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 ミャンマーの中心都市ヤンゴンで軍政が僧侶や学生、市民のデモを武力鎮圧した後、地下に潜った活動家や指導的立場の僧侶らが、治安当局による拘束を逃れるため、タイ国境を目指している。だが、タイ側にあるミャンマー難民キャンプへの収容をタイの国境警備当局が断る事態が起きていることが、ミャンマー民主化団体や人権団体の報告で明らかになった。

 ミャンマーでは九月、公共交通の運賃値上げへの抗議に端を発したデモが民主化要求運動に発展。これを指導したとして軍政は全国一斉に学生組織指導者や仏教団体指導者の逮捕に乗り出した。このため、活動家らはタイを目指したが、タイ国境警備当局が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の難民認定証明書を所持していないことなどを理由に、越境を拒否するケースが増えているという。

 現在約九十人がUNHCRに難民申請をしているが、手続きは難航、タイ側に入れず国境付近のジャングルで治安当局の目を逃れながら生活しているという。民主化団体は米政府や国連を通じてタイ政府に暫定的に活動家の越境を許可するよう働きかけている。

 タイは、ミャンマーとの国境付近にある難民キャンプなどで、すでに約十五万人のミャンマー人を受け入れている。しかし、「これ以上受け入れると、タイ国内の治安や経済にも影響が出かねない」としてタイ政府は活動家らの受け入れには消極的だ。タイのほか、マレーシアやインド、バングラデシュに逃れたミャンマー人も相当数おり、各国で受け入れの是非を巡る議論が起きている。

(フォーサイト2007年12月号)

 恐れられていた事態がついに発生した。欠陥機として悪名高い航空自衛隊のF2支援戦闘機が十月、県営名古屋空港で離陸に失敗して炎上し、乗員二人が重軽傷を負ったのだ。事故機は離陸直後、機首を急激に下げて滑走路に激突しており、エンジンに何らかのトラブルが起きた可能性が指摘されている。

 空自が保有するF15、F4戦闘機がエンジン二基なのに対し、F2支援戦闘機は一基だけ。空自のあるパイロットは「一基しかないエンジンが不調になれば墜落する。だからシングルエンジンは駄目なのです」とF2に対する不満を口にする。

 かつてFSX(次期支援戦闘機)と呼ばれたF2をめぐっては、国内開発を目指した当時の防衛庁と日本の防衛産業に対し、米政府が米国機を購入するよう圧力を強め、最終的に日米は共同開発することで妥協した。空自は墜落の危険性が低いエンジン二基の機体を主張したが、共同開発の基礎となったのはエンジン一基のF16戦闘機だった。

 F2の問題はそれだけではない。開発に三千二百七十四億円もの巨費が投じられ、価格は当初見込んだ一機五十四億円から最後は百二十三億円にも跳ね上がるという詐欺のような話。

 さらに主翼、尾翼など翼と名前がつくすべての部位でひび割れなどの不具合が生じ、防衛庁は予定した百三十機の発注を九十四機に下方修正したが、今回の墜落によって、それでなくても数少ない機体がさらに一機減ったことになる。

 前出の空自パイロットは「F15はエンジンが一基故障しても残る一基で離陸できる。しかもエンジン二基のF15が百億円以下で生産できたのに、同じ三菱重工が造るF2は百二十三億円というのは、どう考えてもおかしいでしょう」と語る。

 開発経費と機体購入費を合わせて一兆五千億円の国費が投下されたF2支援戦闘機。量産化を決定した時の防衛庁航空機課長は、現在の増田好平事務次官だった。防衛省は責任の所在を明確にする義務がある。

(フォーサイト2007年12月号)

「白い恋人」や「赤福餅」など、食品表示をめぐるJAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)違反が相次いでいる。罰則強化や適用業種の拡大を求める声もあがっているが、これぞ農水官僚の思うつぼだ。

 JAS法は戦後間もない一九五〇年に粗悪な食品を排除する目的で制定された。食品の品質表示の対象を大幅に広げる法改正が行なわれたのは中央省庁の再編が取り沙汰された九九年。農林水産省は強い政治力を使って再編を免れたばかりか、「単なる生産者行政から消費者行政に大きくウイングを広げた」(元事務次官)。

 改正JAS法はそのための「武器」だったが、生産者行政に染まりきった農水省が消費者保護を手がけるというのは最初から二律背反。生産者や流通業者の「性善説」に基づく改正JAS法はまったくのザル法で、業者間取引には適用されないという「安全地帯」もあった。

 このため、食肉偽装を続けたミートホープ社はJAS法では処分できなかった。しかし、ミートホープの暴走を許した真の原因は法の不備ではない。農水省はミートホープからの内部告発を何回も受け取りながら黙殺していたのだ。業者に甘い農水省の体質こそ偽装続発の根源。農水省に消費者保護行政を任せているかぎり、JAS法を強化したところで食品偽装はなくならない。実際、罰金は過去に一度強化(法人の場合、五十万円以下だったものが一億円以下にまで増額)されたが、その後に偽装はむしろ増加している。

 何より、JAS法を強化すれば、その実行部隊である「独立行政法人農林水産消費安全技術センター」の組織拡大を許し、「社団法人日本農林規格協会」や「財団法人食品産業センター」など農水官僚の天下り先を肥え太らせるだけ。消費者保護行政は、生産者や流通業者とは無縁の公正取引委員会あたりに任せ、詐欺罪や不正競争防止法違反の適用で判例を積み上げる方がよほど現実的だ。

(フォーサイト2007年12月号)

 李明博{イミヨンバク}前ソウル市長(ハンナラ党)の独走かとみられた韓国大統領選挙(十二月十九日)。土壇場になって李会昌{イフエチヤン}元ハンナラ党総裁が無所属立候補を表明し、保守分裂の事態となった。李会昌陣営は今年初めから大統領選挙用のホームページを準備するなど水面下で準備を進めており、狙いすました出馬だ。

 過去二回候補となり敗れた李会昌氏は今回も勝ち目は薄いと見られる。韓国政界では、最高裁判事も務め司法界に人脈を持つ李会昌氏の出馬は「李明博氏が(韓国の投資会社)BBKをめぐる株価操作疑惑で“落馬”すると確信しているから」との見方が出ている。二〇〇四年に米国で逮捕されたキム・ギョンジュンBBK元代表の十一月中の帰国を待ち、捜査が再開される予定。十一月下旬には検察総長が交代するため、その影響も注目されている。こうした動きに、韓国政界では「キム氏は与党側と『BBKの実質オーナーは李明博氏』と証言する代わりに自分の処罰を軽くする取引をしている」「いや、李明博氏の勝利を見越し不利な証言はしないはず」など情報が錯綜。一方、革新与党側はこうした動きを横目に、候補を一本化すべく調整を進めている。

(フォーサイト2007年12月号)

 東アフリカの“無政府状態国家”ソマリアで、イスラム原理主義過激派によるテロ攻撃が止まない。昨年末に米軍とエチオピア軍の支援を受けた暫定政府が首都モガディシオを制圧。三月から四月にかけて多数の民間人を巻き込む猛攻で過激派の一掃を試みたものの、今なお、アフガニスタン人のアル・カエダ系テロリストが入り込んでソマリアの若者を組織化しているとの情報がある。ソマリアは今やイラクと並ぶ「反米戦争」の主戦場となっているのだ。

 九月二十二日夜、モガディシオ北部の暫定政府軍基地が「アル・シャバブ」と称する原理主義過激派に襲撃され、暫定政府の兵士五人が死亡、八人が負傷した。十月五日夜には同派とみられる五人組が、車で移動中の暫定政府の陸軍将校を射殺。このほか九月には道路脇に仕掛けられた爆弾の爆発が相次いだ。

 在モガディシオの暫定政府筋によると、アル・シャバブを率いているのはハッサン・アフラーというアル・カエダ系のアフガニスタン人テロリストとみられる。昨年末までモガディシオを支配していた原理主義勢力「イスラム法廷会議」の最高指導者アウェイスがソマリア中部の出身だったため、ハッサン・アフラーの下にはソマリア中部出身の若者が続々と「入隊」しているという。

 暫定政府とエチオピアは断続的に掃討作戦を展開し、十月一日に「アフリカ軍」を新設した米軍もソマリアでの対テロ戦争への支援を本格化させる構えだが、米国が関与を強化すればするほど敵が勢いを強める構図はイラクと同じで、情勢は完全に泥沼化している。

(フォーサイト2007年11月号)

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