フォーサイトで日本と世界の情報を先取り

どこにも載っていない「最深」情報をお届けします

アジア

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

 中央アジアの地域大国ウズベキスタンに十七年間君臨してきたカリモフ大統領が、十二月二十三日の選挙で三選禁止の憲法規定を事実上踏みにじり、さらに七年の任期を手中にする。

 治安機関は、既に反体制派を根こそぎ獄に投じ、新聞、テレビも完全に統制下に置いた。さらに、ウクライナやグルジアの民主化でインターネットが重要な役割を果たしたことを教訓に、国営IT(情報技術)企業ウズインフォコムをネット上の秘密警察に再編、サイバー空間の支配にまで乗り出した。

 同社が野党系や海外サイトへのアクセスを妨害するなか、ネットカフェでは閲覧するサイトを事前申請させる制度も導入された。利用客が海外の情報をダウンロードできないよう、USBメモリーの差込口をふさぐ念の入れようだ。以前は、企業向けのプロキシサーバーを使えば野党系サイトにもつながったが、それも困難になった。

 これまでカリモフ大統領は、強引に任期延長するにも、国民投票などの手続きを一応踏んできた。だが、今回はそれさえもなく、情報統制は強まるばかりだ。

(フォーサイト2008年1月号)

 ミャンマーの中心都市ヤンゴンで軍政が僧侶や学生、市民のデモを武力鎮圧した後、地下に潜った活動家や指導的立場の僧侶らが、治安当局による拘束を逃れるため、タイ国境を目指している。だが、タイ側にあるミャンマー難民キャンプへの収容をタイの国境警備当局が断る事態が起きていることが、ミャンマー民主化団体や人権団体の報告で明らかになった。

 ミャンマーでは九月、公共交通の運賃値上げへの抗議に端を発したデモが民主化要求運動に発展。これを指導したとして軍政は全国一斉に学生組織指導者や仏教団体指導者の逮捕に乗り出した。このため、活動家らはタイを目指したが、タイ国境警備当局が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の難民認定証明書を所持していないことなどを理由に、越境を拒否するケースが増えているという。

 現在約九十人がUNHCRに難民申請をしているが、手続きは難航、タイ側に入れず国境付近のジャングルで治安当局の目を逃れながら生活しているという。民主化団体は米政府や国連を通じてタイ政府に暫定的に活動家の越境を許可するよう働きかけている。

 タイは、ミャンマーとの国境付近にある難民キャンプなどで、すでに約十五万人のミャンマー人を受け入れている。しかし、「これ以上受け入れると、タイ国内の治安や経済にも影響が出かねない」としてタイ政府は活動家らの受け入れには消極的だ。タイのほか、マレーシアやインド、バングラデシュに逃れたミャンマー人も相当数おり、各国で受け入れの是非を巡る議論が起きている。

(フォーサイト2007年12月号)

 李明博{イミヨンバク}前ソウル市長(ハンナラ党)の独走かとみられた韓国大統領選挙(十二月十九日)。土壇場になって李会昌{イフエチヤン}元ハンナラ党総裁が無所属立候補を表明し、保守分裂の事態となった。李会昌陣営は今年初めから大統領選挙用のホームページを準備するなど水面下で準備を進めており、狙いすました出馬だ。

 過去二回候補となり敗れた李会昌氏は今回も勝ち目は薄いと見られる。韓国政界では、最高裁判事も務め司法界に人脈を持つ李会昌氏の出馬は「李明博氏が(韓国の投資会社)BBKをめぐる株価操作疑惑で“落馬”すると確信しているから」との見方が出ている。二〇〇四年に米国で逮捕されたキム・ギョンジュンBBK元代表の十一月中の帰国を待ち、捜査が再開される予定。十一月下旬には検察総長が交代するため、その影響も注目されている。こうした動きに、韓国政界では「キム氏は与党側と『BBKの実質オーナーは李明博氏』と証言する代わりに自分の処罰を軽くする取引をしている」「いや、李明博氏の勝利を見越し不利な証言はしないはず」など情報が錯綜。一方、革新与党側はこうした動きを横目に、候補を一本化すべく調整を進めている。

(フォーサイト2007年12月号)

 九月十四日、タイを訪問中のインドのプラナブ・ムカジー外相は、チュラロンコン大学で開かれた国際会議の席上、アメリカとイギリスの大使から、民主化デモを弾圧したミャンマーの軍事政権に対するインド政府の姿勢が甘いと難詰された。これに対しムカジー外相は、「他国の内政には干渉しないのがインド外交の原則」と反論。

 だが、ミャンマーの軍政に対してインドが強い態度に出られない理由は別にある。

 第一に、増加しつづけるエネルギー需要を満たすため、インドはミャンマーの石油と天然ガスに目をつけている。

 第二に、インドがミャンマーを強く非難すれば、ミャンマーはインドを敵視して、インド北東部でインド政府に対して反政府活動を行なう集団に武器を提供するような動きに出るかもしれない。当然ながら、インドはそうした事態を避けたい。

 第三に、中国という要素もある。インドのある政治評論家が言う。「インドがミャンマー政府を批判すれば、ミャンマーはいっそう中国寄りになり、中国から武器を得てさらに民衆を弾圧する恐れがある」。

 第四に、インドにとって最悪のシナリオは、ミャンマー軍政の締め付け強化により、大勢の難民がインドに流れ込んでくることだ。こうした懸念がインドの言動を制約している。

(フォーサイト2007年11月号)

 マレーシアでこの一年半弱の間に、七十九ものヒンズー教寺院が破壊されたことが、ヒンズー教系NGO(非政府組織)の調べでわかった。一週間に一つのペースで寺院が破壊されているわけだ。

 五十のヒンズー教系NGOの連合体であるHINDRAF(ヒンズー権利行動軍)によると、マレーシア全土で昨年二月から今年六月までの十六カ月間に、七十九のヒンズー教寺院が、政府からの一方的な通告の後、焼き討ちにあったり、神体が持ち出されて捨てられるなどの破壊行為にあったという。

 HINDRAFは、こうした行為は「抑圧され、マレーシアでも最も恵まれない階層であるヒンズー教徒に対する蛮行」であるとして、アブドゥラ首相に宛てて、政府と地方政府がこうした不法行為を行なわないよう申し入れた。アジア人権委員会(AHRC)もこれを問題視し、マレーシア独立前からの歴史遺産でもあるヒンズー教寺院の破壊を非難している。

 インド系のヒンズー教徒は、マレーシア人口二千五百万人の八%を占める。その多くが生ゴムの採取などの単純労働に従事しており、人口の六六%を占めるマレー系や二六%を占める中国系に比べて経済的・政治的な力が圧倒的に弱い。

 なぜこうした破壊行為が続くのか、マレーシア政府は公式の説明はしないが、背後には国内のイスラム勢力に対する「配慮」があると見られる。マレーシアは多民族・多宗教国家として知られてきたが、ヒンズー教徒はマレーシア社会のイスラム化が進んでいると警戒する。

(フォーサイト2007年10月号)


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
お肉、魚介、お米、おせちまで
おすすめ特産品がランキングで選べる
ふるさと納税サイト『さとふる』

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事