×× ある街の柱の上に、【幸福な王子】の像が立っていました ××
両目には、サファイア
腰の剣は、ルビー
顔と体は、ゴールド
とても美しい王子は、街の人々の自慢でした。
ある日の夜。
冬に向けて温かい国に旅出とうとしていたツバメが1羽、王子の像の足元に止まりました。
すると・・・上から大粒の涙が、降ってきます。
?H5> 『あなたは、宝石に飾られ美しく、みんなに愛されているのに・・・なぜ、泣くのですか?』
目に涙をいっぱい溜めた王子の像に、ツバメが尋ねます。
『まだ私が生きていて、人間の心を持っていたとき・・・私は、涙というものがどんなものかを知らなかった。私は宮殿に住み、昼間は友人たちと庭園で遊び、夜は大広間でダンスを踊った。
庭園の周りには高い塀がめぐらされて・・・私は1度も「その向こうに何があるのか」気にかけたコトがなかった・・・
私は幸福に生き、幸福に死んだのだろう。もしも・・・快楽だけが、幸福だというならば・・・』
私が死んだあと。
人々は、生前のように着飾った私の像を作り、この高い場所に置きました。
ここからは町のすべての醜悪なコト ・ 悲惨なコトが見える。
私の心臓は鉛でできているけれど、泣かずにはいられないのです。
『向こうの小さな通りに、貧しい家がある。貧しいお針子の婦人は痩せこけ、疲れている。彼女の手は荒れ、縫い針で傷つき赤くなっている。彼女は女王様のお気に入り侍女が舞踏会に着る、豪華な衣装を縫っている。
その部屋の隅のベッドでは、幼い息子が病のために横になっている。熱があって、オレンジが食べたいと泣いている。でも・・・母親が与えられるものは、川の水だけ・・・』
『ツバメさん、お願いです。私の剣からルビーを取り出して、あの婦人にあげてくれないか。両足がこの台座に固定されているから、私は行けないのです』
ツバメは言われた通り、ルビーを、病気の子供がいる貧しい母親に届けました。
途中、
病気の子の母親が縫っているドレスを注文した侍女が、恋人といるのを見ます。
『舞踏会のドレス、早くあなたに見せたいわ。でも・・・お針子って怠け者だから、間に合うか心配だわ』
悲しいことに・・・彼らは、知らないのです。
自分のドレスが、どうやって作られているのか・・・
ルビーを渡したツバメは、王子の下に戻ります。
『ヘンなんです・・・こんなに寒いのに、僕は今とても温かい気持ちがします』
そう言うツバメに、王子は微笑みました。
『あの家の屋根裏に、寒さと空腹で倒れそうな若者がいる。彼に、私の目のサファイアをあげてください。
それから・・・そこに、小さなマッチ売りの少女がいる。マッチを溝に落として、駄目になってしまった。お金を持って帰らなかったら、お父さんがぶつだろう。だから、女の子は泣いている。あの子は、靴も靴下もはいていないんだ。私の残っている目を取り出して、あの子にやってほしい。そうすれば、お父さんからぶたれないだろう』
ツバメは、泣き出しました。
『そんなコトは、できません! そんなコトをしたら、あなたはなにも見えなくなってしまいます!!』
けれど王子の必死の願いを受け、両目からサファイアを取り出し
飢えた若者と、幼いマッチ売りの少女に持って行きました。
『ツバメさん。私はもう、なにも見えない・・・街の様子を、私に教えておくれ』
ツバメはその大きな町の上を飛びまわり、金持ちが美しい家で幸せに暮らす一方で、乞食がその家の門の前に座っているのを見ました。
暗い路地に入っていき、ものうげに黒い道を眺めている空腹な子供たちの青白い顔を見ました。
橋の通りの下で小さな少年が二人、互いに抱き合って横になり、暖め合っていました。
「お腹がすいたよぅ」2人は口にしていましたが・・・「ここでは、横になっていてはいかん!!」
夜警が怒鳴り、二人は雨の中へと彷徨い出ました。
『まだ飢えた子どもが、たくさんいる。私の金箔を剥がして、配ってください』
やがて、冬が訪れました。
宝石も・金箔も剥がれた王子は、みすぼらしい灰色の像でした。
渡り鳥のツバメは、温かい国に渡らないと死んでしまいます。
けれど・・・ツバメは、王子の傍を離れませんでした。
『あなたは、もう何も見えなくなりました。だから・・・ずっと、あなたと一緒にいることにします』
そして・・・雪の降るクリスマスイブ。
ツバメは最後の力を振り絞って飛び上がり、王子にお別れのキスをして足元で力尽きました。
翌朝。
宝石も金箔も無くなった王子を見て、街の人が言いました。
『この幸福の王子は、なんてみすぼらしいんだ! これでは乞食と、変わらないじゃないか!!』
心ない人たちは・・・王子の像を溶鉱炉で溶かして、新しい像を作るコトにしました。
『新しい像は、私の像だ』大臣が言うと、『イヤ! 私の像だ』と学者が言い、争いが起きました。
そして・・・
溶けずに残った王子の鉛の心臓は、ツバメと一緒にゴミ溜めに捨てられました。
天国で下界の様子を見ていた神様は、天使に
『この街で最も尊きものを、2つ持ってきなさい』
と言いました。
天使は、ゴミ溜めに捨てられた【王子の鉛の心臓】と【死んだツバメ】を持ってきました。
神様は天使を褒め、
王子とツバメは、天国の楽園で永遠に幸福に暮らしました。
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子どもの頃、貧しい人が豊かになれば幸福になれるのだと思いました。
だから、王子は自分が身に付けている宝石を差し出したのだ、と。
が、今になってみると。。
王子が自分にできることは それしかなかったからだ、と思うようになりました。
貧しい人が金銭的に豊かになることも大切です。
でも、その人が一番望んでいるのは もっと別のことかもしれません。
温かい食事、温かいベッド、家族のだんらん、安定した仕事。。
私も貧しい者のひとりですが、「貧しい人」をひとくくりにしないで 一人ひとりを大切にすることが
大事でしょうし、「与えた」ことで自己満足に陥らないようにしないといけませんね。
自分への反省から。。
2008/12/11(木) 午前 10:49
子供のころ、このお話を何度もよみました。
いつも、ツバメが幸せになってほしい、はやく南に行って欲しい。
そればかり、思っていました。
でも、これでよかったのかなぁって。
銀河鉄道の夜にでてくる蠍とは違うけれど、
でも、みなの幸せのために生きている。
いまでも、僕の心の中に。
2008/12/11(木) 午後 8:54 [ 如月潤哉 ]
どう生きるべきか・・・とても考えさせられるお話ですよね。
切ないけれど、大好きなお話です。
2008/12/11(木) 午後 9:23
貧しい人達が助けられて良かったとゆう話ではなく、王子とツバメが身を削って貧しい人達を助けたとゆう話なんですよね。ある本に書いてあったことなのですが、人は本能的に人を助けるようにできているそうです。でも欲が育つとその本能は隠れてしまう。だから私利私欲になり困っている人を助けることが難しくなっているそうです。私利私欲は自分を苦しめることになります。ツバメのように人を助けて温かい気持ちになると自分自身もいいですよね☆
2008/12/12(金) 午後 11:05
架恋さん、こんばんは。
考えさせられますね。
言えるのは、本当の意味での美しさ、見た目ではない本来人があるべき姿への作者の忠告とも捉えられます。
命令では人は変わらない、恐怖でも人は変わらない、心の喜びといった湧き出てくるもの・・・そのことによって、人は人たりえるのだと思いますね。
2008/12/13(土) 午前 1:31 [ - ]
ゆきchan:星の銀貨!懐かしい〜☆
ドラマの星の金貨も好きだったょ(*^m^*)ムフ♡ ←歳が・・・(汗
私も・・・飢餓の子供のコトを書きながら、自分を犠牲にしてまでは、できないょ。
それで悩んだコトもあったけど、マザーは『自分のいる場所で、自分のできるコトを』って仰ってくれてるから。
背伸びしても続かない・・・小さなコトを、積み重ねるコトが大事なんだょねッ♪
だから『募金箱を見るたびに、小銭を入れるようになった』って言ってくれたゆきchanは、星の銀貨の少女と同じ心を持ってる人なんだと思う^^
2008/12/13(土) 午前 8:30
かおchan:ですょねっっ!
おとぎ話と思って読んでいたけれど・・・大人になって改めて読み返すと・・・現代の現実社会と重なって、なんかすごく痛かったょ;;
『アタシ・・・思いっきり侍女ダァ〜〜〜!!』って(>_<)
気づかせてくださった如月sanや、みんさんとの出会いに感謝☆
2008/12/13(土) 午前 8:35
サンバsan:本当に・・・。
子供の頃は、『正しいと思うコトをする』のが当たり前だと思っていました。
それが歳を重ねるゴトに、打算や妥協ばかりになっていました。
サンバsanのblogで紹介されていた【飢餓に関する12の神話】を読んだ時の衝撃は、いまでも忘れられません。
でも・・・あのお陰で、正しいコトをする勇気をもらえました。
といっても長年だらけきった生き方をしてきたので・・・少しず〜つ少しず〜つですがwww
2008/12/13(土) 午前 8:40
みなみチャ:ぅんぅん!
正しいと思っても、出来ない。
そんな自分の弱さを赦すコトも大切なんだと・・・自分に甘甘ぁ〜な架恋chanは、思ぅょ(爆
弱い自分・ダメな自分だけど、でも出来るコトはある。
だから、それをやる。
その積み重ねが、自分を強くして、王子やツバメのように・・・本当に人のためになれる人間にさせてくれるんだと思ってる^^
2008/12/13(土) 午前 8:45
おぉ〜!クリスマスのお話だし、いまの季節にピッタリですょね♪
あらじんパパのchoiceに、お子さんへの深い愛情を感じます^^
あらじんsanは、本当にステキなお父さんですね!
絵本を子供に読み聞かせる中で・・・また子供の反応の中に、気づかされるコトがたくさんありますょね。
ぜひパパクラブのたくさんの子供たちにも、聞かせてあげてくださいね♪
2008/12/13(土) 午前 8:49
やぐsan:深いですね☆
王子にはそれしか方法がなかった・・・思いもつきませんでした。
そうですね。。。
マザーテレサの言葉で『私には・・・路上で子供が死んでいくのを放置するか、連れて帰るかしかなった。私は私にできるコトをしただけです』というのがありました。
【当たり前のコトを当たり前にする】だけ・・・じつはそれがすごく難しいのだと、さいきん分かりました。
大人になると行動よりも先に、あれこれ頭で理屈や結果を考えてしまって、動けなくなってしまうのでしょうね。。。
さいきんは『偽善でも自己満足でもいいじゃん!あれこれ考えないで、とりあえずやってみよう!』と思うようになりました。
自分が望もうと望まざると結果はついてきて、それを見てその都度、軌道修正していけばいっかぁってw
いい加減すぎるかな?(*´ 艸`)ムププ
2008/12/13(土) 午前 9:06
如月san:このお話を思い出させて下さったコト、本当に感謝しています。
如月sanの記事を拝見するまで、すっかり忘れていました☆
このお話に出会えてよかった・・・心から思います^^
ツバメのコトを心から心配していたなんて、如月sanらしいです☆
やっぱり優しいお子さんだったんですね!
『天国で永遠にシアワセに暮らしました。めでたしめでたし。』
天国って場所が存在するのではなく・・・現実の天国は、自分の心の平安の中にあるような気がします。
蠍はなにがシアワセか平安をもたらすものか悟ってから、旅立った。
ツバメは、自分の心の平安を手に入れてから旅立った。
これこそ永遠の楽園なのかなって・・・さいきん思います^^
2008/12/13(土) 午前 9:17
ナイショさん:ビートルズ、いいですねッ☆
Disneyやビートルズはスタンダードなので、ピアノでよく弾きます♪
でも・・・たぶん・・・レベルがぜんぜん違うょぉな・・・^^;
こんど炊き出しでクリスマス会があるのですが、そういう時にピアノ演奏とかできたらステキだなって思うんです☆
いつかセッションしましょうね♪
2008/12/13(土) 午前 9:24
スーザンさん:子供を産んでから、昔自分が読んだ絵本を読み聞かせると・・・いつも新たな発見があって、驚きます。
スーザンsanは幼稚園の先生なので専門だと思うのですが、絵本!深すぎです。
そして各国に、おなじような物語があるんですょね!
聖書がモチーフになってるせいもあるんだろうけど、人間の本質って国や民族によって変わらないものなんだなぁ・・・なんて思う今日このごろです^^
こんどアフリカの物語も教えてくださいね!
2008/12/13(土) 午前 9:30
スーミンsan:本当に。その通りですね!!
みなさんのコメには、考えさせられるばかりです^^
ちょうど先日読んだ本に『不条理な体験を重ねると、人は「この世はでたらめだ」と負の感情に囚われる。でもその人の心には出鱈目や不条理を、異質なものと捉える心が存在する。悪を異質な物と感じる心こそ、真・善・美が絶対的、根源的なものとして存在していることの証明である』という一節がありました。
好むと好まざると、いいコトをしたり美しいものを見ると癒され、悪いコトをすると心が痛みます。
けっきょく自分を救うのも苦しめるのも、自分自身なんですょね☆
2008/12/13(土) 午前 9:46
シンsan:はぅっ;;コメなんかしてる場合じゃないのに!!
こんな時まで気を使わないで、ゆっくり休んでください(>_<)
そうなんですょね・・・そう思うのに、私たちは弱くて・・・どうしても外見的なもの・物質的なものに囚われてしまいがちです。。。
先日、ほかの方のコメにも書いたのですがw・・・ナポレオンの遺書に書かれていた言葉に
『私やシーザーのように、力の上に帝国を築いたものは大勢いる。だがキリストは、愛の上に帝国を築いた。力で築き上げた王国はすべて壊れている。けれど愛で築かれた王国は、未だに壊れるコトなく、世界中に広がっている。そしていまもなお、キリストのためなら死を厭わない人が大勢いる。』
と書かれていたそうです。
人を動かさすのは、命令でも恐怖でもなく・・・愛なんですょね。。。
2008/12/13(土) 午前 9:59
架恋さん、こんばんは。
実はのほほん、最近とても思い出していた絵本の物語でした。
自分も王子様の様になれたら、ツバメさんの様になれたら・・・。
このところずっとずっと想っていたのです。
架恋さん、ありがとう!!
2008/12/14(日) 午前 0:38
トラバさせてくださいね。
2008/12/19(金) 午後 11:52
のほほんsan:わぁ〜☆ 以心伝心でしょうかっっ?
のほほんsanと繋がったなんて、なんだかとーーーーーっても嬉しいんですけどッ(*^m^*)ムフ♡
王子やツバメにも、マザーにもなれないけれど・・・
でも、できるコトはあるんですょね!
それを見つけて、実行できる自分でありたい。。。
2008/12/22(月) 午後 4:28
フルリーナsan:はぁぃ^^
トラバ、ありがとうございます♪
2008/12/22(月) 午後 4:29