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「白い恋人」や「赤福餅」など、食品表示をめぐるJAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)違反が相次いでいる。罰則強化や適用業種の拡大を求める声もあがっているが、これぞ農水官僚の思うつぼだ。

 JAS法は戦後間もない一九五〇年に粗悪な食品を排除する目的で制定された。食品の品質表示の対象を大幅に広げる法改正が行なわれたのは中央省庁の再編が取り沙汰された九九年。農林水産省は強い政治力を使って再編を免れたばかりか、「単なる生産者行政から消費者行政に大きくウイングを広げた」(元事務次官)。

 改正JAS法はそのための「武器」だったが、生産者行政に染まりきった農水省が消費者保護を手がけるというのは最初から二律背反。生産者や流通業者の「性善説」に基づく改正JAS法はまったくのザル法で、業者間取引には適用されないという「安全地帯」もあった。

 このため、食肉偽装を続けたミートホープ社はJAS法では処分できなかった。しかし、ミートホープの暴走を許した真の原因は法の不備ではない。農水省はミートホープからの内部告発を何回も受け取りながら黙殺していたのだ。業者に甘い農水省の体質こそ偽装続発の根源。農水省に消費者保護行政を任せているかぎり、JAS法を強化したところで食品偽装はなくならない。実際、罰金は過去に一度強化(法人の場合、五十万円以下だったものが一億円以下にまで増額)されたが、その後に偽装はむしろ増加している。

 何より、JAS法を強化すれば、その実行部隊である「独立行政法人農林水産消費安全技術センター」の組織拡大を許し、「社団法人日本農林規格協会」や「財団法人食品産業センター」など農水官僚の天下り先を肥え太らせるだけ。消費者保護行政は、生産者や流通業者とは無縁の公正取引委員会あたりに任せ、詐欺罪や不正競争防止法違反の適用で判例を積み上げる方がよほど現実的だ。

(フォーサイト2007年12月号)

 日本政策投資銀行など、主な政府系金融機関のトップ人事がほぼ決まり、金融機関やマーケット関係者の興味は、来年三月に任期が切れる福井俊彦日銀総裁(七二)の後任人事に移っている。市場では関係者の思惑も絡んで様々な観測が浮上、「福井総裁続投」説から「当面、総裁欠員」という“仰天説”までが飛び交っている。

 ポスト福井の大本命は、武藤敏郎副総裁(元財務事務次官=六四)と見られていたが、政府系金融機関と違い、日銀総裁人事は衆参両院の同意が必要。ところが、かつて民主党は武藤氏の副総裁任命に対して、過去の金融失政や官僚OBであることを理由に反対した経緯があるため、「武藤氏危うし」の声が当の日銀や出身母体の財務省周辺で上がっていた。

 だが、福田康夫首相の登場で、武藤氏は土俵際で残ったといわれている。 日銀との “対決姿勢”が鮮明だった安倍政権と違い、福田首相は霞が関との関係重視派で、武藤氏の日銀副総裁就任時に後ろ盾になったこともあるからだ。

 しかし、参院で野党が過半数を握る衆参ねじれ状態では、民主党が同意しない限り、武藤氏は総裁になれない。結果、様々な説が錯綜するわけだが、驚愕の「日銀総裁欠員説」を唱えたのは、マクロ経済分析が専門で日銀ウォッチャーでもあるBNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストのレポートだ。

 年明けの国会は来年度予算案を巡り、与野党が激突する可能性が高い。万一、国会が行き詰まり、衆院解散・総選挙となった場合、日銀総裁人事は宙に浮きかねない。一応、内閣は国会の事後承認を前提として日銀総裁を任命できることになっているが、河野レポートは「政権交代の可能性もあり、内閣がリスクを取って新たな人物を総裁に任命することは考えにくい」と指摘。福井総裁の暫定的な続投や、総裁を一時、欠員にしたままにする可能性もあるとしている。

 日銀幹部は「中央銀行の後任総裁を決めず、空席では世界の物笑いになる」と一笑に付す。だが、一寸先は闇といわれるのが政治の世界。何が起こるかは誰にも分からない。

(フォーサイト2007年11月号)

 民主党の小沢代表が十一月一日に期限切れとなるテロ対策特別措置法の延長に反対する意向を固めたことで、防衛省内には「陸上自衛隊に犠牲者が出る」との懸念が広がっている。

 テロ特措法は既に三回延長され、海上自衛隊によるインド洋での洋上補給は、はや六年目。だが、民主党は同法の成立時を含め過去の延長論議でも一貫して反対しており、今回は参議院で延長案が否決されるのは必至。与党が三分の二以上を占める衆議院で再可決されれば期限延長されるものの、秋の臨時国会中に再可決が成るかどうかは分からない。

 ではなぜ、同法が期限切れで廃止されると、陸自に犠牲者が出るというのか。防衛省幹部は「自衛隊の海外活動は航空自衛隊のイラク空輸と海自のインド洋派遣が対米支援の二本柱。このうち一本が消えれば米国は黙っていない。過去に派遣を求めてきたアフガニスタンへの陸自派遣が再浮上する」と語る。

 アフガニスタン派遣は陸自のイラク派遣より前に検討されたが、現在の武器使用基準では対応できないことを理由に派遣を断念した。同幹部は「今年一月、訪欧した安倍首相が自衛隊のアフガン派遣に意欲を示した。米国や欧州各国は対外公約とみており、もしインド洋派遣が終わればアフガン派遣を求めるはず」 という。さらに、「仮にアフガンが無理な場合は、アフリカのスーダン・ダルフールPKO(国連平和維持活動)への派遣も求められる選択肢に入ってくるだろう」と見る。

 アフガンは北大西洋条約機構(NATO)主力の部隊でイラク同様多数の戦死者が出ている危険地域。「インド洋撤収の代償は危険ゾーンへの陸自派遣。このままでは過去十五年以上続いた海外での犠牲者ゼロの記録は途絶える」と自衛隊は危機感を強める。

(フォーサイト2007年9月号)

 日本共産党の志位和夫委員長が「独自入手」したと会見で公表した自衛隊情報保全隊作成の内部資料が、防衛省に大きな波紋を広げている。保全隊の調査・情報収集活動の内容がすこぶる低レベルだったからだ。

「注意」と記された内部文書には、自衛隊に批判的な市民団体や個人を恒常的に監視した結果が記載されているが、集会に参加した高校生や一般市民、プロレタリア作家・小林多喜二の展覧会関係者、映画監督の山田洋次氏、新聞記者までを「反自衛隊」として実名表記している。

 久間章生防衛相(当時)らは「資料が実物かは確認できない」との説明に終始しているが、陸上自衛隊幹部は「資料は実物で情報保全隊から共産党に流出したもの」と認めた上で「調査内容があまりにも幼稚、稚拙なため、実物と認めたくないとの判断を上層部がした」と裏事情を説明する。内局幹部も「保全隊はこんな低次元の調査をしているのか」と言葉を失ったという。

(フォーサイト2007年7月号)

 七月の参議院選挙後にも「カジノ法案」が成立に向けて動き出しそうだ。自民党の「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」(カジノ議連)が「ゲーミング(カジノ)法基本構想」を発表してから三年。メリルリンチ日本証券も「実現性が高い日本のカジノ解禁」というレポートを出した。

 その背景には安倍内閣が外国からの観光客を倍増する観光立国を謳っていることや、沖縄知事選を前にした昨年八月に中川秀直自民党幹事長が米軍基地跡地利用策としてカジノ活用構想を語っていたことがある。加えて、マカオのカジノの売上げが米ラスベガスを抜いて世界一になったり、シンガポールでも二〇〇九年にカジノがオープンすることも刺激になっている。さまざまな利権が発生する業種だけに、議連の関係者らの動きはしっかり監視する必要がある。

(フォーサイト2007年7月号)

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