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 四月、北朝鮮とミャンマーが二十四年ぶりに国交を回復したと伝えられたが、実際に両国関係の改善が進展するのはまだ先のようだ。ミャンマー駐在の西側外交筋によれば、国交回復に関する合意文書には復交の具体的期日は示されておらず、重要課題が解決してから関係を正常化するとされているという。

 最大の懸案の一つは、ミャンマー、タイ、ラオスの三国の国境地帯“ゴールデントライアングル”に逃れた、一万人に上るともいわれる脱北者の問題。北朝鮮側はこれら脱北者を捕らえ、平壌に送還するよう求めているが、ミャンマー側は、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏の処遇をめぐり国際社会から非難を浴びているなか、新たな人権問題を抱え込むのは避けたい意向で、北の要求を拒否しているという。

 さらに北は、一九八三年のラングーン(現ヤンゴン)爆弾テロ事件の主犯としてミャンマーで死刑判決を受けた北朝鮮の特務関係者の引き渡しを求めているが、ミャンマーは拒否。合意文書に北朝鮮代表として署名した金永日外務次官は旧首都のヤンゴン滞在中、新首都にも招かれず、ミャンマー側首脳との会談も行なわれなかったという。

(フォーサイト2007年7月号)

 その(※2007年5月28日記事参照)アル・カエダと関係の深い東南アジアのテロ・ネットワーク「ジェマア・イスラミア(JI)」が、これまでの爆弾テロ路線を変更して、要人暗殺を念頭に作戦を練っている可能性の高いことがわかった。

 これは今年初めからインドネシア治安当局が摘発したJIのメンバーの供述などにより判明したもので、ジョクジャカルタで逮捕されたメンバーは、中部ジャワ州サラティガにあるキリスト教系大学の学長や、中部ジャワの高等検察庁検事長の暗殺を計画していたことを自供、その後の捜査などからも「VIP対象の暗殺」計画の存在が明らかになったという。

 米国やオーストラリアから圧力を受けて、インドネシア治安当局は治安維持対策を国際社会に示すためにJIメンバーの摘発と組織解体に取り組んでいるが、JIの側でも、バリ島やジャカルタでの自爆テロでイスラム教徒の一般市民が犠牲になったり外国人観光客を巻き添えにしたことを問題視。捜査網の強化と資金難によって強力な爆弾の入手や製造が難しくなってきたこと、さらに自爆テロ要員が確保できないなどの理由もあり戦術転換に出たとインドネシア国家警察は分析している。

 国家警察によると、現在のJI構成メンバーは約九百人で、入手が容易な小型爆弾や銃による暗殺の訓練を密かに行なっている模様だ。

 暗殺対象リストにはインドネシア政府要人、米国組織や企業のトップ、キリスト教関係者などと並んで、捜査にあたる治安当局高官や検察首脳などが入っているものとみられ、治安当局は要人警護の見直しを急いでいるという。

(フォーサイト2007年6月号)

 中央アジアのイスラム国家タジキスタンで、エモマリ・ラフモノフ大統領が最近、かつてのソ連の支配下で名前にスラブ風の語尾をつけるようになった習慣を改める布告を発した。これによって自分の姓も「ラフモン」となった。ロシアからの自立と伝統回帰の路線を示すものだが、代々受け継いできた姓や名前に突然の変更を迫る措置は国民に戸惑いも与えている。

 旧ソ連圏では、他の中央アジア諸国やロシアのイスラム系の民族共和国でも、姓の末尾にスラブ風の語尾がついている。これを外すと、例えばウズベキスタン大統領のカリモフはカリムになる。今のところ、改名気運がドミノ現象を起こして周辺国に広がる可能性は低いが、旧ソ連圏への影響力維持はロシアのプーチン外交の優先課題。「ラフモン大統領」誕生は、バルト三国のひとつエストニアのソ連兵士像撤去と並び、クレムリンには不愉快な出来事だ。

 プーチン政権は、アフガニスタンで復活の動きを強めるタリバンの影響が、隣国のタジキスタンからウズベキスタン、あるいはキルギスに波及する事態を警戒。伝統回帰の改名問題が今後、イスラム原理主義の浸透を促す土壌になることを恐れている。

(フォーサイト2007年6月号)

「魚や貝にパスポートを持たせろとでもいうのですか」ーー中国政府幹部が、日本政府を揶揄した。四月、山口地検下関支部は、北朝鮮の港で積み込んだアサリを日本に輸入したとして、中国船の船長を北朝鮮制裁に関連する外国為替及び外国貿易法違反(無承認輸入)で起訴した。実は、北の漁船は部品や燃料不足で修理・出漁もままならず、北が入漁料を受け取り沿岸部での中国船操業を受け入れている。原油や食料ばかりか消費財の大半を北に供給し、鉄鉱石や金など地下資源への投資も加速中の中国は、北の水産資源をも占有し始めたのだ。中国による経済支配が進んでいる。

 この幹部によると、物資窮乏にあえぐ北は、たとえば「繊維製品や救急絆創膏など簡単な医療品とバーター取引するために、大型底引き網漁船五十隻の入漁を認める」と中国の遼寧省政府に持ちかけるなど、二〇〇五年以降、水産資源の切り売りを急加速した。今春には、北がサンマやイカなど回遊魚介類が成魚期を迎える時期を前に一挙に百隻を上乗せすると持ちかけたため、遼寧省側は漁船の手当てに奔走し、山東省や浙江省にも応援を要請したという。

「沿岸から十キロ以上沖への出漁は、軍の許可が必要らしいです」と幹部は北の内情を解説する。中国はバーター取引を断り「偽札が多いドルではなくユーロでの決済を要求する一方で、漁獲の一部を現物で北に引き渡す」ことで合意に持ち込んだという。「稲刈りに来てくれといわれれば、脱穀までやり遂げますよ」と幹部は笑い、北の経済的“植民地化”に手ごたえ十分の様子。日本政府の制裁措置をあざ笑うかのようだった。

(フォーサイト2007年6月号)

 米・インドの海軍と海上自衛隊艦艇による共同訓練が四月上旬に日本近海の太平洋で実施されることが決まった。

 訓練は、昨年十二月の日印首脳会談での関係強化の合意に基づくものだが、インドは東南アジアを舞台に中国との間で激しい「覇権争い」を演じており、経済に加えて軍事面でも存在感を高めたいインドと、「対中国で警戒感を強める日米」の思惑が一致したことが背景にあると見られている。インドはミャンマーでの資源開発、経済支援でも中国とつばぜり合いを演じ続けてきた。

 むろん、日本の防衛省は「今回の共同訓練に中国牽制の意図はない」と建前論を述べているが、外務省は「日米の軸にインドも参画したいとの意向の表れ」と見ている。

 共同訓練には、海上自衛隊からは護衛艦などが参加する。

(フォーサイト2007年4月号)


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