ヘ短調作品34

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「今日の詩」が先日送ってきたキーツの詩。キーツが死の三年前に1818年に書いたエリザベス(シェークスピア)様式のソネットである。原詩は14行切れ目なしに連綿と書かれている。この形式が彼の心境に合っているのだろう。ただシェークスピアと同じ形式であることを確認するために4行ごとに段落をおいた。脚韻の構造はもちろん

ABAB CDCD EFEF GG


When I have fears that I may cease to be
Before my pen has glean'd my teeming brain,
Before high piled books, in charactry,
Hold like rich garners the full ripen'd grain;

When I behold, upon the night's starr'd face,
Huge cloudy symbols of a high romance,
And think that I may never live to trace
Their shadows, with the magic hand of chance;

And when I feel, fair creature of an hour,
That I shall never look upon thee more,
Never have relish in the fairy power
Of unreflecting love;―then on the shore

Of the wide world I stand alone, and think
Till love and fame to nothingness do sink.

Keats 1795-1821


僕が生を終えると思う時

僕のペンが溢れる知性を拾い終える以前に
倉庫を熟した穀物で埋め尽くすように
書物を文字で埋め尽くし終える以前に
僕が生を終えると思う時がある。

夜の星が瞬く空に高貴な恋物語を
象徴する巨大な雲を眺めて
幸運にもその影を探し当てる以前に
僕が生を終えると思う時がある。

もう二度と眺めることもない
「時」が織り成す美しい作品
軽い恋の魔力で風味が増すわけでもない
と僕が感じる時がある――そんな時に

僕は広大な世界の海辺に独り立ちつくし
恋と名声が無に帰すのを思う。

キーツ

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