ヘ短調作品34

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この詩は蝶番や敷居、格子扉と建築物の用語が出てくるが、風の詩である。エミリーは窓や扉の動きで一日の風を描写した。ディキンソンならではの詩である。午前と午後で風向きが変化する。風向きが分岐する正午を扉の蝶番に喩える。夕ぐれの凪を格子扉で暗示する。朝は東の風で敷居が軋む。

この情景を原詩では出てくるはずの wind, breeze, blow の単語は一切省略されている。


Noon -- is the Hinge of Day --
Evening -- the Tissue Door --
Morning -- the East compelling the sill
Till all the World is ajar –

Emily Dickinson (1830-86)


正午は日中の蝶番

正午――日中の蝶番――
夕暮――夕陽は扉を飾り――
朝――朝陽が窓を開けさせ
外の景色を見渡す――

エミリー・ディキンソン(1830-86)

網戸(screen) は19世紀中葉には発明され、マサチュセッツ州でも普及した。だが Tissue Door という英語は辞書にもない。彼女の発明した言葉だろう。風を通す格子戸(lattice window)としておいたが、網戸の可能性もある。

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三歩格のキビキビした韻文詩。ハーディは何を言いたかったのか。やはり「偶然」であろうか。


The Man He Killed

Had he and I but met
By some old ancient inn,
We should have set us down to wet
Right many a nipperkin!

But ranged as infantry,
And staring face to face,
I shot at him as he at me,
And killed him in his place.

I shot him dead because--
Because he was my foe,
Just so: my foe of course he was;
That's clear enough; although

He thought he'd 'list, perhaps,
Off-hand like--just as I--
Was out of work--had sold his traps--
No other reason why.

Yes; quaint and curious war is!
You shoot a fellow down
You'd treat, if met where any bar is,
Or help to half a crown.

Thomas Hardy (1840-1928)


奴が殺した男

なじみの古い飲み屋のそばで
奴と俺が出会ったとしたら
二人して腰をすえて
ビール何杯か引っかけたろう!

だがともに歩兵に配属
たがいににらみ合い
俺は奴を、奴は俺を撃ち
俺でなくて奴が死んだ。

俺が奴を撃ったのは
仲が悪かったから、そう
奴とは仲が悪かった。
それは確かだけど。

奴はさっそく無心を考えた
多分――俺もだが――
職がなく――携帯品を売っている――
ほかに理由はない。

うん。戦争てのは奇妙奇天烈さ!
バーの近くで会えばおごるか
半クラウン余分に払うような
仲間を撃つのだからな。

トマス・ハーディ(1840-1928)

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