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 防衛省は、沖縄県那覇基地のF4戦闘機部隊と茨城県百里基地のF15戦闘機部隊を二〇〇九年春までに入れ替えることを決めた。老朽化したF4戦闘機がまもなく退役するのに合わせた措置というのが表向きの理由だが、本音は軍備の近代化を急ぐ中国に対抗するため航空戦力を一気に強化することにある。

 十月二十八日には中国の抗議船が日本領土の尖閣諸島に接近したが、こうした示威行為に対する圧力にもなりそうだ。

 交代するのは二十数機。航続距離が約二千九百キロと短いF4に対し、F15は約四千六百キロと長く、余裕をもって沖縄と台湾海峡とを往復できる。しかも、F4は導入時の国会論議で空中給油装置を取り外しているが、F15は搭載している。愛知県の小牧基地に配備される空中給油機と組み合わせれば、長時間に及ぶ空中での警戒待機が可能。戦闘力は格段に向上する。

 一方、中国軍はロシア製のスホイ27やスホイ30、国産の「殲(ジエン)10」といった戦闘機の導入を進め、空母の建造計画もある。このまま中国の軍拡が進めば、二〇一五年には自衛隊と中国軍の制空力が逆転するとの見方があり、防衛省としても早急に手を打つことにしたわけだ。

 戦力の増強には敏感な地元沖縄の反発も予想されるが、空自幹部は「F4と比べてF15は騒音が少ないうえ、機体も比較的新しいので墜落の不安も小さい」と、安全性を強調して理解を求めることにしている。

(フォーサイト2007年12月号)

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