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 リマの外交筋によれば、米国務省の“密使”が十一月末ペルー入りし、二〇〇六年四月の大統領選の最有力候補と目されるキリスト教人民党(PPC)のルルデス・フロレス党首と会談した。フロレス氏はペルー初の女性大統領を目指し、二〇〇一年の大統領選に出馬したが落選。今回の会談では、フロレス氏に対する米国の支援策が話し合われた模様だ。

 これまでペルー大統領選には一切関与しないとしてきた米国が方針を転換したのは、有力大統領候補の一人とされる左翼民族主義派のオジャンタ・ウマラ氏の支持率が急上昇してきたため。ウマラ氏は元陸軍中佐で、二〇〇〇年にペルー南部で当時のフジモリ政権に対する反乱も計画した。現在は主要産業の国有化や反米を唱え、モデルとしてチャベス政権下のベネズエラを挙げている。

 米中央情報局(CIA)は、ウマラ氏が十一月初めにチャベス大統領と会って資金援助を取りつけたことをつかんでおり、ブッシュ政権にとってはウマラ氏の当選阻止は至上命題。そのため、親米派で自由経済路線を掲げるフロレス氏支援を決意したとみられる。

 一方、チリで拘束されているフジモリ元大統領は、名うての弁護士二人と契約を交わした。ペルー政府からの身柄引き渡し請求についてチリ最高裁が近く審理を始めることへの対応だ。

 フジモリ氏の政治団体「シ・クンプレ」の幹部によれば、弁護を引き受けたのはガブリエル・サリアスニクとフランシスコ・ベロソの両氏。かつてチリに亡命していたアルゼンチンのメネム元大統領が、本国から不正蓄財と脱税容疑で身柄引き渡しを求められた際に弁護に当たり、アルゼンチン送還を阻止したことで知られる。特にサリアスニク氏は刑法の分野でチリきっての有能な弁護士といわれる。

(フォーサイト2006年1月号)

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