falling fast,
As through an Alpine village passed
A youth, who bore, 'mid snow and ice,
A banner with the strange device,
Excelsior!

His brow was sad; his eye beneath,
Flashed like a falchion from its sheath,
And like a silver clarion rung
The accents of that unknown tongue,
Excelsior!

In happy homes he saw the light
Of household fires gleam warm and bright;
Above, the spectral glaciers shone,
And from his lips escaped a groan,
Excelsior!

"Try not the Pass!" the old man said:
"Dark lowers the tempest overhead,
The roaring torrent is deep and wide!
And loud that clarion voice replied,
Excelsior!

"Oh stay," the maiden said, "and rest
Thy weary head upon this breast!"
A tear stood in his bright blue eye,
But still he answered, with a sigh,
Excelsior!

"Beware the pine-tree's withered branch!
Beware the awful avalanche!"
This was the peasant's last Good-night,
A voice replied, far up the height,
Excelsior!

At break of day, as heavenward
The pious monks of Saint Bernard
Uttered the oft-repeated prayer,
A voice cried through the startled air,
Excelsior!

A traveller, by the faithful hound,
Half-buried in the snow was found,
Still grasping in his hand of ice
That banner with the strange device,
Excelsior!

There in the twilight cold and gray,
Lifeless, but beautiful, he lay,
And from the sky, serene and far,
A voice fell, like a falling star,
Excelsior!

Henry Wadsworth Longfellow



より高く

夕闇が迫るのは早く
アルプスの村を通る若者
氷雪の中、初めて見る
紋章の旗を掲げて行く
より高く!

悲愴な眉。だが眼光は
抜き放った剣のごとく
初めて聞く言葉は
銀のラッパのごとく
より高く!

彼が遠くに見た睦まじい
一家団欒の暖かき光の輝き。
見上げれは氷河の幻の光
彼の口から漏れたのは
より高く!

「進んではいけない!」と老人。
「風の響きが深くて広い
夜に山頂の嵐が降りてくる!」
大きく響く声が応える
より高く!

少女は言う「行ってはダメ」
「ここで休んで行きなさい!」
輝く青い目に一粒の涙を浮かべ
ため息をもらし応えるのは
より高く!

「枯れた松の枝に気をつけて!
雪崩は怖い、気を付けるのだよ!」
これが牧夫の最後の言葉
さらに高い声が応える
より高く!

夜が明け、天に向かい
いつもの祈りを捧げる敬虔な
サン・ベルナールの修道士。
大気を驚かす声
より高く!

忠実なる犬が見付けた
雪に半ば埋もれた登山者
凍る手でなおも握る
初めて見る紋章の旗
より高く!

暗く冷たい曙に息絶え
横たわる美しき姿
はるか天から静かに
流星のごとくに下る声
より高く!

ロングフェロー


詩の内容のみならず、形式も詩の教材としてお見事である。9詩節5行だが、全詩節は最後は一語Excelsior! で終わっていが、他の4行はすべて[a, a, b, b] である。これほどの形式を守りながら、無理な語彙や単語の配置はない。ロングフェローの詩は3編しか読んでいないが、私のような初心者にはまことに教育的である。

Excelsiorは ボランティア団体 LibriVox の朗読があった。ロングフェローは現在44編とアメリカでは人気を誇る。私は以前LibriVoxに所属するお母さんの記事を紹介した。いろんな団体があるようだが、LibriVoxは最大手である。

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14.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ

ベルリン、1877年5月5日

親愛なるブラームスへ

あ なたの誕生日が明後日ですので、わたしたちはあなたの誕生日をフラウ・シューマンと一緒に彼女の家で祝うことにしました。あなたの健康を祝して乾杯すると き、あなたの耳は赤くほてることでしょう。この日はわたしたちにとって、あなたがこの地上に降り給うた、赤文字で記念すべき日なのです。

あ なたの歌をここでまた聴くことができて幸せです。ライプツィッヒで聞くのは、楽しくはありましたが、大変でした。ライプツィッヒでは、じっくり知り合う暇 もなく、ペットとして抱き上げることもできませんでした。この選択の作業にはじらされました。ここで多少ともその埋め合わせをしました。わたしの好きなものがあり、それらの歌は散歩のときも、どこででもわたしと一緒です。わたしがもっとも好きなのは、 天の鳴き声(??therische fern Stimmen )」、「夏の蜘蛛の糸」、それにト短調の付点八分音符が4度ある曲(レムケかしら、名前を覚えていません(1))、それに輝かしい「乙女の呪い(M??dchenfluch )」と「黒ツバメ」(ヘンシェル(2))です。

 あなたは、わたしたちの嫌いな曲を聞かしてくれとおっしゃるし、わたしは真実を曲げたくない性質ですから、言わせていただきます。わたしは 「太鼓」(3)、「ここにはない(nicht ist da )」(第一曲だったと思いますが)とか、「出かけてもいい?(Willst du, dass ich geh )」 は好きではありません。特にあとの曲には惹かれませんでした。歌詞だけで充分でした。この種の意見は民謡様式にのみいえるものです。シューマンの歌曲集にある「扉の前にいるのは誰(Wer steht vor meinem Kammert??r )」とその前にある一曲(4)はまったく違います。あなたの二重唱(5)の「開けて、開けて(Tritt auf, tritt auf )」は少しも不快ではないのですが、この曲にはうるさい音があります。

 でもこんな戯言を気になさらないでください。フラウ・シューマンは別の部屋で寝ていらっしゃいます。歌曲集は彼女のピアノの上にあります。でなければ、もう一、二枚書くことがありましたから、あなたは幸運でしたね。インキが滲んでしまってごめんなさい。ヨアヒムレーヴェの夜(6)に行くための連れて来なくてはなりません。

 さようなら。あなたが心優しく人生を送られ、いつまでも長寿を祝われるようお祈りいたします。

エリーザベト・ヘルツォーゲンベルク

連署  ハインリッヒ・ヘルツォーゲンベルク

フィリュ(7)



(2) ゲオルク・ヘンシェル(Georg Henschel, 1859−)、歌手。ブラームスは彼に Alte Liebe の自筆原稿を1876年リュウゲン島で献呈している。

(3) 「小太鼓の歌(Tambourliedchen)」 作品69の第5曲、「なげき(Klage)」 作品69第1曲と作品71第4曲。

(4)シューマンの4つのデュエット作品34 Untern FensterLiebhabers St??ndchen

(5) ブラームスの アルトとバリトンのためのデュエット、作品28の第2曲

(6)おそらく レーベ(L??we)]のバラードの夕べであろう。

(7)マリー・フィリュンガー(Marie Fillunger)のあだ名、歌手、フラウ・シューマンの友人。


マックス・カルベックはマリー・フィリュンガーを歌手で、フラウ・シューマンの友人と注釈している。彼女はシューマンやブラームスの歌手として名声を博した本格的な女性歌手である。彼女はブラームスの薦めでベルリンの音楽院に行った。ベルリンのクララの家に住み着き、クララがフランクフルトに行くと一緒に移動している。だがクララの友人というよりも、今では「先駆的な同性愛者」として知られている。クララの娘オイゲニー・シューマンと恋に落ちたのである。オイゲニーと長期間同じ屋根の下で過ごした。いざこざがありイギリスに渡って活動したが、第一次世界大戦でオーストリアに引き上げ、最終的にスイスで余生を送り、オイゲニーと同居した。19世紀のヨーロッパで社会生活に支障はなかったのだろうか。非常に珍しい話であり、詮索している研究者がいる。お節介というか、寄り思いやりがあるというか、二人はスイスの墓地で一緒に眠っている。

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