ヘ短調作品34

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「今日の詩」もアーカイブから拾い出した詩である。シェークスピアの詩となっている。彼の「お気にめすまま」のお祭り騒ぎの場面で登場する歌である。この詩は劇中のみならず、歌曲として冬の季節に歌われるようである。

今回困ったのは内容を理解するのはそれほど難しくはないが、それに対応する日本語である。今日の詩は4詩節に分かれているが、第二詩節と第四詩節は繰り返しである。第一詩節と第三詩節は三部格で脚韻は
AABCCB
と同じであり、形式的対称性が保たれている。

ただ歌いかける対象が wind と sky と異なっているが、それが韻の都合で波及して言葉が違ってくる。よく見るとingratitudeと benefits forgot はいずれも「忘恩」を意味する。それゆえ「恩知らず」で統一した。また最初に登場するblowとfreeze という命令形であるが、対象性を維持しつつも適当な日本語が見当たらない。両者ともに「おお寒」で誤魔化すことにした。原詩の内容と形式を尊重する言葉があれば修正したい。


Blow, blow, thou winter wind,

Blow, blow, thou winter wind,
Thou art not so unkind
As man's ingratitude;
Thy tooth is not so keen
Because thou art not seen,
Although thy breath be rude.

Heigh-ho! sing heigh-ho! unto the green holly:
Most friendship is feigning, most loving mere folly:
Then, heigh-ho! the holly!
This life is most jolly.

Freeze, freeze, thou bitter sky,
Thou dost not bite so nigh
As benefits forgot:
Though thou the waters warp,
Thy sting is not so sharp
As friend remember'd not.

Heigh-ho! sing heigh-ho! unto the green holly:
Most friendship is feigning, most loving mere folly:
Then, heigh-ho! the holly!
This life is most jolly.

William Shakespeare


おお寒、おお寒、冬の風

おお寒、おお寒、冬の風
恩知らずの奴に比べりゃ
お前なんか優しいもの。
お前の息は品ないけど
姿は見えやしないから
たかが知れたお前の牙。

そうれ歌え、その調子、樅までとどけ。
友は見せかけ、恋もおろか。
そうれ、歌え、その調子
この世はお祭りだ。

おお寒、おお寒、冬の空
恩知らずの奴に比べりゃ
お前なんぞ痛くはない。
水も縮こまるが
友に忘れられた身には
たかが知れたこの寒さ。

そうれ歌え、その調子、樅までとどけ。
友は見せかけ、恋もおろか。
そうれ、歌え、その調子
この世はお祭りだ。

シェークスピア

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