ヘ短調作品34

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李白

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春怨 -- 李白

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しばらく漢詩から遠ざかっていたので、英語がまた冗長になったような気がする。春の詩は洋の東西を問わず豊富であるが、今回は李白の「閨怨」ものの一つである。出征した兵士の帰還を待ちわびる妻の情を歌ったものである。


春怨

白馬金羈潦海東
羅帳繡被臥春風
落月低軒窺燭盡
飛花入戸笑床空

白馬金羈 潦海の東
羅幃繡被 春風に臥す
落月 軒に低れて燭の盡くるを窺い
飛花 戸に入って床空を笑う

On his gold-bridled white horse, my man left me years ago.
Through the silky curtain, I’m caressed by breezes in spring,
The moon steals in from the eaves to see a candle burnt low,
My idle boudoir is fretted with laughing flowers on the wing.

秋浦歌 -- 李白

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大変不満であるが、今日はこの辺にしておこう。題名も投げやりであるが、秋浦をどう読んでいいか分からない。有名だから調べることは可能であるが、中国詩の研究者の回答を見てしまう。それでは遊びにならない。


秋浦歌

白髪三千丈
縁愁似個長
不知明鏡裏
何処得秋霜

李白


白髪三千丈
愁に縁りて個の似く長し
知らず 明鏡の裏
何れの処にか秋霜を得たる


Lament for Age

My white hair is to reach aground
With anxiety my hair is overgrown
In front of the mirror it is unknown
Where I got with frost-snow crowned.

Li Po

靜夜思 -- 李白

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実験段階の李白の五言絶句、なにはともあれ有名な「靜夜思」を試作した。修正を重ねるつもりである。


靜夜思

牀前看月光
疑是地上霜
擧頭望山月
低頭思故郷

李白


牀前 月光を看る
疑うらくは是れ地上の霜かと
頭を擧げて山月を望み
頭を低れて故郷を思う


A Nocturnal Thought

Lying, I see the moonlit floor bright,
And wonder if it were frosty white,
I look up to gaze at the rising moon,
And down to miss my old commune.

Li Po

怨情 -- 李白 改訂版

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前回言葉を絞りすぎたかなとも思う。各句に一語増やしてみた。四言絶句というのがあるのかどうか知らないが、それ並みに簡潔であった。簡潔な詩にはいろんなイメージを読者は抱くであろうからそれはそれでいいのだろう。

さて当時の男性は、閨怨の型の詩に登場する女性に、受動的な悲しみの表現を要求していると考えていいであろう。

簾を巻くということは姿を人目にさらすという能動的な行為であるので、貴婦人はやはり奥に下がらせた方がいい。sit を recede inner とした。簾は珠簾とは違うのでそれ相応の表現があってもいいと考え、 pearly blind とした。美人にも拘り、 lady を beauty に置き換えた。

ただ蛾眉を頻むには困った、「顔をしかめる」の英語 in a frown ではどうも人相が悪くなりそうで、noble を付け加えたが、そんな姑息な方法で表せるものか。そもそも女たるもの涙は流さなければいけないのは、洋の東西を問わないが、西洋の女が顔をしかめて貴婦人といえるのだろうか。怖いおばさんにならなければいいが。noble で美人を貴婦人にする効果もねらったのであるが、気になる frown の用法である。

良くなったのか悪くなったのかはまだ判断できないが、重要かつ長い名詞、動詞、形容詞、副詞はだいたい五語に収まってはいる。これで訳詩の改善を主張することはできない。

詩はすこし長くなったが、杜甫の半分以下の長さにはなったと思う。中国語での五言から七言への拡張は相当の内容を付加させるので、英語の長さを倍加させても致し方ないと思う。それにしても杜甫の詩は短くしなくてはいけない、冗長である。今回李白を取り上げて反省点となった。


怨情

美人捲珠簾
深坐頻蛾眉
但見涙痕潤
不知心恨誰

李白


美人 珠簾を捲き
深く坐して蛾眉を頻む
但だ見る 涙痕の潤えるを
知らず 心に誰をか恨む


In Boudoir

A beauty rolls up the pearly blind
And recedes inner in a noble frown.
She appears in a tear-stained gown.
Unknown is whom she has in mind.

Li Po

怨情 -- 李白

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杜甫が続いてきたが、地名や人名のローマ字化で行き詰まってしまった。劉備とかはブリタニカで何とかなりそうだが、その息子の名前はどうにもならない。でも秋興は冬になる前に仕上げてしまいたい。秋興に好きな詩があるが、彼の同期の人物の名前はどうしたらいいのか。劉さんの名前は何とかなるとして、日本語でも読めない姓もある。

どうしたらいいのか、その間実験的であるが、李白の五言絶句に挑戦してみたい。ここまでコンパクトになると翻訳困難である。漢語に含まれている意味が抜け落ちることは必定である。初回であるので李白先生にはお許しを願うことにしよう。

なお「閨怨」というのは欧米圏にあるテーマだろうか。ファドとかには捨てられたり、死に別れた女の絶叫調の歌はありそうだ。でも出征した夫や恋人を想って貴婦人が押さえた悲しみを表す歌を知らない。中世の試合にのぞむ騎士を思いながら糸を紡ぐ女の歌のCDを持っているが、ラテン語ではないにしても中世フランス語ではなかったろうか。

それに女の部屋、閨房を英語でどうあらわすか。bedchamber とする訳にもいかず、lady's room では色気がないし、私には女の便所のような気がしてしまう。すこしお洒落にフランス語で、ボードレールから教わった Boudoir という言葉を使ってみた。この言葉はすでに英語になっている。しかしこの言葉はすねるという意味から来ているそうで、亭主の顔を見たくない女がこもる場所だそうである。

中国のように出征した夫を Boudoir で待ちわびるというのは形容矛盾があるような気もするがひとまずこれで行くことにした。言葉の起源がフランス的で面白いが、起源はともかく今では女の趣味で飾り立てた部屋であろう。もちろん日本の住宅事情では想像しにくい部屋である。フランス語を使ったために、亭主には秘密の paramour に逃げられた女の歌とはおもわれたら失敗である。


怨情

美人捲珠簾
深坐頻蛾眉
但見涙痕潤
不知心恨誰

李白


美人 珠簾を捲き
深く坐して蛾眉を頻む
但だ見る 涙痕の潤えるを
知らず 心に誰をか恨む


In Boudoir

A lady rolls up the blind
And sits with a sad frown
In her tear-stained gown.
Who do you have in mind?

Li Po

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