フォーサイトで日本と世界の情報を先取り

どこにも載っていない「最深」情報をお届けします

全体表示

[ リスト ]

 洞爺湖は遠かった。といっても、実際の目的地は洞爺湖ではなく、サミット会場から30キロほど離れた留寿都にある国際メディアセンター。千歳空港からバスで2時間以上かかる。飛行機の到着時間がちょうどブッシュ米大統領機の到着と重なったため、飛行機は空港の上で30分ほど待機を続け、あやうく一日2本しかないバスに乗り遅れるところだった。

 メディアセンターには全世界から4000人から5000人の報道陣が集まっていると言われたが、そのうち会場のウインザーホテルに行けるのは、わずかな代表取材者のみ。記者たちはメディアセンターで、同時中継されるテレビの前で会見を録音し、それを原稿に起こすこともあった。

 サミットが今回のような「隔離サミット」となったのは、2001年のジェノバ・サミットで死者が出て以来の傾向だ。おかげで今回のサミットではデモによる混乱や暴動、テロなどはなかったが、隔靴掻痒の取材風景は今後も続くのだろう。

「温室効果ガスの長期目標の共有を支持する」という首脳の宣言で幕を閉じたサミットに、福田康夫首相は満足感を示しているという。一昔前とは違い、G8(主要国首脳会議)を構成する国々の力は、全世界の中で相対的に低下している。中国やインド、アフリカ諸国の言い分を聞かなければ、何も決めることはできない。

 その上、本誌7月号で田中直毅氏が指摘しているように、あらゆる問題を政府や公的機関に依存してすむ時代ではなくなっている。曖昧な成果であったにもかかわらず、福田首相を非難する声が大きくならなかったのは、そうした状況を誰もがわかっているということなのだろう。

 慣例から言えば、サミットが日本で次に開催されるのは8年後。これまで先進国が主導してきたサミットは、その頃どんな形に変わっているのだろうか。
 (編集部Y)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事