ヘ短調作品34

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「今日の詩」はテニスンの「十一音節の詩」である。この詩が、彼自身のことを語っているとしたら、以前翻訳したシャーロットの姫君のことを言っているのであろうか。テニスンは「シャーロットの姫君」で評論家から酷評されて傷つき、以後10年間沈黙を守った。ただ「シャーロットの姫君」に直接触れたのでは露骨であるから、短い十一音節の詩と言いながら、感受性の薄い評論家達に復讐したのだろうか。この詩自体十一音節の詩の詩である。

Hendecasyllabics

O you chorus of indolent reviewers,
Irresponsible, indolent reviewers,
Look, I come to the test, a tiny poem
All composed in a metre of Catullus,
All in quantity, careful of my motion,
Like the skater on ice that hardly bears him,
Lest I fall unawares before the people,
Waking laughter in indolent reviewers.
Should I flounder awhile without a tumble
Thro' this metrification of Catullus,
They should speak to me not without a welcome,
All that chorus of indolent reviewers.
Hard, hard, hard it is, only not to tumble,
So fantastical is the dainty meter.
Wherefore slight me not wholly, nor believe me
Too presumptuous, indolent reviewers.
O blatant Magazines, regard me rather -
Since I blush to belaud myself a moment -
As some rare little rose, a piece of inmost
Horticultural art, or half-coquette-like
Maiden, not to be greeted unbenignly.

Tennyson


十一音節の詩

ああ君も一緒かね、あの感受性に欠ける評論家達と
無責任で、無感動な評論家達と同じことを言う
ごらん、僕は吟味してほしいのだよ、この小さな詩は
全文カトゥルスの韻律で構成されているのだよ。
みんなそろって僕の動作ばかり見つめている
まるで薄氷の上を滑るスケーターみたいだ
みんなの前でうっかり転んでしまい
無感動な評論家達の笑いを誘いはしないかと。
僕がカトゥルスの韻律で朗読して
ちょっとばかり無様に口ごもってとしても
僕に賞賛の言葉を述べるべきなのに
みなそろって無感動な評論家達に口を合わせる。
難しい、確かに難しい、失敗しないのは
でもこの韻律の優美さは実に見事なのだ。
だから無感動な評論家達は、僕を完全に軽蔑せず
生意気すぎるとも思ってはいないのだ。
ああ騒々しい雑誌がむしろ僕を −
僕が顔を赤らめて自分を賞賛したので −
小さな珍しいバラ、丹精込めた
園芸作品か色気の出てきた乙女で
酷評すべきではないと思っている。

テニスン


上の写真はワイト島の桂冠詩人、男爵テニスンの別荘である。

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典型的なドイツロマン派の詩人アイヒェンドルフの詩「瞳」。彼の詩はシューマンはじめ多くのロマン派の歌曲の題材になったが、なぜかこの詩は歌曲のデータ・ベースにはない。


Ein Blick

Schaust Du mich aus Deinen Augen
lächelnd wie aus Himmeln an,
fühl´ ich wohl, daß keine Lippe
solche Sprache führen kann.

Könnte sie´s auch wörtlich sagen
was dem Herzen tief entquillt,
still den Augen aufgetragen
wird es süßer nur erfüllt.

Und ich seh´ des Himmels Quelle,
die mir lang verschlossen war,
wie sie bricht in reinster Helle
aus dem reinsten Augenpaar.

Und ich öffne still im Herzen
alles, alles diesem Blick.
Und den Abgrund meiner Schmerzen
füllt er strömend aus mit Glück.

Einchendorf


君の瞳

君の瞳は僕を見つめ
天使のように微笑む
僕はよく承知している
口では表せないことを。

心の底から湧きでる
ことは言葉で表し
後は目に任せるのが
優雅であるし可能だ。

そして僕が見た天国の泉
久しく近づけなかたが
彼女の晴れやかな瞳から
澄んだ水が流れ出た。

僕は心の中で
この瞳をすべて開くと
僕の悩みの深淵を
あふれる喜びで満たした。

アイヒェンドルフ

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36.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ

[ライプツィッヒ]、1878年4月9日

 親愛なる友へ
 イタリアに発たれるもうすこし前に知らせてくださればと思います。あなたがアドルフ・スタール(1)や その美学の追従者の目ではなく、ご自身の目で約束の地をご覧になられることを期待いたします。いずれ自分の目で鑑賞したくなるだけですから、受け売りの印 象は無意味です。あなたが楽しみを求めて出かける観光客とは思いません。あなたの役目は人に楽しみを提供することですから。今あなたは急に、受け身の役を捨て積極的な役を取ろうとされました。この旅はなんと新鮮なのでしょう。それにあなたは、稀にみる非凡な感覚をこれまでに蓄えられてこられました。あなたはきっと貪欲にすべての美を吸収されることでしょう。

  わたしたちはイタリア旅行の件を昨日フラウ・シューマンから伺いました。あなたからお知らせの葉書がなくても、今日にも祝福の手紙を書かれるそうです。わたしたちはやはり、あなたが長い休養を取られるのではないかと思いました。でもあなたがペンに休養を与えたら、わたしたちは一体どうなります。

 あなたと違って、わたしたちには楽しい時間は取れそうにもありません。わたしたちはわたしの年老いた叔父のお葬式でドレスデンから戻ったばかりです。

  わたしがこんな紙切れに書いているのを不思議だとは思われませんか。わたしは書き物机の鍵をドレスデンに置いてきてしまったのです。仕方なく、ペンもイン クも紙も、人生を生きるに値するものすべてがない状態で、鍵のかかった抽斗の前に腰掛けております。わたしの唯一の財産は兄からもらった複写セットです。 これは書いたものを二重に記録してくれ、洗濯婦に、いえたとえ名士といえども、リストを書いておかなければいけないと思った場合には重宝です。あなたにこの複写の手紙が届いてなくてよかったですね。あるいは、諳んじて書いたニ短調の第一楽章(訳注1)を送っておくべきだったかもしれません。これはあなたが、いつかご覧になって喜ばれると思います。フラウ・シューマンはピアノ編曲になるとまでいってくださいました。でもわたしは、この愛すべき女性の言うことをそんなに 真に受けてはいません。彼女はこの世で生きていくには人柄が良すぎます。たまたまあなたはこの苦しみから逃れておられます。その意味でもう一度おめでとうと申し上げます。愛すべきフラウ・シューマンはフランクフルト(2)に決められました。わたしは、幸せであるべき彼女が、ここで本当に幸せになられるように祈ります。

… それからアルトゥール(3)も一緒ですか。彼もいらっしゃるのですか。あなたは「シバの女王」の召使い(4)のことだけ書いておられるものですから。

  それではわたしたちの好意をお受けください。わたしたちはあなたが楽しい時を過ごされるのを心底喜んでいます。陽光あふれるイタリアの景色がケルンテンの景色とおなじように、あなたに微笑みかけることでしょう。ですから昨年のようにメロディーをどっさりおみやげにして帰ってきてください。評論家たちもその 説明の仕方が分かるようになるはずです。

 さようなら、お幸せでね。おりにふれお葉書を下さい。

あなたの誠実なる友エリーザベト・ヘルツォーゲンベルクより 



(1) アドルフ・スタール、イタリアに関する著述で知られる。

(2) フラウ・シューマンは1878年ベルリンからフランクフルトに移り、1896年に死亡する数年前までホッホ博士(Dr. Hoch)の音楽院の教授であった。

(3) アルトゥール ・ファーベル。

(4) ゴルトマルク。


訳注

1.彼女は現在のカーボン・コピーのようなもので手紙を書いたと思われる。内容証明付きの郵便物のようなものである。「諳んじて書いたニ短調の第一楽章」といっているが、彼女はちゃんとした批評をして返事を書いてよこさないブラームスに対して嫌味を言ったのだろうか?問題になっているハインリッヒの弦楽四重奏曲であるが、彼はニ短調の弦楽四重奏曲を1876年に書いていることは確かである。

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