ヘ短調作品34

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イェーツ

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歳を取り -- イェーツ

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「今日の詩」はイェーツの “When You Are Old” 「歳を取り」である。「今日の詩」の選者は詩の年代を表記しない。詩中の “You” はいささか総称的であると思い、意図的に「君」を排除したが、イェーツ自身かもしれない。とすれば自嘲的である。私も歳を取り、一昨日も急死した友人の通夜に行ってきた。たしかに動作は鈍くなるし、愚痴っぽくなる。


When You Are Old

When you are old and grey and full of sleep,
And nodding by the fire, take down this book,
And slowly read, and dream of the soft look
Your eyes had once, and of their shadows deep;

How many loved your moments of glad grace,
And loved your beauty with love false or true,
But one man loved the pilgrim Soul in you,
And loved the sorrows of your changing face;

And bending down beside the glowing bars,
Murmur, a little sadly, how Love fled
And paced upon the mountains overhead
And hid his face amid a crowd of stars.

William Butler Yeats


歳を取り

白髪の老人になり、いつも眠そうで
暖炉で居眠りし、この本を取り出し
ゆっくり読みながら、若かりし頃の
優しい目付きや深い瞼を夢の中で見る。

晴れやかで上品な仕草は皆から愛され
嘘か真か、美貌に関心を持ってくれた。
魂の巡礼を評価し、悲しい表情に
変わるのが好きだという人物も一人いた。

それに熱した鉄の棒に腰を屈めては
悲しそうに呟く、愛は逃げて行き
頭上の山脈へと走りさり
顔をそむけて星屑に身を隠したと。

イェーツ


(改訳)

pmh*x*53 さんのコメントで読み直してみた。ご忠告にしたがい、改訳をこころみた。いまだに女のことが忘れられないイェーツの詩だった。それにしても実にひどい勘違いである。年はとりたくない。

君が年老いたら

君に白髪がまじり、暖炉で居眠りの
歳になったら、この本を取り出し
ゆっくり読み、君の優しかった瞳と
深い瞳を思い浮かべてごらん

みなは君の明るい優美を愛したし
真の愛かどうか、君の美貌を愛した
だがある男は君の巡礼の心を愛し
変わり行く顔の悲しみを愛した

白熱の火掻き棒に屈みこみ
悲しそうにつぶやいてごらん
愛は足早に山なみを越え
星の群れに隠れてしまったと。

イェーツ

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「今日の詩」はイェーツの詩である。タイトルが非常に長い。タイトルは「無題」したのでは、後世の人が困る。エミリー・ディキンソンのように、無題であるが、最初の一行が短い場合はまあ良いとしよう。今日のイェーツはタイトルが二行分ぐらいあって、それ自体詩の一部をなしているのも珍しい。タイトルは本文を要約していないのである。

「彼」は「私」に褒めさせたい人がいるらしい。イェーツは、模倣者は「ノミ」であり、それを「褒める」としても本気ではないといっている。どうにもならない「ノミ」をあきらめて、軽く褒めておくだけさと言いたいのであろう。では「ノミ」は誰なのだろう。イェーツの褒められないようにしよう。

A Poet, Who Would Have Me Praise Certain Bad Poets, Imitators Of His And Mine

You say, as I have often given tongue
In praise of what another's said or sung,
'Twere politic to do the like by these;
But was there ever dog that praised his fleas?

Yeats


君は僕達を模倣する三流詩人を僕に褒めさせたいのだろうが

君は私が他人の評論や詩を
褒める癖があるというけど
それはたんなるお世辞さ
蚤を賛美する犬があるかい?

イェーツ

二本の樹 -- イェーツ

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「今日の詩」はイェーツの詩 “The Two Trees” 「二本の樹」である。固有名詞は出てこないが、内容からソロモンとシバの女王のラブ・シーンを描写したものとして訳した。韻は非常にきれいに仕上がっている。よくもこんな長い詩が英語で書けたものである。

絵は初期ルネッサンスのイタリアの画家ピエロ・デラ・フランチェスカの Piero della Francesca (c. 1420 - 492)が描いたソロモンとシバの女王のエピソード。

The Two Trees

Beloved, gaze in thine own heart,
The holy tree is growing there;
From joy the holy branches start,
And all the trembling flowers they bear.
The changing colours of its fruit
Have dowered the stars with metry light;
The surety of its hidden root
Has planted quiet in the night;
The shaking of its leafy head
Has given the waves their melody,
And made my lips and music wed,
Murmuring a wizard song for thee.
There the Joves a circle go,
The flaming circle of our days,
Gyring, spiring to and fro
In those great ignorant leafy ways;
Remembering all that shaken hair
And how the winged sandals dart,
Thine eyes grow full of tender care:
Beloved, gaze in thine own heart.
Gaze no more in the bitter glass
The demons, with their subtle guile.
Lift up before us when they pass,
Or only gaze a little while;
For there a fatal image grows
That the stormy night receives,
Roots half hidden under snows,
Broken boughs and blackened leaves.
For ill things turn to barrenness
In the dim glass the demons hold,
The glass of outer weariness,
Made when God slept in times of old.
There, through the broken branches, go
The ravens of unresting thought;
Flying, crying, to and fro,
Cruel claw and hungry throat,
Or else they stand and sniff the wind,
And shake their ragged wings; alas!
Thy tender eyes grow all unkind:
Gaze no more in the bitter glass

William Butler Yeats


二本の樹

ねえ、思い描いてもごらんよ
あそこに伸びている神聖な樹を。
喜びで神聖な枝が伸び始め
枝には揺れる花が咲いたよ。
果物の色も変わり
方向示す星に持参した。
隠れた根は確実に
夜静かに伸びている。
生い茂った葉は揺れて
旋律に起伏を持たせ
我が唇を音楽と結び付け
君に魔法の歌を囁く。
向こうには木星が出かける
我らの日々の炎の一周
渦巻き、前後に跳ねながら
無作法な葉の茂る道を進む。
揺れる髪の毛にも似て
羽付きサンダルは飛び出し
君の目は優しい思いやりに満ち
ねえ、思い描いてもごらんよ
グラスを見るのはお止め
狡猾この上ない悪魔が
通りがかりに取り上げる
ほんの少しの間だけだよ。
嵐の夜に生まれる
運命の像が広がるばかり
根は半分雪に埋まり
折れた枝と黒ずんだ葉。
悪魔が手にする不吉なグラス
外の疲れのグラスは
昔神が眠るときに造られた。
ほら、折れた枝越に行くカラス
いつも何か考えている。
鳴きながらあちこち飛び
無慈悲な爪と飢えた喉
立ち上がって風を嗅ぎ
汚い翼を揺らす。ああ!
君の優しい目が不機嫌に
不吉なグラスを見るのはお止め!

イェーツ

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「今日の詩」は “Solomon To Sheba” 「ソロモンはシバに」である。イェーツの二人のラブ・シーンの詩をこのブログで取り上げたが、よく分からないので多少関心を持った。今日は訳してみたら別段どうということもない。

ただシバの女王とソロモン王を訪問して妊娠したとされる。私はその子孫だと称する人達には興味がある。男と女が出会って妊娠したという話自体には興味がない。イェーツの意図するところは理解できないが、韻文で書かれている。

旧約聖書にある話なので昔から多くの画家が題材にしてきた。今日はこのブログ初登場のフランスの画家クロード・ローランClaude Lorrain (1600 – 1682)の「シバの女王の乗船」である。なおシバとは国の名前であるが、女王の名前みたいになっている。


Solomon To Sheba

Sang Solomon to Sheba,
And kissed her dusky face,
"All day long from mid-day
We have talked in the one place,
All day long from shadowless noon
We have gone round and round
In the narrow theme of love
Like a old horse in a pound.-
To Solomon sang Sheba,
Plated on his knees,
"If you had broached a matter
That might the learned please,
You had before the sun had thrown
Our shadows on the ground
Discovered that my thoughts, not it,
Are but a narrow pound.'
Said Solomon to Sheba,
And kissed her Arab eyes,
"There's not a man or woman
Born under the skies
Dare match in learning with us two,
And all day long we have found
There's not a thing but love can make
The world a narrow pound.'

William Butler Yeats


ソロモンはシバに

ソロモンはシバに歌う
浅黒い顔に口づけしながら
「昼間から一日中
同じ所で話し
影もない真昼から
堂々めぐり
愛の話ばかり
まるで柵の中の老馬−」
ソロモンに歌うシバ
彼の膝にもたれて
「王が学者も喜ぶ
話題を持ち出しても
太陽が私たちの影を
地面に投げる前に
私が考えているのが
柵だと悟るはず」
ソロモンはシバに言う
アラビアの眼に口づけしながら
「この空の下で
学問で私たちに向う
男女はいません。
つねに発見するのは
世界を狭い柵にするのは
愛だけだよ」

イェーツ

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再臨 -- イェーツ

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「今日の詩」は今届いたイェーツの “The Second Coming ” 「再臨」である。ウィキペディアを見てしまったが、神秘主義者イェーツが、ロシア革命がおき、西洋の没落が言われる中で書いたものである。心霊術がはやり、混乱するヨーロッパ。善が滅び、悪が栄える時代になり、キリストの「再臨」をイェーツは予言している。訳は不正確かもしれないが、イェーツが興奮して書いた詩である。訳もあまり点検せずに投稿しよう。ただキリストが「再臨」するという予言はいつも外れていることは確かである。

彼独自のオカルト用語が登場する「ジャイロ」は「渦」である。ロシア革命あたりを想像すればよいのか。Spiritus Mundは迷ったが、ヘーゲルのいう世界精神なのかは後で調べる。「野獣」は我々「不信心者」を指す。

写真はリオ・デ・ジャネイロの「贖罪者キリスト」である。

The Second Coming

Turning and turning in the widening gyre
The falcon cannot hear the falconer;
Things fall apart; the centre cannot hold;
Mere anarchy is loosed upon the world,
The blood-dimmed tide is loosed, and everywhere
The ceremony of innocence is drowned;
The best lack all conviction, while the worst
Are full of passionate intensity.
Surely some revelation is at hand;
Surely the Second Coming is at hand.
The Second Coming! Hardly are those words out
When a vast image out of Spiritus Mundi
Troubles my sight: somewhere in sands of the desert
A shape with lion body and the head of a man,
A gaze blank and pitiless as the sun,
Is moving its slow thighs, while all about it
Reel shadows of the indignant desert birds.
The darkness drops again; but now I know
That twenty centuries of stony sleep
Were vexed to nightmare by a rocking cradle,
And what rough beast, its hour come round at last,
Slouches towards Bethlehem to be born?

William Butler Yeats


再臨

広がるジャイロ、回る、回る
鷹は鷹匠の命令を聞かない。
諸々は崩壊し、中心がない。
無政府主義が世界に広がり
血に汚れた潮が全世界に解き放たれ
純潔の儀式は溺死する。
最善は確信を失い、最悪に
みなぎる強い情熱。
確かに啓示は当たり始め
確かに再臨は近付いている。
再臨!この言葉は無くならない
世界精神の広大なる像がわが視力を
妨害する時でも。それは何処か砂漠の砂中で
胴が獅子で頭が人である像が
太陽の如く無慈悲な凝視が
遅々とした歩みで進み、周りの物が
怒れる砂漠の鳥から影を奪う時だ。
闇は再び落下する。だが私は悟る
石のごとく眠れる20世紀間
揺りかごで悪夢にうなされたが
遂にその時は来た、ベツレヘムに向って
屈むとは何たる野獣なのだ?

イェーツ

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