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 中国領のヒマラヤからインド、バングラデシュを経てベンガル湾にそそぐ大河・ブラフマプトラ川(バングラデシュではジャムナ川)の源流ヤルツァンポ川に、巨大なダムと何本ものトンネルを造り、枯渇の危機に瀕する黄河に年間二千億立方メートルの水を流し込もうという中国の計画に、インドとバングラデシュが反発を強めている。

 中国政府は計画はまだ構想段階だと主張するが、バングラデシュは、中国チベット自治区内のヤルツァンポ川が大きく曲がる地点でダムの建設準備が着々と進んでおり、五―七年後にはダムは完成すると指摘する。

 ダムなどが完成して水流が変えられると、下流のジャムナ川の水量は激減し、バングラデシュは砂漠化の危険に晒される。ダッカの環境地理情報サービス(CEGIS)は、ジャムナ川の水量は現在の三分の一まで減り、ダレシュワリ川など二十近い中小の川が涸渇すると警告する。水量が減れば川の塩分濃度が急激に上がり、生態系も破壊され、ユネスコの世界遺産に登録されている世界最大のマングローブ林であるスンダルバンス国立公園も被害を免れないという。インドもアッサム地方が大打撃を受ける。

(フォーサイト2007年7月号)

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