ヘ短調作品34

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音楽

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日曜日の3時にセットしてきた「私が好んで聴く音楽」。今日はチャイコフスキーのピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」である。何時とはなしに聴き始めたが、今でも時々CDを出してきて聴いている。彼のバレー曲は誰かにさし上げてしまい、今は一枚もないが、この曲だけは持っている。私が変奏曲を好むせいだろうか。

 

演奏はピアノがアルゲリッチ、バイオリンがギドン・クレーメル、チェロがマイスキーである。

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今日アップロードしたYouTube はオランダの作曲家、オルガニストのヤン・スウェーリンク(Jan Sweelinck, 1562 - 1621)のルネッサンス様式の舞踏曲「大公の舞踏曲 (Ballo del Granduca)」である。この曲はトスカーナ大公フェルディナンド1世・デ・メディチの結婚式を記念して作曲され、ヨーロッパで大流行した「大公の舞踏曲(Ballo del Granduca)」に由来する。

 

しかも演奏楽器はドイツ・ルネッサンスのオルガン製作者エサイアス・コンペニウス(EsaiasCompenius, 1572 ? –1617))である。この楽器は改造されていない最古のオルガンである。通称コンペニウス・オルガンとされる。このオルガンはデンマーク国王クリスティアン四世に1617年に贈られ、デンマークのフレデリクス宮殿に所蔵されている。最大の特徴は千本の木製パイプからなり、ロマンティック・オルガンに改造されていないことである。

 

このデンマークの古楽器には思い出がある。私は北欧に出張した友人の土産にこのコンペニウス・オルガンのカセットを頂戴した。その後日本でもCD版が入手できるようになり、もっぱらCD版を聴いている。

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私のCDコレクションの中でモーツアルトに次いで少ないのが、ベートーベンである。とうとう日本で最もポピュラーな「第九交響曲」も誰かの手に渡り、残っているのは「大公トリオ」と「チェロ・ソナタ」だけになってしまった。今日は彼の「チェロ・ソナタ三番」をご紹介しよう。チェロはフランスのポール・トルトゥリエである。

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今日の音楽はドビュッシーのメロディー「フランスの3つの歌」から「春:季節がマントを脱ぎ捨てた」である。
 
詩人はフランス王家の分家のオルレアン公爵家の当主シャルル・ドルレアン(Charles d’Orlean) である。彼の軍隊は英仏間の百年戦争でも最も有名な「アザンクールの戦い」でヘンリー五世率いるイギリスの軍隊に大敗し、彼自身大物のイギリスの捕虜となり、25年間をイギリスで過ごしたことで知られている。
 
上の絵はランブール兄弟が制作した有名なベリー公のカレンダーの4月の絵であるが、専門家によればこの絵に描かれている若者がシャルルだそうである。
 
ドビュッシーは彼の詩に付曲しているが、シャルルの一番有名な詩「春」も愛好されている。シャルルの詩の形式はロンデルという中世の詩の形式である。簡單にいうと詩は12行から13行で、韻の要素は2種類に限定される。同じ内容の繰り返しは最初と最後に許される。
 
彼が25年もイギリスに居たせいか、後にイギリスの外交官Sir Henry Wotton の英訳がある。見事な訳詩である。その後私はこのような訳詩が出来ないものかと時間を潰した。到底これに敵わないが、ドイツ語で真似事をし、末尾に掲載した。
 
前置きが長くなったが、演奏はベルナール・クルイセンである。このYouTube430秒で始まる。
 
Le Printemps
(une versionmoderne)
 
Le temps a laissé son manteau
De vent, defroidure et de pluie,
Et s'est vêtu de broderies,
De soleil luisant, clair et beau.
 
Il n'y a bête ni oiseau
Qu'en son jargon ne chante ou crie :
Le temps a laissé son manteau !
 
Rivière, fontaineet ruisseau
Portent, enlivrée jolie,
Gouttes d'argent,d'orfèvrerie,
Chacun s'habillede nouveau :
Le temps a laissé son manteau.
 
Charles D'Orleans
 
 
 
季節がマントを脱ぎ捨てた
風と寒さと雨のマント、
そして縫い取りを身につけた
澄んで輝く日ざしの縫い取り。
 
獣も鳥も声を揃えて
それぞれの言葉で歌い叫ぶ。
季節がマントを脱ぎ捨てた!と。
 
川も、泉も、せせらぎも
綺麗な揃いのお仕着せか、
水滴の銀の細工を身にまとい、
誰もが衣をあらためる。
季節がマントを脱ぎ捨てた。
 
安藤元雄訳
 
 
Spring
(the English version)
 
The year has changed his mantle cold
Of wind, of rain, of bitter air;
And he goes clad in cloth of gold,
Of laughing suns and season fair;
 
No bird or beast of wood or wold
But doth with cry or song declare
The year lays down his mantle cold.
 
All founts, all rivers, seaward rolled,
The pleasant summer livery wear,
With silver studs on broidered vair;
The world puts off its raiment old,
The year lays down his mantle cold.
 
Translated by Sir Henry Wotton
 
 
Frühling
 
Die Zeit hat seinÜberkleid verlassen
Und die späterFrühling eingebracht
Sie erscheint indie goldbestickt Tracht
Sich demSonnenstrahlen anzupassen.
 
Die Vogels undBesten, ganz gemacht
Für Musik, singenGesänge ausgelassen.
Die Zeit hat seinÜberkleid verlassen.
 
Die Ströme und Bäche,wie hergebracht,
Versucheneinander zuruckzulassen,
Kämpfen in diesilberbestickt Pracht.
Sich demSonnenstrahlen anzupassen
Die Zeit hat seinÜberkleid verlassen
 
Übersetzt vonfminorop34
 
 
独訳詩の和訳
 
時は外套を脱いだ
遅い春を取り戻し
金の刺繍の衣装を纏い
陽の光に合わせた。
 
鳥も獣も音感が良く
元気に歌う。
時は外套を脱いだ。
 
川も小川もいつものように
相手を抜かそうと
銀の飾りを纏い競う。
陽の光に合わせ
時は外套を脱いだ。
 
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詩人ボードレールは彼の愛人をオランダの港町に誘う詩「旅への誘い」を書いた。この詩に関する限り、ボードレールは作曲家デュパルクの傑作歌曲の作詞者である。

この詩の第一詩節の原詩と私の英訳とその和訳を紹介する。第二詩節第三詩節も試みた。この時代の厳格な脚韻のルールからすると失格ものであるが、訳詩は楽になった。
 

なお独唱はフランス歌曲の第一人者とされたバリトンのジェラール・スゼー、ピアノ伴奏ジャクリーヌ・ボノーである。


L'invitation auvoyage
 
I.
 
Mon enfant, masoeur,
Songe à la douceur
D'aller là-bas vivre ensemble!
Aimer à loisir,
Aimer et mourir
Au pays qui te ressemble!
Les soleils mouillés
De ces ciels brouillés
Pour mon esprit ont les charmes
Si mystérieux
De tes traîtres yeux,
Brillant à travers leurs larmes.
 
Là, tout n'est qu'ordre et beauté,
Luxe, calme et volupté.
 
Charles Baudelaire
 
 
Invitation to the Voyage
 
I
 
My child, my sister
Dream all the glister
To go hand in hand!
To love as we please
To love and decease
In your favorite land!
The sun wet
With clouds sweat
Has a charm for my mind
So marvelous
As your infidelous
Eyes in tears shined.
 
There is nothing but order and beauty,
Luxury, peace, and sensuality.
 
Charles Baudelaire
 
旅への誘い
 
Ⅰ.
 
僕の可愛い人よ
手を取り合って行く
素晴らしさを想像してごらん!
気の向くままに愛し合い
君の好きな国で
愛し、死ぬ!
汗ばむ雲に
濡れた太陽は
涙に濡れて輝く
君の不貞の瞳のように
僕を虜にする
魔力がある。
 
ここにあるのは秩序と美
贅と平安と感覚だ。
 
シャルル・ボードレール

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