ヘ短調作品34

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私には依然として難解な詩人シェークスピア。最近とんとご無沙汰である。彼のソネット14行詩は一行10音節として一編は140音節である。彼はこれを上手く配分して形式が整った詩に仕上げている。一編の詩に盛り込まれた語彙を私の文法知識に合わせて再構成しなければならない。目的語が行の最初に、形容詞が名詞の後に来るぐらいで驚いてはいけない。英語は格変化が少なから品詞の判定は容易ではない。難解なシェークスピアはどうも好きにはなれないが、パズルを解くつもりで入念な文法構造のチェックをする習慣を身に着けよう。歌手が詩の意味が分からなくても初見で歌えるように、私も初見で詩を朗読できるようになりたい。朗読できないで詩の訳なぞ不可能である。

今日もシェークスピアはある悪女を呪っている。腹黒い彼女は黒い瞳の持ち主。だが黒い瞳で彼女の顔は一段と魅力的になる。喪服を着ると彼女が一段と引き立つようなものである。こんな女が忘れられぬ自分が情けない。


Sonnet #132

Thine eyes I love, and they, as pitying me,
Knowing thy heart torments me with disdain,
Have put on black and loving mourners be,
Looking with pretty ruth upon my pain.

And truly not the morning sun of heaven
Better becomes the grey cheeks of the east,
Nor that full star that ushers in the even,
Doth half that glory to the sober west,

As those two mourning eyes become thy face:
O! let it then as well beseem thy heart
To mourn for me since mourning doth thee grace,
And suit thy pity like in every part.

Then will I swear beauty herself is black,
And all they foul that thy complexion lack.

Shakespeare


ソネット #132

私が好きな君の瞳!哀れみながら
私が軽蔑の眼差しで苦悩することを知りながら
私の苦痛に哀憐の情を示すかのように
黒い喪服を纏い、優雅な弔問客になりすます。

たしかに空を翔る朝の太陽は
灰色の東の頬に似合っているし
夜の到来を告げる満天の星も
冷たい西の空を飾ってはいるが

二つの瞳が頬に似合う君ほどではない。
喪服が君の心に似合うがよい
憐憫の情には相応しく
喪服は君を優雅にする。

美とは黒であり、肌が黒くない女は
みな薄汚いと私は確信している。

シェークスピア

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