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ロシア

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 ロシアが福田首相に複雑な視線を向けている。来年夏の洞爺湖サミットは、プーチン大統領の後継指導者のG8外交デビューの場となるため、ホスト役の福田氏との良好な関係構築に腐心する一方で、福田氏の過去の日露関係に関する発言がしこりとなって残っているためだ。

 福田氏は森喜朗内閣の官房長官だった二〇〇一年二月、番記者を相手に「プーチン大統領が森首相との電話会談で、スターリン時代に北方領土を占領したのは間違いだったと発言した」とリークしたと報じられ、クレムリンが激怒。森首相があわてて否定するはめになった。

 小泉内閣の官房長官だった〇四年春には、日露シンクタンク主催の非公式協議で、当時、日本が積極的に働きかけていた東シベリアから極東への石油パイプライン計画について「北方領土が解決するまでは、パイプラインへの援助も難しいと大統領に伝えて欲しい」とロシア側出席者に繰り返した。

 パイプライン計画は、シベリア資源をめぐる中国との争奪戦の様相を呈し、日本は北方領土とは事実上無関係に推進する立場を示していただけに、官房長官としての福田発言はロシアを困惑させた。

 クレムリンが警戒するのが洞爺湖サミットで北方領土問題がクローズアップされる事態で、ロシアには強面の福田氏がどう出るか神経を尖らせている。

(フォーサイト2007年11月号)

 イラン南西部のブシェール原発で働いていたロシア人専門家全員が本国に引き揚げたとの未確認情報が流れている。

 これは、イラン・フゼスタン州で地下活動を行なっているアラブ系住民が運営する通信社から伝えられたものとして、イスラエルの情報機関筋が流しているもの。

 それによると、同原発の建設に携わっていたロシアの核技術者、原子力学者、原発の設計技師ら全員が九月二十八日に現場を離れ、その後二―三日間のうちに空路ロシアに帰国したという。同通信社からはロシア人帰国の理由に関する情報は届いていないとしている。

 ウィーンの国際原子力機関(IAEA)当局筋は、イラン側からの非公式情報をもとに、使用済み核燃料のブシェール原発からロシアへの引き渡し問題で双方に深刻な対立が生じたためと推測する。ロシアはこれまでにも、イラン側の建設費支払いが滞っていることなどを理由に、同原発建設遅延の可能性を示唆したことがある。

 一方、モスクワの消息筋は、イスラエルもしくは米国による対イラン先制攻撃が迫っているとロシアが判断し、専門家らを帰国させた可能性があるという。激しい情報戦争の様子が垣間見える。

(フォーサイト2007年11月号)

 ロシアが新たな資源外交に乗り出そうとしている。原子力潜水艦技術を応用した船舶型の七万キロワット級小型原子力プラントを開発。当初はおもに国内向けとされていたが、アフリカへ“レンタル”する計画が進んでいる。

 その背景には、「電力供給」というインフラの根幹を握り、アフリカの大地に眠る化石燃料や鉱物資源の権益獲得を狙おうという思惑が見え隠れする。

 ロシア科学アカデミー幹部によると、船舶型原発の第一号機は二〇〇九年に完成し、ロシア北西部の白海で稼働する予定。極東向けにも量産する方針で、アフリカや中近東諸国への販売・レンタルも計画している。

 経済発展を目指すアフリカ諸国にとっては、自国産の天然資源を輸出することがその早道だ。採掘設備を動かす電源が必要となるが、普通に発電所を建設すると膨大な資金がかかる。ロシアの船舶型原発をレンタルすれば、初期投資をせずとも安定した電力を得ることができる。

 導入に関心を示すのはアフリカ南部のウラン産出国ナミビアや、西アフリカの島国カーボベルデなど十カ国以上。中国やインドネシアなども検討中だという。これらの顧客に対してロシアはまず相手国に有利な契約を結ぶと思われる。だが、契約の更新時に資源権益をめぐる要求を相手国が飲まない場合、船舶型原発をロシアへ戻すと宣言すればどうなるか。天然資源の輸出が波に乗るほど当該国は電力を欲する。この弱みにつけ込めば、ロシアは労せずしてアフリカの天然資源の権益を手に入れられるというわけだ。

 前出のアカデミー幹部は「船舶型原発は平和目的だ」と強調するが、外交上の武器として使われることに疑う余地はない。

(フォーサイト2007年11月号)

 北方領土返還要求への報復として日本の海上封鎖を唱えるなど、破天荒な言動によってロシアで脚光を浴びた極右政治家ジリノフスキー氏の「ロシア自由民主党」に退潮傾向が目立ち始めた。

 十二月の下院選挙では四大政党の一角としての地位は維持するだろうが、旧ソ連崩壊後の混乱期に国民の不満を過激な民族主義に吸収した“歴史的”役割は、プーチン政権下の政治、経済の“安定”とともに終わりを迎えようとしている。

 世論調査では、自民党の得票率は前回二〇〇三年の一二%から一桁台に落ち込む見通し。ジリノフスキー氏の知恵袋で日本通のミトロファノフ議員は八月、新しい政権与党の「公正なロシア」に籍を移し、大口の資金源だった大富豪ケリモフ氏も党を去るなど、有力者が次々と見切りをつけている。

 自民党は、低所得層の票を野党の共産党から奪うための「裏与党」としても機能してきた。だが、左翼政党として政権が設立した「公正なロシア」が今後はこの役割を#担{にな}い、従来の与党「統一ロシア」と合わせ、二大政党制を実現するのがクレムリンの青写真。ジリノフスキー氏は抜群の個人票を頼りに、今後は“タレント議員”として生きていくことになりそうだ。

(フォーサイト2007年10月号)

 旧ソ連時代から有名なロシアの自動小銃「カラシニコフ(AK47)」の“偽物”が世界中に氾濫しているとして、プーチン政権が事態打開に本腰を入れる方針を打ち出した。ロシアではマイクロソフトの基本ソフト「ウィンドウズ」の海賊版がモスクワの路上で定価の十分の一程度で売られるなど、知的財産権が全く保護されていないと批判を受けているだけに、「自国の武器ブランドの保護には熱心」との皮肉も漏れる。

 世界で一年間に生産される「カラシニコフ」は約百万丁だが、ロシアで生産される純正品は約十万丁にすぎない。冷戦時代にソ連から生産認可と技術移転を受けたブルガリア、ポーランド、中国などの製品が世界市場を席捲している。ロシア産純正品は平均四百ドル。欧米の銃に比べれば格安だが、偽ブランドはさらに安く、中国製は平均八十ドル、ポーランド製は平均百二十ドルが相場。

 ロシア側は、偽ブランドが氾濫するせいで年間三億ドル以上の損害を蒙っていると試算する。だが、あまり大騒ぎすれば、純正品もイスラム原理主義勢力や世界のテロ組織に横流しされている実態が露呈してしまう。そこで、ロシアにとっても巨大市場である中国や、反露感情が強いポーランドからの偽ブランド流出には目をつぶり、ブルガリアのアーセナル社を標的にして補償を求める方針。同社は、武器の最終使用者証明が偽造であることを承知の上でアンゴラの武装ゲリラに武器を売り渡すなど、無責任な振る舞いが過去に指摘されている。

(フォーサイト2007年10月号)


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