ヘ短調作品34

ルブランの回想録の link 先はゲストブックを御覧ください。

ヘルツォーゲンベルク書簡集

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256.ブラームスからヘルツォーゲンベルクへ

[ウィーン、1891年1月10日]

 今日のあなたの小包にこのように短い礼状で申し訳ありません。ご容赦ください。あなたの勤勉の証を度々送って頂くことを願ってきました。私はあなたの勤勉と若さ、人生と仕事における喜びを本当に羨んでおりました。あなたがライプツィッヒ・コンサート(1)を満喫されることを期待するものです。

誠実なるあなたのJ.Br.より



(1)ヘルツォーゲンベルクのレクイエムはライプツィッヒの聖トマス教会で2月22日に公演され大成功であった。

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255.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ

[ベルリン]1890年12月16日

先日あなたの五重奏曲を聴いた Kammermusik の 後でわたしはヨアヒムにせがんでスコアをもう一度見せてもらいました。それがすでに夜でしたので、最終便で発送しなければならず、当初意図したようにこの 曲についてすぐに手紙を差し上げられませんでした。聴いたときに印象に残った箇所は、すべて読むのではなく、短時間の間に傑作の一部を軽く弾き、アダージ オを記憶に刻み込みました。この曲は何と美しく、何と印象的なのでしょう。まさに完全に納得のいく音であり、整った比率のせいで明晰です。聴く耳を持ち、 感じる心を持った人をすべて虜にします。作品全体には大喜びしたことについてはご存じです。お怒りにはならないでしょうけど、二つの中間楽章が気に入りま した。ここに感情と活力と効果の完全な一体性が認められるからです。第一楽章では、特定のパートの音には馴染めませんでした。スコアを読んだときよりも日 当たりの良い感じがしました。第一主題の性格は静かな扱いの指示とはそぐわないと感じました。6/4の分散和音は結局野蛮でも、未開でもありませんでした。チェロの浸透を困難にしました。他の4人はリーダーの役割のチェロを溺れさせまいと、時々抑制する努力をしていました。あるいはチェロが聞いてもらおうと情け容赦なくギーギー鳴り、効果は一層悪 くなりました。最初の版が明らかに良く、伴奏楽器はメゾフォルテを越えることは決してありませんでした。先生、この楽節をもっと美しくする方法はないもの でしょうか。連続性は非常に美しいのです。第二主題と見事な導入部の小節(1)で 目がくらむ前にすこし試験してみてはいかがですか。展開部の冒頭は、バッハ風に力強く進行し、喩えようもないほど良い出来映えです。すなわち、へ音、変ホ 音、変ニ音、ハ音それにト音、へ音、変ホ音、ニ音と。ヨアヒムとハウスマンがそこで視線を交わします。わたしたちにとって何と嬉しい瞬間でしょう。その 後、展開部の終結部分(2)でチェロが再び呻き始めました。ハウスマンが(木の音だけ聞こえ、弦の音は聞こえなかったのですが、彼は夢中で気付かなかったのです)呻いたのではなく、楽器が途方もない要求に抗議の印を見せたのです。謙虚に考えても、あなたのような人物は心にも耳にも絶対的に楽しくはない曲を書くべきではありません。

こ の生意気な人物をしからないでください。あなたはわたしたちに「批評のために」を送りつけたでしょう。この新しい傑作への感謝と喜びは実際の音の失望で時 々損なわれました。もちろん銀と金で鋳造された中間楽章に失望することはありませんでした。そして最終楽章に関して、あなたは荒々しく、才気があり、抜け 目なく、少しばかり奔放ですから、音の粗野は正当化できます。でも第一楽章。読んでみると春の微風ですが、聞いてみると春分の疾風です。これは3月のことでしょう。事実です。ですから3月は春ではないのです(4)。

「魔法の島」(5)の気象官さん、どうかもう少し温和をお示しください。まるで炭で描いたようなこの数カ所を柔らかい鉛筆を持って検分され、塗り直し、調子を少し和らげてください。展開部の最後(6)に近い、へ短調(と思います)の高くひっかくような部分は決して美しくはありません。この楽章はすべて美しく響かねばならないのに、非常に不自然です。
非常に感動的な詩(6)の同封に感謝いたします。感謝の印にハインリッヒの最新作を送らせていただきますが、わたしには非常に良いと思われます。これは合唱――ありがたいことにソロはありません――とオーケストラのためのラテン語のレクイエム(7)です。

でも、3月 にライプツィッヒで公演する予定ですので、ここには予備の楽譜はありません。あなたの気に入るのではないかとわたしは秘かに自負し、あなたの感想をお聞き したいと思います。ハインリッヒはこの冬に一気に書き上げましたが、これはおそらく霊感のたまものだと思います。流れるように旋律的で合唱曲として良く書けていると思います。
今日はさようなら。改めて元気の出る貴重な五重奏曲の贈り物に感謝します。歌っているときのあなたのように効率よく終わりたいと思います。

{楽譜挿入}(8)

それ以前にここに登場するへ音は美しすぎます。

崇拝するあなたのE.H.より



(1)作品111の5ページ第3小節。

(2)14ページ第3小節。

(3)書簡252の「送り状」

(4)「プラター公園のブラームス」というのは、ウィーンと北の風味が感じられる五重奏曲にはぴったりの献辞である。友人の一人がリハーサルの後にこのことを言った。ブラームスはにんまりと笑って「その通りだよ」と言った。「可愛い女の子がみんな集まっているでしょうが。」

(5)フェルディナント・レイモント(Ferdinand Raimond )の戯曲の題。

(6)作品111の11ページ第8小節。

(7)___の詩。ブラームスが総譜を___に貸し、ブラームスのアダージオの間にそれが入っていた。それがベルリンに行き、やがて返却され、フラウ・フォン・ヘルツォーゲンベルクのおかげでついにブラームスの目に留まった。その詩は:

Wegesm??de hingesunken
An den Rand der Bergsquelle
Hab’ Erquickung ich getrunken
Und den Blick gewaschen helle
Weiter will ich nun erproben
Meine Kraft am Wanderstabe,
Und du Felsenherz dadroben,
Nimm den Dank f??r deine Labe!

(8)ヘルツォーゲンベルクの四声のコーラスと管弦楽のためのレクイエム、作品72。

(9)作品111のアダージオ、27ページ、第8小節。

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254.ブラームスからヘルツォーゲンベルクへ

[ウィーン、1890年12月]

今日は急ぎの手紙で失礼します。五重奏曲が試演されるときにはあなたもそこに同席されるものと仮定してよろしいでしょうか。

ヨアヒムに彼への先の手紙について質問していただけませんか。この曲の冒頭部に関して、私の意見と質問を彼宛ての手紙で書きましたが、あなたにもお伺いしたいのです。あなたが批判的に聴いておられたら私としては幸いです。あなたのお考え(1)を率直に書いてください。

あなたの身に余る丁重なお手紙、それにまだ読んではおりませんが、印刷物郵便(2)に感謝いたします。
ケラーの文学的遺作から私が宝にしている部分をお示しすることで感謝の意を表したいと思います。

小さな標本を同封いたしますが、五重奏曲のリハーサルの後に返送のほどお願いします。
誠実なるあなたのJ.Br.より



(1)第一楽章の主題を受け持つチェロが、他の楽器の16部音符の(forte)伴奏から、特に第3小節の対声部が始まるときに、明瞭に聴き取れるかどうかが問題であった。11月11日にウィーンのアルノルト・ロゼの室内楽の夕べで初演された。フンメルはその音域の広くて力強い音色で有名であったが、聴き取ってもらうのを断念した。第一バイオリンのジグムント・バッハリッヒは勇気をふるってブラームスに他の楽器の音色を修正する必要性を指摘した。12月11日のベルリンで五重奏曲を演奏した後、ヨアヒムはブラームスに書き送っている。「さて冒頭の楽節に関してご要望の報告について、第2小節の若干の修正を除いて、われわれは最初に戻っていき、後で再び音色を強めていった。」

(2)ヘルツォーゲンベルクの新作。

(3)ウィーン大学のイェーリンク(Jhering)の後継者はであるアドルフ・エクスナー(Adolf Exner)教授は、イェーリンク、彼の妹マリー・フリッシュ、ゴットフリート・ケラーの間で交わされた楽しい書簡をヤコブ・ベヒトホルト(Jacob Baechthold)の「ケラー伝(Keller-Biographie)」に編纂する前に目を通すようブラームスに手渡した。ブラームスはケラーの黄金の機知に感激し、午後をつぶして、ウィーンの友人たちに読んで聞かせた。彼はさらに自分のために部分的に写した。

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253.ヘルツォーゲンベルクよりブラームスへ

ベルリン、1890年10月31日

親愛なる友へ

あなたの見事な消息を受け取った喜びは実に大きなものでありました。この精妙な五重奏曲(1)のパートを見る希望と見通しがあればさらに大きなものになったでありましょう。でも見込みはありませんから、私たちはこれを人に見せないようにして、二人で(a deux )で貪欲に理解することになるでしょう。この曲がヨアヒムにも同時に送られたら、どれほどか嬉しいでしょう。本当に彼は「室内楽(Kammermusik)」のために演奏できないのですか。認可しないのですか。彼のあなたの音楽にたいする熱意はいまでも強く若々しいのです。二日前に彼はよい聴衆を前にヘ長調五重奏曲を完璧に演奏し、すべての美しさを披露しましたが、今まで以上の説得力のあるものでした。

ご好意の最高の印ではありますが、彼との関係で私たちにはかえって苦痛です。なんとかならないものでしょうか。

妻は昨日トリオ(2)を演奏しようとしましたが、いつもの呼吸困難で取り止めました。改訂の意図は理解しましたが、秘かに亡くした親友――たとえば、第一楽章の第二主題――を悼みました。

明日私はライプツィッヒに行き、あの老婦人フラウ・ハウプトマン(3)の埋葬の手助けをしてきます。

私はその前になすべきことが数多くあり、あとの処理は妻に任せなければなりません。彼女はあなたが下さった大いなる喜びにたいする雄弁な礼状を書くことになると思います。
私は新しい弟子との面会が待ち遠しいのです。彼とは一時間自由な時間が取れることになりました。ドイツ人学生があまり芳しくないので、外国人は歓迎です。

もっとも誠実なるあなたのヘルツォーゲンベルクより



(1)作品111。
(2)作品8の改訂版。
(3)モリツ・ハウプトマンの未亡人。

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252.ブラームスからヘルツォーゲンベルクへ

[ウィーン、1890年10月27日]

私は大げさな郵便物を送りますので、若いプロハスカの紹介の件を前もってあるいは補足しておきたいと思います。あいにく彼との接点は僅かですが、私は心から彼を推薦します。

まもなくあなた自ら判断していただけるでしょう。彼があなたの心にかなった弟子になることと信じます。

弟子と私の好意の小包を検査してください。――では失礼します。

J.Br.より

送り状(1)

f??r

{楽譜挿入}(2)

同封物の受け取り:

        勘定通り   ... .... ...   1トリオレッチヘン

速達注文   ... .... ...            

点検売買   ... .... ...   1クインケライ1         

追加注文   ... .... ...            

批評の写し? ... .... ...            

1 パーツはなし。







(1)添付された送り状は、ロ長調の三重奏曲(トリオレッチヘン)とト長調の五重奏曲(クインケライ)の楽譜の小包に入っていた。左の列の二つは青鉛筆で消されている。

(2)’F??r H. und E. H.’

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