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「守屋前次官 自宅を二億五千万円で売りに出していた」。週刊誌の見出しに防衛省幹部たちは仰天した。というのも、収賄罪などに問われている守屋武昌前防衛次官は十一年前の自宅購入直後、部下に「九千七百万円で買えた」と“安い買い物”を自慢していたからだ。

 東京・神楽坂にある自宅は敷地五十坪、二階建ての一軒家。築二十五年の建物に価値はないため、土地に坪五百万円もの高値を付けたことになる。

 古くから神楽坂近くに住む同省幹部は「もともと一億五千万円で売りに出ていたのを、ほぼ底値になったところで守屋さんが買ったもの。それを二億五千万とは吹っかけたものだ」と呆れる。

 守屋被告は保釈金に千五百万円を払ったほか、周囲によると「弁護士費用に千二百万円使った」という。有罪が確定すれば、退職金約八千万円も没収される。老後の生活の足しは自宅売却代金で、という算段なのだろうが、“もの好きな買い手” は現れるのか。

(フォーサイト2008年6月号)

 穀物だけではない。日本は豚肉など畜産物の調達も難しくなっている。危険部位が見つかったから米国産牛肉を食べない、などと言っていられるのは今のうちかもしれない。

 輸入豚肉市場に異変が生じたのは三年ほど前からだ。かつては米国産とデンマーク産がそれぞれ約三割、カナダ産が約二割(いずれも重量ベース)を占め、安定した市場だった。しかし、デンマーク産は二〇〇四年度に三一%で米国産を抑えてトップになって以降、毎年シェアを落としている。〇七年度は二一%とカナダ産に抜かれて三位に転落した。

 ユーロ高で輸出価格が割高になるという事情もあるが、背景には、日本よりも運送距離が短く、高い値段で買ってくれるロシアに輸出した方が良いという戦略転換がある。かつては同じ豚肉でも「ロイン」など高級部位を日本へ、「フォアエンド」と呼ばれる低級部位やくず肉をロシアへ輸出していたが、最近は高級部位もロシアへ流れる。中期的にみても、欧州の厳しい環境規制の中でデンマークの豚肉増産は難しい。このため高級部位は少しでも高い値段で売れるところに出すだろう。水産物で顕著になっている「買い負け」が豚肉でも生じているのだ。

 今のところ、日本市場ではデンマーク産の減少分を米国産やカナダ産が補っており、供給不安は表面化していないが、穀物相場の高騰で飼料価格が上昇すれば、両国からも「儲からない日本市場からの撤退」に踏み切る業者が出てくるかもしれない。特に高級部位は中国などとも奪い合う時代になるだろう。トンカツが「トンでもない高級料理」になる可能性も否定できない。

(フォーサイト2008年6月号)

 サイクロンの直撃を受け、死者が「十万人を超える恐れがある」(ビラロサ米代理大使)事態に陥るミャンマーで、被災の最中に刑務所で騒乱が発生、多数の死者が出ていたことが人権団体の報告で明らかになった。

 五月三日にミャンマーを襲ったサイクロン「ナルギス」は、死者・行方不明者多数の他に約百万人が家を失う甚大な被害をもたらした。国際社会の援助申し出に対しミャンマー軍政は受け入れに消極的で、救援要員の入国に制限を設けるなど新たな人道問題を起こしている。

 そうした中、隣国タイに拠点を置く非政府組織(NGO)の「ビルマ政治犯支援協会」は、中心都市ヤンゴン郊外にある政治犯収容施設として有名なインセイン刑務所で大きな騒ぎが発生し、治安当局の発砲で受刑者三十六人が死亡、七十人が負傷したことを明らかにした。

 同協会によると、刑務所の収監施設の屋根が吹き飛んだため受刑者約千人を移動させたところ、雨に濡れ寒さを訴えた一部の受刑者が廃材を燃やして暖をとろうとした。これを不穏な動きと誤認した刑務所側が治安部隊を招集、現場に駆けつけたところで丸腰の受刑者との間で騒乱に発展。治安部隊が実弾を発砲して鎮圧に乗り出し、多数の死傷者を出す事態となった。

 死亡した中に政治犯はおらず、この騒ぎで脱走した受刑者もいない模様だが、サイクロン被害の報道の陰で、こうした人権侵害について軍政は一切沈黙を続けている。

(フォーサイト2008年6月号)

 国際テロ組織アル・カエダが近く、トルコで大規模なテロ攻撃を仕掛けることが懸念されている。パリの国際治安筋によれば、トルコ当局が数カ月前から国内で実施してきたテロ容疑者摘発作戦の結果、アル・カエダと密接な関係があるとみられる数人の男の供述や押収文書から、アル・カエダが五月から七月の間にトルコ国内のユダヤ教礼拝所や西側外交施設を狙っていることが判明したという。

 四月末のトルコ治安部隊による摘発では四十五人のテロ容疑者を逮捕。イスタンブール壊滅を目指すグループの大規模テロ計画が露見した。

 一方、ドイツ誌「ヴェルト」によれば、ドイツ治安当局が欧州に潜むアル・カエダ要員によるトルコ攻撃が迫っていることを示す多くの証拠をつかんでおり、各国に通告済みだという。

 またベルギーの首都ブリュッセルの北大西洋条約機構筋は、米軍が五千人の兵員を配置するトルコ南東部のインジルリク空軍基地をアル・カエダが攻撃する可能性があるとみている。イスタンブールでは二〇〇三年十一月、ユダヤ教礼拝所と英国系銀行・英総領事館がテロ攻撃の標的となり、六十人以上が死亡、約六百人が負傷している。

(フォーサイト2008年6月号)

 マレーシアのアブドラ首相が四月六日の会見で「ナジブ副首相を自分の後継者とみなしている」と明言、この時期に後継を指名した真意をめぐって憶測が飛び交っている。

 アブドラ首相とナジブ副首相は、マハティール前首相時代はともに次期首相候補としてライバル関係にあった。ナジブ氏は国防相などの要職を務めたが、マハティール氏が後年切り捨てたアンワル元副首相と近かったことから後継レースから脱落。だが、軍への影響力が強く、無視できない存在であるため、アブドラ首相も副首相兼国防相という要職で遇してこざるを得なかった。

 今年三月の総選挙では連立与党第一党の統一マレー国民組織が歴史的敗北を喫し、マハティール氏がアブドラ首相の引責辞任を要求。アンワル氏も政治的影響力を復活させてきたことを背景に、マハティール、アンワルいずれかの陣営にナジブ氏が取り込まれるのを防ぐため、この時期の「後継指名」になったとの見方が出ている。

(フォーサイト2008年5月号)


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