ヘ短調作品34

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美術

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ゴッホの落札価格は?

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70年以上一族の所有であった、ゴッホの 『アルルの女、マダム・ジヌー(L'Arlésienne, Madame Ginoux)』 が5月2日に Christie's New York.でオークションにかけられる。

ニューヨーク・タイムズ紙によれば、個人蔵のゴッホの肖像画は12点以下だそうだが、そのうち2点は過去16年に競売にかけられ、「自画像」は7150万ドル、「ガッシュ医師」は4000万ドルという記録的な値段で落札された。ということは出物がなかなか無いということである。

夫婦ともに小児科医師でヨーロッパに毎年のように出かけていたアメリカのバックウィン夫妻が1929年に5桁の金を払って買ったもので、夫婦の持っている絵で最高値の絵だったそうである。母親が亡くなったときに息子のエドワードが相続したものである。今年83歳になる彼が売りに出したものである。購入から77年間一族のものであったゴッホはきわめて珍しいというのがクリスティーの専門家の話である。相当の落札金額が期待されている。ホリエモンさんが拘置所にいなければ、落札価格をつり上げる役割を果たすためにニューヨークに代理人を送るか、あるいは彼のことだから話題性のために、本人がでかけたかもしれない。

マダム・ジヌーはゴッホのアルル時代にモデルになった人であり、その後も彼女の旦那さんから手紙を受け取っているので、郵便局員のルーランとともにゴッホには思い出に残る女性なのであろう。

マダム・ジヌーは特徴のある風貌から皆さん良く記憶されているとおもうが、今回の絵はアルル時代にゴーギャンと一緒に描いた絵ではない。数ある肖像画で一風変わったエピソードがある。この絵は、彼が自殺する前に、酬われることのなかった片思いの友情の相手であるゴーギャンに残した遺書である。

ゴーギャンが描いて、アルルに残していったスケッチを基にして、ゴッホが努めて自分を押さえてゴーギャン風に描いた絵である。そういう意味で、芸術家の理想の共同体を夢見たゴッホが一つの結論を出そうとした努力が伺えるものである。芸術史上屈指のヒーローの描いた絵、そして美術的価値を超えたこのヒューマンなエピソードが、どう金銭的に評価されるのか興味がある。

結局自殺の一ヶ月前に書きかけて、未完のままになり、ゴーギャンが手にすることのなかった6月17付けの手紙でこのあたりの事情が分かる。書簡のサイトは

http://webexhibits.org/vangogh/

であり、サムネイル付きの丁寧な注釈がある。

その手紙は

http://webexhibits.org/vangogh/letter/21/643.htm

にある。関係の所だけ訳すと、

≪親愛なるわが友ゴーギャン

再度の手紙有り難う。信じて欲しいが、戻ってきて以来、君のことを考え続けてきたよ。僕はパリには3日いただけだ。パリの騒音等は僕には良くないので、精神衛生のために田舎に行くことにしたが、そのせいで君のことばかり考えるようになってしまってね。

それから、『アルルの女』のことをいってくれて大変嬉しい。この絵は厳密に君の素描に基づいており、君の好みに合わせてある。僕は君の素描に良心的かつ忠実に描くべく努力した。それでも色彩については真面目な性格と素描の様式に自分なりの解釈を加えたけどね。これは『アルルの女』の合作なのだ。もしご希望なら、『アルルの女』の合作は珍しいものだから、君と僕の共同作業の総括として、君と僕の作品として受け取ってくれたまえ。≫

いか続くが、省略する。

ゴッホのおそらくは自分の最後を予期しての遺書かもしれないが、ゴーギャンに送られることもなかった。ゴーギャンには迷惑な友情だったようである。

彼の死後、友人が遺作展を計画した。記憶は正確ではないが、ゴーギャンは、

≪あきれたね、あんな気違いと俺たちが一緒にされたらどうなるんだ。お前らアホと違うか≫

という内容の手紙をその友人によこしている。他の前衛画家達もゴッホの死を悲しむというより、自分たちの商売に関係するかもしれない画商テオへの儀礼的なお悔やみの手紙を送っている。

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前々回の「受胎告知」の記事で中世の写本職人の文字は易しいといったが、かなり判読が難しい例が出てきた。最大の原因は i が l と表記されていることあると思う。上の文は中世のキャリグラフィの専門家がケンブリッジの図書館から見つけ出したものである。写本職人は中国や日本の書道の大家のように後世に名を残すことはなく、収入も低かったそうであるが、つらい仕事の合間に一息付けるために作った文章である。

l に点を付けてくれたら、どれだけ解読が進んだかしれない。ここには22個の i があるので、 i で表記してくれたら、m と n を区別することが優しくなる。

Mimi numinum nivium

minimi munium nimium

vini muniminum imminui

vivi mininum volunt

この中で、o と l と t だけは分からなくてはいけない。意味はまだ分からない。vini は wine らしい。vivi は life、volunt は wish に関連する言葉だろうか。

マルスの月

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ローマ人は、新年を新春を祝うにふさわしい春分の日にし、これをマルスの月とした。英語の March はこれに由来するというのは作り話ではない。いずこの文化でも戦の神は崇拝されるが、ローマでも一番人気は軍神マルスであるから、この一月の名前をマルスの月にしたという説もなるほどと思われる。この新年は星座では牡羊座(アリエス)であるから、ギリシャ神話の戦の神アレスのローマ神話版であるマルスが一月の名前になった、という説もなるほどと思われる。今週あたり風が強くて、勇ましい軍神の月の初めにふさわしい季節のようでもある。ヨーロッパでもこの月は風が強いのだろうか、風に関する伝承が多い。

しかしながらギリシャ・ローマ神話の神様たちといえば、私には色恋沙汰の話しか記憶にない。連中は後世の画家にヌードを描く口実を提供したのみである。マルスはヴィーナスと密通しており、お話としてはアレスのアフロディーテとの不倫の話と対応している。ただし両者とも戦争の原因を作ることはあっても、どれだけ勝利に貢献したのか。アレスがトロイ戦争でどちらに味方したのか覚えていないが、彼の不倫の相手アフロディーテはトロイ側であるから、トロイについたのか。もしそうだとしたら、何の御利益がアレスにあったのか、どうも性格のはっきりしない神様である。

マルスもただヴィーナスの相手の一人として美術に登場するのみである。いろいろあるようだが、私が一番面白くて気に入っているのは、ロンドンのナショナル・ギャラリーにあるボッティチェリの「ヴィーナスとマルス」の絵である。ヴィーナスを口説いている恋の勝利者軍神マルスではなく、しらけきったヴィーナスの前で、自分の体力に不相応な重い甲冑を脱ぎすて、疲れ果てて眠りこけている柔なマルスである。

ローマ軍はマルスの神殿で勝利を祈願して出征したそうだ。このマルスは神殿に収まっていたからローマの大帝国が成立したのだろう。こんなのが行軍に参加していたら、途中で行き倒れるか、足手まといになったことは間違いない。ボッティチェリの絵でこれほどユーモラスな絵はないように思う.

後記:これは雄羊(アリエス)とアレスを同一視したある著者のエッセイの記憶をたどって書いたものである。これを確かめようとしたが、ブリタニカにもOEDにもそんなことは書いていない。アリエス=アレスというのは単なる連想であろうか。

チャールズ王

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1649年の今日1月30日イギリス王チャールズ一世が処刑された。イギリスでは王権が比較的弱いにもかかわらず、神によって授けられた王権という意識が抜けきれなかった。外征とうでの成功に恵まれず、いわゆる名君とは言い難く、最終的にはクロムウェルに破れ、裁判にかけられて、1月30日に処刑されている。その結果クロムウェルの共和国政治に道を開くきっかけをつくり、イギリスの歴史で必ず登場する人物である。

ただそれだけではなく、美術史に残る肖像画のモデルとして、もっともわれわれが目にする王様である。そしてその後のイギリス人の肖像画への愛着を決定的にした美術史上でも最大級の美術のパトロンである。それはイギリス貴族のイメージを世界に定着させたファン・ダイクの才能があっての話だが、画家を厚遇したチャールズ王の功績でもある。

イギリス人が海外に進出しても必ず持ち込むこだわりの文化が3つあるという記述を読んだことがある。意外なことにお茶は含まれていなかったことを記憶している。あたりまえすぎるからだろうか。順番は覚えていないが、二つは陪審制度と肖像画である。後一つがなんであったか、確かな記憶がない。競馬だったろうか。

肖像画に執着するイギリス文化に影響を与えたチャールズ王をファン・ダイクが描いた「狩りをするチャールズ王」である。

ゴッホ展の待ち時間

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今日は丸善に用があり、ついでに愛知県立美術館のゴッホ展の客の入り具合を偵察してきた。待ち時間は20分から25分であり、私が想像したほどではなかった。あいにく足を捻挫したので、鑑賞という気分になれず、次の機会に入場することにして、展覧会カタログとミュージアム・グッズを買ってきた。カタログを読んでから入場というのも悪くはない。

来週は夜の八時まで見れるとのことである。25日が最終日である。

旗をもったガイドのお姉さんを展覧会で見かけたのも始めてである。昼飯時だから、みそカツでもたべてスタミナをつけ、午後は愛知万博という日程であろうか。皆さん元気である。

エルミタージュとルーブルで集まった友人達を意識して書いているのだが、返事を待ちたい。

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