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「今日の詩」はテニスンの「ファティマ」である。かってポルトガルはイスラム教徒のムーア人に占領されていた。伝説によれば、征服者の姫君ファティマはキリスト教に改宗し、キリスト教徒と結婚している。彼女にちなんでファティマという地名と女の子の名前がイベリア半島に定着した。ファティマは、この詩の話者である女の子の名前のであるかもしれないし、テニスンのイメージにわいた地中海の町かもしれない。 テニスンは生前友人とこの地方を旅行しているそうである。あくまでも私見であるが、まばゆい地中海の景色に「ダブニスとクロエ」風のイディルを着想したのではないか。 Fatima O Love, Love, Love! O withering might! O sun, that from thy noonday height Shudderest when I strain my sight, Throbbing thro' all thy heat and light, Lo, falling from my constant mind, Lo, parch'd and wither'd, deaf and blind, I whirl like leaves in roaring wind. Last night I wasted hateful hours Below the city's eastern towers: I thirsted for the brooks, the showers: I roll'd among the tender flowers: I crush'd them on my breast, my mouth; I look'd athwart the burning drouth Of that long desert to the south. Last night, when some one spoke his name, From my swift blood that went and came A thousand little shafts of flame Were shiver'd in my narrow frame. O Love, O fire! once he drew With one long kiss my whole soul thro' My lips, as sunlight drinketh dew. Before he mounts the hill, I know He cometh quickly: from below Sweet gales, as from deep gardens, blow Before him, striking on my brow. In my dry brain my spirit soon, Down-deepening from swoon to swoon, Faints like a daled morning moon. The wind sounds like a silver wire, And from beyond the noon a fire Is pour'd upon the hills, and nigher The skies stoop down in their desire; And, isled in sudden seas of light, My heart, pierced thro' with fierce delight, Bursts into blossom in his sight. My whole soul waiting silently, All naked in a sultry sky, Droops blinded with his shining eye: I will possess him or will die. I will grow round him in his place, Grow, live, die looking on his face, Die, dying clasp'd in his embrace. Lord Tennyson. ファティマ ああ愛しの君よ!たじろぐ力! ああ太陽よ、君は中天にありて 揺らいで、わたしの目を眩ませ 君の光と熱にわたしの胸は痛み ああ、わたしは平静な心を失い 燃え尽き、見ることも聞くこともできない わたしは鳴り響く風に舞う葉のよう。 わたしは不快な夜の時を 町の東の塔の下で過ごした。 わたしは乾き、小川と飛沫をもとめた。 わたしは優しい花々をめぐっては 花を胸に押しつけ、口にふくんだ。 わたしは燃えるように乾いた 南の方にのびる荒野をながめた。 昨夜は名を告げた人がいて わたしの血たちまち駆けめぐり 火柱がかぎりなく立ちのぼり わたしの華奢なる体はふるえた。 恋人よ!炎よ!彼はながき口吻で わたしの魂をすいとる。日の光が 朝の露を飲みほすように。 彼が山に登るとき、わたしは 彼が速く来たるをさとった。 遠い花園より吹上たような 強い風がわたしの顔を打つ。 わたしの頭は乾き、魂はなえて 行くたびか気を失い、山にかかる 夜明けの月のように倒れた。 風の響きはまるで銀の弦のよう 真昼を過ぎたときから、炎は 山々に浴びせられたが、ちかづくと 空はその欲望を押さえた。 とつぜん光の海にかこまれ わたしは鋭い喜びで射ぬかれ 彼の姿を見て心の花が開いた。 わたしの全霊は静かに待つ 遮るものとでない焼けつく空 彼の輝く目にくらみ、顔をふせる。 彼はわたしのもの、でなければ生きる かいもない。わたしは彼のそばで成長する わたしは成長し、生き、死ぬ 彼を見つめ、抱かれて死ぬ。 テニスン
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2007年05月20日
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18.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ ライプツィッヒ、1877年12月3日 親愛なる友ブラームスへ あなたの丁寧なお手紙にすぐにご返事しなかったことをおわびします。シュピッタ夫妻がわが家にお泊まりでしたし、なにかと忙しかったものですから。わが 家に戻りたいというお気持ちには感謝いたします。ハウフェ・ホテルにお泊りになるとしたら、わたしは悲しいですわ。こんどの交響曲(1)を他の会社から出版したら、ジムロックが悲しむようなものでしょう。 もう少し明快に書いてくだされば、わたしは本当に感謝したのですが。あなたのシンフォニーは一月に演奏される予定ですが、第一回の演奏会ではないそうで す。フラウ・シューマンは、はっきりと彼女の新年の演奏会を終えてから、ブラームスの交響曲を聞きにこちらにくる予定だとおっしゃっています。良きコウノトリ(あなた自身はそのおつもりでしょう)が12月に戻ってくる訳をぜひお聞かせください。12月 には、私の小部屋はいっぱいで、実際に使える部屋はありません。ずいぶん昔からそうなっているので今すぐ配置を変えるわけにはいきません。ほかの日に変え るわけにはいけないのか是非お伺いしたいのです。でなければ、わが家には、着いてすぐには来て頂けません。のちほどフンボルト・シュトラーセに移動して頂 くようにお願いすることにはなると思いますけど。あなたのお手紙はあいまいですが、ひょっとしてコウノトリのくだりはフラウ・エンゲルマンのことをいって おられるのではないかと、わたしは今思いつきました。そうであれば、あなたの訪問についてあれこれ考えてきたのは無駄だったことになります。そonaうであって ほしいと思います。 このひらめきで目がくらむような気がしました。コウノトリは二重性格のスフィンクスのようにわたしの頭の上を飛んでおります。この急ぎの手紙を許していただき、この点を明確にして下るようお願いします。では失礼します。 エリーザベト・ヘルツォーゲンベルクより ショパンについては残念ながら、兄の話はわたしの心配していたことを裏付けるものでした。兄の手紙では、父のもっている版はあなたに役立ちそうもないとい うことでした。そこにある注記は補足的なものではなく、明らかな誤植の修正にすぎず、音楽のわかる人ならだれにでもできる類のものです。指の使い方の指示 が書き加えられていますが、アルカン(2)の 書き込みの可能性もあります。父はアルカンにも教わっています。兄が持っている三つの手書き楽譜のうち、二つは書き写したものであり、真正のショパン自筆 の楽譜はバルカロールで、母に捧げられたものです。兄には個人的にもらったト短調のバラードの写本と一緒にあなたに差し上げたい気持ちがありますが、まず 父に伺いを立てなければいけません。父は厳格な条件の下で兄に手渡しているからです。それでもまだあなたが楽譜をみたいとおっしゃるなら、もちろんご自由 にご覧になれると断言できます。 (1) 書簡16と書簡18。 (2) シャルル・アンリ・モルハンジュ(Charles Henri Valentin Morhange, 1813-1888) 通称アルカン、フランスのピアニストで作曲家。 訳注: ショパンがエリーザベトの母親シュットックハウゼン男爵夫人に献呈したバルカロールをティンマーマンが演奏している。 ショパンがエリーザベトの父親シュットックハウゼン男爵に献呈したバラード第一番 演奏はティンマーマンである。
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桜と日本人ですね。なぜか、三島由紀夫を思...



