ヘ短調作品34

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レダと白鳥 -- イェーツ

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「今日の詩」の選者が数日前に送ってきたイェーツの「レダと白鳥」である。偶然リルケのレダの詩を訳したばかりである。リルケのレダはゼウスに対する態度は曖昧であるが、レダにゼウスを最初から受け入れようとした態度が見受けられる。ポルノかもしれないが、好色で愚かな男女の行為であるから、レイプとは言い切れない。

イェ―ツのレダは、女は男に抵抗しても無駄だ、女の「ノー」は「イエス」だというポルノのお定まりの性差別的な筋書きであるというフェミニストの攻撃を受けた。彼の出生国であるカトリック教国アイルランドもこの不道徳な内容を当然非難した。

ただイェーツがこのレイプが生み出す未来に触れている点で、リルケとは違う。世界一の美女ヘレナが生まれ、トロイ戦争を経て様々な悲劇の原因になったことを示唆している。

また最後から2行目が問題である。疑問形であるが、この性行為により神の持つ力をレダが得たのかを問題にしている。もしレダがそれを意識していたなら、彼女もしたたかな女である。誤訳の可能性大なる箇所であり、私の語学力では確信がもてない。

Leda And The Swan

A sudden blow: the great wings beating still
Above the staggering girl, her thighs caressed
By the dark webs, her nape caught in his bill,
He holds her helpless breast upon his breast.
How can those terrified vague fingers push
The feathered glory from her loosening thighs?
And how can body, laid in that white rush,
But feel the strange heart beating where it lies?
A shudder in the loins engenders there
The broken wall, the burning roof and tower
And Agamemnon dead.
Being so caught up,
So mastered by the brute blood of the air,
Did she put on his knowledge with his power
Before the indifferent beak could let her drop?

William Butler Yeats


レダと白鳥

突然の衝撃:びっくりする女の上を
羽ばたく大きな翼、太ももを撫でる
黒い水かき、うなじに触れるくちばし
彼女は抵抗できず、胸と胸を合わされた。
驚きか弱い彼女の指、ゆるんだ太ももから
栄光の羽根飾を払うことなどできよう?
白きイグサに横たわる肉体が未だ知らない
心臓の鼓動をどう感じただろう?
子宮の戦慄が生み出す
破壊される城壁、焼け落ちる天井と塔
アガメムノーンの死。
このように押さえ込まれ
獣血の雰囲気に圧倒され
無頓着な嘴が彼女に子を産ませるまでに
彼女は果たして神の知識と力を得たのか?

イェーツ

夏の時 -- リルケ

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今日のドイツ語の詩はリルケの「夏の時」である。リルケという詩人の名前に怯えたのか、さっぱりいい日本語が浮かばず、苦労した。小生が持ち合わせる日本語の語彙とドイツ語の文法の知識がお粗末で、釈然とはしないが投稿することにした。誤訳あるいは不適切な訳のご指摘をいただければ幸いである。

Die Sonnenuhr

Selten reicht ein Schauer feuchter Fäule aus dem Gartenschatten,
Wo einander Tropfen fallen hören
Und ein Wandervogel lautet,
Zu der Säule, die in Majoran und Koriander steht
Und Sommerstunden zeigt;
Nur sobald die Dame (der ein Diener nachfolgt)
In dem hellen Florentiner über ihren Rand sich neigt,
Wird sie schattig und verschweigt.
Oder wenn ein sommerlicher Regen aufkommt
Aus dem wogenden Bewegen hoher Kronen,
Hat sie eine Pause;
Denn sie weiß die Zeit nicht auszudrücken,
Die dann in den Frucht- und Blumenstücken
Plötzlich glüht im weißen Gartenhause.

Rilke


夏の時

驟雨は庭陰の湿った朽ちた物には滅多に届かず
雨の雫は互いに落ちる音を聴き
一羽の渡り鳥が鳴き声をたてる柱は
マヨラナとコリアンダーに囲まれ
夏の時刻を示している。
貴婦人が(召使いを連れて)
明るい麦わら帽子の縁を傾けて
日差しを避ける。
また夏の雨が
波打つ山頂から発生すると
彼女は一休みする。
なぜなら彼女は心得ている
白き夏の別荘の果実と花を背景に
喩えようなく美しい時が突如輝く。

リルケ

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72.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ

ベルヒテスガーデン
C/O’ツィンマーマイスター’ ブランデナー

1880年7月11日

 親愛なる友へ

 新聞で(間接的に、わたしたちは新聞を開きませんから)知りましたが、あなたの体調がよくない(1)と いうのは本当ですか。あなたらしくないものですから、わたしたちには信じられません。お伺いします。あなたがご自由に使えるようにと、貯めてある同情の洪水を解放する準備をしなければなりません。完全な病人よりも体調不良のあなたのほうがもっと気の毒です。あなたは病気にはまったく縁のない幸福な方ですから、さぞかし困った患者さんでしょう。

 安心させるお便りを下さい。同時にここでお会いできるチャンスがどの程度あるのかもお知らせください。わたしたちはぜひお会いしたいと思っています。その見込みだけで幸せなのです。

 わたしは、あなたが今度はたくさんトランクの中か、頭の中にいっぱい、両方とも欲しいのですが、持参していただけると信じています。あなたが取り出して見せてくださるものを見て、わたしたちは相好を崩し、散歩の時も持って歩くことでしょう。ペルチャッハ・モテット事件以来もっと合唱曲を書いていただきたいと思っていました。子供が聖ニコラウスに期待するように、わたしがポケットに一杯いいものを持っているあなたを思うとき、それはモテットかそのような曲の夢です。わたしの欲深い目は輝くのです。

 あなたもルントシャウ(Rundschau )のエーレルト(2)論文には腹が立ったでしょう。なぜだれも正しい事を言わないのでしょう。この筋から出たものは賞賛でも腹が立ちます。人の作品をあのような安っぽく浅い議論をするのは卑劣というものです。価値があるものはかたわらに置き、本人は気が利いているつもりの意見や比較で逃げます。ベートーベンは横顔を見せ、あなたは完全に素顔のまま(3)というのは事実です。あなたの変奏曲はベートーベンやシューマンとは(似ようとしても)似ても似つかないものです。さらにあなたが、「同じようにドアでお辞儀し、出ていく」ですって。こんな無駄口たたいて何になるのでしょう。たとえば、ト長調 のソナタのことで、もう少し熱を入れて真面目になれと思っているのに、「五月の雨は花の頭を拭う」とかいう、包容力のない戯言だけです。この悪ふざけをこの世にもたらしたのは女たちですか、それとも男たちはこんなつまらない事をつい言ってしまうのでしょうか。どうかおっしゃってください。このラプソディーが「世俗的な衝動」から作曲されたという批評ははじめて聞きました。この男は、骨の髄にまでしみ通る脈動が感じられないくせに、ずうずうしくも審判席に座り、芸術家の人柄を評価するのです。

 この種の事には慣れるべきでしょうが、いつも怒りが先に立ちます。誰かが正しい意見を世間に発表してくれましたら。このばかげたことに我慢していないでいただきたいのです。放っておいても、美人は男の心のつかみ方をおぼえます。誰も彼女の技巧について口出しさせてはならないのです。

 でも治しようがないこんな情けない弊害はもうたくさんです。どんどん作曲してください。あなたの作品の喜びで、耳にする嘆かわしい不毛のたわごとを、わたしたちは忘れることができます。

 いつあなたにお会いできますか。近々こちらを訪問される予定のエンゲルマン夫妻と挨拶を交わすとき、良い知らせもお伝えしてよろしいでしょうか。わたしはラプソディーが(公表されたのに)まだ出版されていなくても全然気にはしていません。このときのためにと気取って全くの新作をエンマに聴かせる楽しみがありますものね。

* * * * *

 小さくてひどい楽器ですが、外観だけは見事に黒くて光っているミュンヘン製のコテージ・ピアノがあります。夏のピアノとしてはばかにしたものではありません。それに、ロ短調カプリツィオの中間部(4)の変ロ調で証明ずみですが、あなたはどんなピアノでも音符を歌わせる技量をお持ちです。ではさようなら、親愛なる友。ハインツからもよろしくとのことです。夫婦ともどもお会いできることを楽しみにしています。

 忠実なあなたのヘルツォーゲンベルク夫妻より



(1) ブラームスは耳詰まりになっていた。

(2) 作品74、第1番。書簡40と書簡41.

(3) ルイ・エーレルト(1825-1884)、作曲家、音楽の著者。ローデンブルクの Deutsche Rundschau の6月号にブラームスに関する論文を発表した。

(4) エーレルトによれば、「ブラームスの音楽には横顔が見えない。素顔のままである。表現を決定的な刻印を印す鮮明な特徴がない。… 私の観察から結論できることは、何世代も経過しながら一貫して受け継がれているのはたんに仕草だけである。….彼の変奏曲はベートーベンやシューマンの変奏曲とは実際表情に類似性がない。ただ同じようにドアでお辞儀をして、出て行くのである。」

(5) 10ページ第3小節以降。

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