ヘ短調作品34

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サッホーがエランナに対する怒りをぶつけたもの。原作では「貫いてやる」だから刃物で刺したかったのだろうが、韻文で仏訳したくて「石打の刑」にしてしまった。フランス語が正しければの話だが、かなり原作の意図を尊重したつもりである。

Sappho an Eranna

Unruh will ich über dich bringen,
schwingen will ich dich, umrankter Stab.
Wie das Sterben will ich dich durchdringen
und dich weitergeben wie das Grab
an das Alles: allen diesen Dingen.

Rainer Maria Rilke (1875 – 1926)


サッフォーからエランナへ

もうお前に平安などない
振り回してやる、このツタの絡んだ棒が。
死のようにお前を刺し貫いて
みなが目にふれる墓場におくりこむ
ありとあらゆる物に。

ライナ・マリア・リルケ(1875 – 1926)


仏訳

Sappho a Eranna

Je ne permets pas en paix te dormir
Je te brandirai, toi une rame a lierre.
Je te tuerai à coups de pierre après pierre
Je transférerai ton corps au cimetière
Où on peut ta epitaph lire et rire.

Rainer Maria Rilke (1875 – 1926)


サッホーからエランナへ

もうお前に安らかな眠りはない。
お前を振り回してやる、このツタの絡んだ棒が。
お前に次から次へと石で殺してやる。
お前の死体を墓場に運んでやる。
お前の墓碑銘は読まれ笑われるぞ。

ライナ・マリア・リルケ(1875 – 1926)

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フロストがお悔やみに出かけた帰りに、喪服を着たカラスに雪を落とされて気分が少し晴れるというものである。雪を振りかけてもらい気分が楽になるというのは、日本人の習俗に通じるものがある。

二歩格の詩である。韻の構造は

ABAB CDCD

と明快。

Dust of Snow

The way a crow
Shook down on me
The dust of snow
From a hemlock tree

Has given my heart
A change of mood
And saved some part
Of a day I had rued.

Robert Frost (1874-1963)


雪の粉

一羽のカラスが
ツガの樹から
僕に雪の粉を
ゆりおとす

僕はその様子に
気分がかわり
悼みの一日の
幾分を取り戻す。

ロバート・フロスト(1874-1963)

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