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コールリッジ(Samuel Taylor Coleridge 1772-1834)の血をひく詩人の作品を読んだが、彼の伝記を読むと、学生時代から生涯の友人としてチャールス・ラムCharles Lamb (1775−1834)が出てくる。彼は吃音でギリシャ語の成績が悪く、コールリッジのように大学に進学できなかった人である。会社に勤めて生計を立て、合間に作家活動をしたが、作詩は彼の生涯の憧れであったという。湖畔に住んだわけではないが、彼の周囲におり、何かとコールリッジ家の人たちを励ました人物である。 ラムという名前は知っているが、彼の「シェークスピア物語」すら、私は読んではいない。彼の一作だけでもと思って目に付いたのが「ケンシントン公園の白鳥を見て」である。詩的な光景であるが、道徳的な言葉が出てくるところいかにもイギリス的である。 五歩格のソネット形式である。イタリア風というのであろうか。韻の構造は ABBA CDDC EFFE GG である。 On the sight of swans in Kensington Gardens Queen-bird, that sittest on thy shining nest And thy young cygnets without sorrow hatchest, And thou, thou other royal bird, that watchest Lest the white mother wandering feet molest: Shrined are your offspring in a crystal cradle, Brighter than Helen's ere she yet had burst Her shelly prison. They shall be born at first Strong, active, graceful, perfect, swan-like, able To tread the land or waters with security, Unlike poor human births, conceived in sin, In grief brought forth, both outwardly and in Confessing weakness, error, and impurity. Did heavenly creatures own succession's line, The births of heaven like to yours would shine. Charles Lamb (1775−1834) ケンジントン公園の白鳥をみて 女王鳥は輝く巣に座し 雛は心安らかに孵る さらに王宮の一羽の鳥が 白い母鳥の歩みを見守る。 雛を収める水晶の揺籠は ヘレナが破る前の卵の殻より 輝かしく。雛は初めから強く 優雅で健やか。すでに 親鳥の如く地も水も進む 人と違う、人は受胎より罪を負い 悲鳴で誕生し、心身いずれの 虚弱と罪と穢れを告白する。 天国的な生物の高貴な血筋 天国的な誕生は人の誕生にまさる。 チャールス・ラム(1775−1834)
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