ヘ短調作品34

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ロシア語の詩

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Не пой, красавица, при мне

(строфа I)

Не пой, красавица, при мне
Ты песен Грузии печальной:
Напоминают мне оне
Другую жизнь и берег дальный.

Лушкин (1799 - 1837)


Don’t sing to me
(the first stanza)

My beauty, don’t sing to me!
Georgian songs in elegiac tune:
Remind me of days on the Sea.
I lived in a commune.

Pushkin

英訳大意

哀しいグルジアの歌を
僕に歌わないでおくれ。
僕が村で過した海辺の日々
想い出させないでおくれ。

プーシキン

Ne chantez pa pour moi
(la premier strophe)

Une élégie géorgienne à l’air
Ma belle, ne chantez pa pour moi.
Ne rappelez pas moi de la Mer,
Où je suis déjà allé une fois .

Pouchkine

仏訳大意

そんな調子のグルジアの哀歌
僕に歌わないでおくれ。
僕が行ったあの海のことを
想い出させないでおくれ。

プーシキン

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Не пой, красавица, при мне

Не пой, красавица, при мне
Ты песен Грузии печальной:
Напоминают мне оне
Другую жизнь и берег дальный.

Увы! напоминают мне
Твои жестокие напевы
И степь, и ночь — и при луне
Черты далекой, бедной девы.

Я призрак милый, роковой,
Тебя увидев, забываю;
Но ты поешь — и предо мной
Его я вновь воображаю.

Не пой, красавица, при мне
Ты песен Грузии печальной:
Напоминают мне оне
Другую жизнь и берег дальный

Пушкин (1799 - 1837)


明日からプーシキンの「歌わないでおくれ」の「翻訳」を英語とフランス語で詩節ごとに挑戦する。というと大げさだが、このロシア語の意味が分かっている訳ではない。分かっていたとしても、私の語彙不足から内容の一部を勝手に書き換える。これは毎度のことである。この際弁明しておくが、韻文にこだわる理由がある。何となく達成感が得られることは確かであるが、韻を踏むには辞書を繰り返し引かねばならない。これが私の勉強法なのである。時間は掛かるが、現在の記憶力では文法書を読むよりは効果的だと思っているし、精神衛生にはよいのである。

今から三年前、このブログを始めた頃であるが、京都でのコンサートに招待された。曲目にはプーシキンの詩にラフマフノフが付曲した歌曲があり、印象に残った。その時のパンフレットに邦訳があったのか、記憶が定かではない。ひたすら妄想を逞しゅうして、与えられたロシア語の単語から英文の韻文詩、仏文の韻文詩をでっち上げることにする。

ソヴィエトが宇宙船を打ち上げ、これからはロシア語が盛んになるだろうと期待された時期に、私はロシア語の文法書を買ったことがある。今まだ手元にあるが、読む気はない。自分の名前ぐらいは多分、この詩から一字一字拾い出し、コピー・ペイストすれば書けるだろう。それに私の翻訳ソフトは英・露・英の豆単が付いている。豆単ソフトをクリックしながらも、ロシア語の翻訳は放棄し、英訳とその後仏訳してみた。この方がやりやすいからである。

これは何処かで読んだ話だが、彼は黒海沿岸、おそらくセヴァストポリあたり左遷されていた。その頃の想い出の女性を歌った詩である。私が迷ったのはкрасавица である。「美人」という意味であり、呼びかけに使っている。これが居酒屋の歌手なのか、想い出の美人なのかである。前者であれば、「別嬪さんよ」か「おねえさんよ」であるし、後者であれば「麗しきひとよ」である。私はプーシキンに今なお声が耳に残る「麗しきひとよ」と思い込んでみた。語学力のある人なら分かるのか、あっても意見が分かれるのか、私には判断がつかない。

いずれにしても、文才のある人は得である。僻地にいても女性に声が掛けられる。ましてロマン派の詩人には、いつも女性にお世辞を言っていないと腕が落ちる、という立派な口実がある。それに彼は肖像画を見るかぎりハンサムであるし、軍役についていたから服装も華美である。舞踏会でも詩の朗読会でも様になる。泥酔していても、私の口から出てきそうもないキザなセリフも、彼には言えるという特権が与えられている。

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