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 アメリカの俳優シルベスター・スタローンが演じる映画シリーズ『ランボー』の最新作「ランボー 最後の戦場」がミャンマーの人権蹂躙を描き、軍政を厳しく批判する内容になっていることから、民主化運動団体や海外亡命ミャンマー人の間で大人気となっている。

 映画はベトナム帰還兵のランボーと傭兵部隊がミャンマー国軍に囚われの身となったキリスト教宣教師を救出する単純なアクションものだが、ミャンマー国軍が市民や少数民族を容赦なく殺戮する姿が描かれている。

 東南アジアではまだ公開されていないが、早くも海賊版が出回って人気を呼んでいる。シンガポールでは反軍政組織が二月三日に上映会を開催。映画を見たミャンマー人には「これは作り話ではなく、ミャンマーで実際に起きていること」「国軍の残虐性がよく描かれている」などと大きな支持を得た。

 厳しい報道管制を敷くシンガポール当局が、こうした公開前の映画、それも東南アジア諸国連合(ASEAN)内の外交問題に発展しかねない内容の映画の上映会を許可するケースは稀。「ついにシンガポールもミャンマー軍政に批判的な立場を鮮明にしたのか」と、シンガポールへの評価が高まっている。

 一方、ミャンマー警察当局は二月一日、露天商やCDショップに対し、『ランボー』新作映画の仕入れ・販売を禁止する命令を出し、市民の視聴を封じようとしている。だが中心都市ヤンゴンなどでは、すでに海賊版が露天商により売りに出され、密かに買い求める学生や知識人が後を絶たない状況だという。

(フォーサイト2008年3月号)

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