ヘ短調作品34

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ブラウニング夫妻

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「今日の詩」はブラウニング夫人の「世界で一番素敵なもの」である。今日の彼女の詩は幸せいっぱいで、彼女が親の反対を押し切ってイタリアにブラウニングとイタリアに駆け落ちしてからの詩と考えたくなる。ただ私の先入観かもしれない。駆け落ちしたとき彼女はすでに名声ある女性詩人だったそうである。陽光眩いイタリアは誰もが憧れるが、物価が安くて暮らしやすい土地でもある。彼女の印税で、まだ売れない作家のブラウニングを養える国でもあった。駆け落ちしてから急に創作意欲がわいたという思い込みは禁物らしい。いつの作品だろうか?出版したときブラウニング姓を名乗っていたとしても。


The Best Thing In The World

What's the best thing in the world?
June-rose, by May-dew impearled;
Sweet south-wind, that means no rain;
Truth, not cruel to a friend;
Pleasure, not in haste to end;
Beauty, not self-decked and curled
Till its pride is over-plain;
Love, when, so, you're loved again.
What's the best thing in the world?
--Something out of it, I think.

Elizabeth Barrett Browning.


世界で一番素敵なもの

世界で一番素敵なものは?
六月のバラ、五月の露珠を散りばめ
甘い南の風、そう雨がなく。
真実が友に優しく。
楽しみが終幕を急がなく。
美が素顔で着飾ることなく
誇りが素直であり続く。
愛、そうね、また愛されたら。
― 何だろうと独り考える。

ブラウニング夫人


絵はモネがアルジャントゥイユ時代に描いた庭園風景である。
Claude Monet. Monet's Garden at Argenteuil. 1873

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「今日の詩」はブラウニングの「前方を見る」である。人生は死に向かって前進しているわけだが、ブラウニング一流の韻文で仕上げている。訳も見習いたかったが、そうは行かなかった。多少とも解説になっていれば幸いである。脚韻の構造は [a, b, a, b]が7回繰り返されている。音節も偶数行が約半分になっているのが特徴である。


Prospice

Fear death?--to feel the fog in my throat,
The mist in my face,
When the snows begin, and the blasts denote
I am nearing the place,
The power of the night, the press of the storm,
The post of the foe;
Where he stands, the Arch Fear in a visible form;
Yet the strong man must go:
For the journey is done and the summit attained,
And the barriers fall,
Though a battle's to fight ere the guerdon be gained,
The reward of it all.
I was ever a fighter, so--one fight more,
The best and the last!
I would hate that Death bandaged my eyes, and forbore,
And made me creep past.
No! let me taste the whole of it, fare like my peers,
The heroes of old,
Bear the brunt, in a minute pay glad life's arrears
Of pain, darkness and cold.
For sudden the worst turns the best to the brave.
The black minute's at end,
And the elements' rage, the fiend voices that rave,
Shall dwindle, shall blend,
Shall change, shall become first a peace out of pain.
Then a light, then thy breat,
O thou soul of my soul! I shall clasp thee again,
And with God be the rest!

Robert Browning.


前方を見る

死の恐怖? ― 雪が降り始め
突風の合図
喉に霧を、顔に靄を感じ
私が近づく場所
夜の支配、嵐の猛威
敵の陣地。
大いなる恐怖が目に見える形で立っている。
だが強き人は前進。
長旅はついに終わり、目指した頂上に達し
障壁は除かれ
戦闘でまさに手に入れんとする報酬
あらゆる褒章。
私は今まで戦士であり、だから最後の戦闘
最高で最後の!
ぞっとするだろう、死が私を目隠しして、拘束し
地を這わせる。
いや!そのすべてを味見し、食ってやろう
仲間や昔の英雄に倣い。
突如勇者には、最悪は最善に反転するもの
暗黒の瞬間の終結
そして一味の憤怒、魔王の怒号も
弱まり、静まり
変わり行き、苦痛を経て平安に至る。
そして光、そして汝の息
わが魂にある汝の魂!私は汝を再び抱擁し
安息は神とともに。

ブラウニング

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「今日の詩」はブラウニングの「スペインの修道僧の独白」である。「死せる公爵夫人」や「ポルフィリアの恋人」で新しいジャンルを開拓したブラウニング。今回も同様の独白形式のドラマティック・リリックである。詩の構造は見事だが無理がなく、ブラウニングの英語はナチュラルなのが特徴である。だが今回は、英語用法上自信のない箇所があった。

今日の詩のテーマは息詰まるような近接的な集団生活を送る修道士の仲間への憎悪である。集団生活を送る人たちの近親憎悪は、軍隊生活であろうと、修道生活であろうと同じことである。修道士も人間であるし、長男ではないとか、家庭の事情で修道院に入った人はいくらでもいた。凡俗の人より高い人格を期待するのは間違いである。仲間に殺意を抱くことは当然あるだろう。

今回はキリスト教の歴史に関する学識が問われる。以前「薔薇の名前」という映画化されたミステリーがあったが、私には分からない部分が多かった。そんな私が速読を目標にしているので、数時間で訳し終えた。間違は多々あることは承知の上である。一先ず投稿し、おいおい勉強して修正していく予定である。


Soliloquy of the Spanish Cloister

I

Gr-r-r-there go, my heart's abhorrence!
Water your damned flower-pots, do!
If hate killed men, Brother Lawrence,
God's blood, would not mine kill you!
What? your myrtle-bush wants trimming?
Oh, that rose has prior claims--
Needs its leaden vase filled brimming?
Hell dry you up with its flames!

II

At the meal we sit together:
Salve tibi! I must hear
Wise talk of the kind of weather,
Sort of season, time of year:
Not a plenteous cork-crop: scarcely
Dare we hope oak-galls, I doubt:
What's the Latin name for "parsley"?
What's the Greek name for Swine's Snout?

III

Whew! We'll have our platter burnished,
Laid with care on our own shelf!
With a fire-new spoon we're furnished,
And a goblet for ourself,
Rinsed like something sacrificial
Ere 'tis fit to touch our chaps ―
Marked with L. for our initial!
(He-he! There his lily snaps!)

IV

Saint, forsooth! While brown Dolores
Squats outside the Convent bank
With Sanchicha, telling stories,
Steeping tresses in the tank,
Blue-black, lustrous, thick like horsehairs,
― Can't I see his dead eye glow,
Bright as 'twere a Barbary corsair's?
(That is, if he'd let it show!)

V

When he finishes refection,
Knife and fork he never lays
Cross-wise, to my recollection,
As I do, in Jesu's praise.
I the Trinity illustrate,
Drinking watered orange-pulp ―
In three sips the Arian frustrate
While he drains his at one gulp.

VI

Oh, those melons? If he's able
We're to have a feast! so nice!
One goes to the Abbot's table,
All of us eager to get a slice.
How go on your flowers? None double?
Not one fruit-sort can you spy?
Strange! And I, too, at such trouble,
Keep them close-nipped on the sly!

VII

There's a great text in Galatians,
Once you trip on it, entails
Twenty-nine distinct damnations,
One sure, if another fails.
If I trip him just a-dying,
Sure of heaven as sure can be,
Spin him round and send him flying
Off to hell, a Manichee?

VIII

Or, my scrofulous French novel,
On grey paper with blunt type!
Simply glance at it, you grovel
Hand and foot in Belial's gripe:
If I double down its pages
At the woeful sixteenth print,
When he gathers his greengages,
Ope a sieve and slip it in't?

IX

Or, there's Satan! ― one might venture
Pledge one's soul to him, yet leave
Such a flaw in the indenture
As he'd miss it till, past retrieve,
Blasted lay that rose-acacia
We're so proud of! Hy, Zy, Hine . . .
'St, there's Vespers! Plena gratia
Ave, Virgo! Gr-r-r ― you swine!

Robert Browning


スペインの修道僧の独白

I.

ググ ― それ、わしの心底嫌い奴!
植木鉢に水をやるだと、ちゃんとやれ!
憎しみで人が死ぬとしてもローレンス修道士
お前が死ぬのは絶対にわしの憎しみからではない!
何?キンバイカを剪定する?
バラの方が先だろうが ―
重い花瓶に水を注がねばだって?
お前なんか地獄の炎で干上がるがいい!

II.

食事時はあいつと同じ卓に座る。
どうぞ!わしは聞くことになる
知ったかぶりして天候だとか
季節だとか旬のことだとか。
コルクの収穫が不充分。ブナに瘤を
期待する奴がはたしているのかな。
パセリのラテン語は何だっけ?
豚の鼻のギリシャ名は何だっけ?

III.

ふうっ!わしらの皿は磨いてあるし
ていねいに棚においてある!
新品のスプーンもグラスも
各自に支給され
顎に触れてもいいように
洗ってある、捧げ物のようだ −
各自の頭文字、Lが付いて
(ヒ、ヒ!あいつの折れた百合!)

IV.

いやはや!日焼けしたドロレスが
修道院の壁の外にしゃがみ込み
サンチ―チャと物語っている
束ねた真っ直ぐな髪
馬の毛のように黒々と光り
−見てみたい、あいつの死んだ目が
野蛮な海賊の目のように輝くはず!
(あいつが目を見せたらばな!)

V.

あいつは食事が終わった後で
ナイフとフォークを置くとき
わしの記憶では十字の形にしない
わしはイエスを称えて十字にしたが。
わしは三位一体を表すため
水割りのオレンジ果汁を ― 三口で
アリウス派の連中は怒るだろうな。
でもあいつは一口で飲み干しおった。

VI

ああ、メロン?あいつが要領良ければ
ご馳走にありつけた!すごく旨い!
院長の食卓に近付いた者はみな
一切れでいいから欲しくなる。
花の発育は?この上なくだって?
果物の類を見たことがないのか?
変だな!わしならどんなに苦労しても
こっそり千切ってみせるのだが!

VII.

ガラティア人への書簡を
一度読んでみられるといい
29の劫罰が書かれているが
一つは必ず当てはまるはず。
わしがあいつを死に追いやれば
必ずや、必ずや、天はあいつを
きりきり舞いさせ、地獄へ
飛ばすはず、マニ教徒?

VIII.

それとわしのフランスの小説
灰色の紙と丸い活字!
一目見ただけで、手も足も
堕落天使の金縛りになる。
わしが忌まわしい17版の
その頁に折り目をつけるおく
その時あいつはスモモを採り
裏ごしを揺すっていることだろう。

IX.

悪魔の登場! − 魂を思い切って
質に入れるが、証文を無効にしようと
書いておくだろうよ、バラ・アカシアが
枯れるまでには回収をと。
その時には花は飛ばされているぞ。
満足、満足!ハイ・ザイ・ハイン...
さて晩祷の時間だ!聖寵満ちみてる
処女マリア!ググ ― あの豚め!

ブラウニング

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「今日の詩」は随分前に届いたブラウニング夫人の詩である。彼女の詩は内容が濃く、読解力が試されるので、いつか訳さなければと思っていた。ミスタイプと疑われる箇所があり、ウェッブで調べてみたが無かった。ただ、この詩は、孤独な死の床にある友人を夫人が励ます詩であり、友人に献呈されたらしい。一度調べてみたい。

キリストが受難に際し、わびしい荒野で父なる神に祈った故事を引用し、「孤独な悲しみはキリストも同じであり、名誉なことであり、キリストのように苦しみながら死にたいので、暖かく見守りたまえ」と祈るように勧めている。


A Thought For A Lonely Death-Bed

If God compel thee to this destiny,
To die alone, with none beside thy bed
To ruffle round with sobs thy last word said
And mark with tears the pulses ebb from thee,--
Pray then alone, ' O Christ, come tenderly !
By thy forsaken Sonship in the red
Drear wine-press,--by the wilderness out-spread,--
And the lone garden where thine agony
Fell bloody from thy brow,--by all of those
Permitted desolations, comfort mine !
No earthly friend being near me, interpose
No deathly angel 'twixt my face aud thine,
But stoop Thyself to gather my life's rose,
And smile away my mortal to Divine ! '

Elizabeth Barrett Browning



孤独な死の床にて想う

神が孤独のうちに死ぬという運命をあなたに
与えられ、すすり泣く声で臨終の床にある
あなたの最後の言葉を乱す者もいなければ
弱って行く脈に涙の跡を残す者もいなければ ―
独り祈るのよ「キリストよ、優しく来たれ!
あなたは赤く染まったわびしき葡萄酒の桶で
父なる神に見放され ― 果てしなき荒野で ―
寂しき野に苦しみの血を額に流し ― これらの
あらゆる悲しみでわたしの悲しみを慰め下さい!
わたしには身近な世間の友人もなければ
あなたとの間に口をはさむ死の天使もなく
ただ屈みてわたしの命のバラを摘み給い
永遠の命への旅立を優しく見守りたまえ!」

ブラウニング夫人


9月13日後記:明らかな誤訳に気付きましたので修正しました。なお絵はモネの「臨終のカミーユ」である。

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「今日の詩」の選者はまた私の苦手のブラウニング夫人の詩を送ってきた。この詩がブラウニングとイタリアに逃避行した後の詩であるかどうかは問題を解く鍵にはなりそうもない。エミリー・ディキンソンが尊敬する詩人である。今日はなるほどとは思った。エミリーには、ブラウニング夫人のテーマを改めて議論しているような詩が確かにある。

さて拙い役を弁解するわけではないが、ウェッブにいくつも載っているこの詩に分からない英語があった。yeary というOEDにもない英語である。私は「今日の詩」の選者を信用していないので、納得できぬ時はウェッブで調べることにしている。yearly とブラウニング夫人が書いてくれたら問題はない。特に造語する必要性がわからない。編集者もためらったのか、year]y としている。私はyearly として訳してみた。

大意は人生の目的とは何かでわれわれは言い争う。大洋にも丘にも、自然には神の与えた役割がある。それはともかくとして話者は、天に祈るのは、草の葉ほどの忍耐力という恩寵であると解釈した。


Patience Taught By Nature

'O dreary life,' we cry, ' O dreary life ! '
And still the generations of the birds
Sing through our sighing, and the flocks and herds
Serenely live while we are keeping strife
With Heaven's true purpose in us, as a knife
Against which we may struggle ! Ocean girds
Unslackened the dry land, savannah-swards
Unweary sweep, hills watch unworn, and rife
Meek leaves drop yeary from the forest-trees
To show, above, the unwasted stars that pass
In their old glory: O thou God of old,
Grant me some smaller grace than comes to these !--
But so much patience as a blade of grass
Grows by, contented through the heat and cold.

Elizabeth Barrett Browning.


自然に学ぶ忍耐

われらは「人生はつまらない!」と嘆く。
だが鳥は何世代にもわたり歌い続けて
われらの嘆息を駆け抜け、羊や牛は
静かに生きている。だが、われらが
争奪する刃のように、われらは天が与え給うた
われらの真の目的で言い争う。大洋は
乾ける土地、見渡す限り続くサバンナの草原
を堅く守る。丘は慎ましく豊かな新芽が
太古より衰えぬ星の輝きを示さんとして
毎年森の樹々から落ちるのを見守る。
ああ神よ、自然よりも小さき恩寵を与え給え! −
されど暑さにも寒さにも不平を言わず
育ち行く草の葉ほどの忍耐だけは与え給え。

ブラウニング夫人

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