|
♥助手アベナ:この写真って、もしかして、狸?
◇古畑任次郎:ふん、ふん。ペットじゃないぜ。そんな趣味ないしナ。
♠田圃青年:どうしたんですか?この狸?
◇古畑任次郎:ある日、拙宅の駐車場にアポもなく表敬訪問。
♠田圃青年:23区内でも出るんですね。近くに棲んでそうな場所があるとか?動物園から脱走してきたとかじゃないんですね?
◇古畑任次郎:近くに雑木林がある‥。宅地開発で年々雑木林が痩せ細ってきている。圧迫されてるんだろな。だから野良狸、純粋な野生(変だな?)種なんだ。
♠田圃青年:ボート・ピーじゃないや、ボート・アニマルってとこですか。狸・狐ってお伽話しの不動のメンバーですよね。文福茶釜・しょじょ寺の狸ばやし・カチカチ山‥‥。狐と比べどこか間が抜けてますよね。人を騙すんだけどすぐボロを出す。すぐ反省する。憎めない奴なんですよね。
♣安濃スクラ:話題に事かかネ。お伽話しだけでネェ。宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」にだって出てくらあ。新しいとこではスタジオジブリの「平成狸合戦ぽんぽこ」があったスな。
◇古畑任次郎:あれ、古今亭志ん朝さんのナレーションが温かだったな。四国地方にはことさら「狸民話」が多い、「狸民話」の宝庫。
♣安濃スクラ:こらんだば、死んだ振りスッからな。それが、人を騙すイメージを植え付けたんだべさ。狸って、ああみえてイヌ科なんサ。
♥助手アベナ:ネコ科じゃなくって?イヌ科、なの。
♠田圃青年:その「死んだ振り」が、自動車道での「狸轢死」の増加に繋がっているという報告もあるらしいですね。
♥助手アベナ:いずれにしても動物種としての適応能力を越えてきてるんだね。もっとも温暖化・環境汚染も含めて人間種もそうなんだけど‥‥。
♣安濃スクラ:狸はもともと東アジア特有の棲息動物だったんだシテ、日本では本州・四国・九州に広く棲んでいたってサ。北海道のは多少違うコッテ、エゾタヌキ。かつて、関東では、「タヌキ」「ムジナ」をあまり区別しねんだナ。広義でムジナって言うらし。
♠田圃青年:それで、思い出した。それに関して、面白い事件があるんです。大正13年、栃木県で起こった「狩猟法」に関する刑事事件。土地の猟師さんが「ムジナ」を仕留めた。当時タヌキ狩猟を禁じた法律があったそうなんですが、それで猟師さんが警察官に逮捕されちゃったんですね。
でも、猟師さんは自分が捕ったのは「タヌキ」でなく、「ムジナ」なんだと大審院まで争って結果「事実の誤認」ということで無罪になった。「タヌキ・ムジナ事件」というんですが。法曹界では有名な判例です。
♥助手アベナ:へーぇぇ、面白い!!法律の世界でも賑わしてんのかぁ。これも狸の人騙し?
|