飛べない豚

ミリタリーネタ・妄想をつらつらと

全体表示

[ リスト ]

20年以上前から皆様におなじみの小説・アニメ、銀河英雄伝説について、今更ながら気になることを書いてみます。
作品については様々なサイトが詳細が記されていますし、Yahoo!ブログでも書かれていますので、そちらもご覧ください。

さて、リップシュタット戦役においてオーベルシュタインの思惑通り、裏切りを疑われ無残にも仲間に殺され、リップシュタット連合軍に不和の種をばら撒く生贄となったオフレッサー上級大将ですが、彼の生前の役職である「装甲擲弾兵総監」というのはどんな役職だったのでしょうか。帝国軍はドイツ軍、特にナチス時代のそれを参考に描かれているので、役職をそのまま解釈すれば、ドイツ軍で兵科ごとに置かれた総監(兵監)に相当すると考えられます。

総監・兵監にあたる元の言葉は「Inspekteur」で、英語のInspectorに相当する言葉です。直訳すると査察官や監察官ということになります。兵監はそれぞれの兵科を最良の状態に保つために、訓練のあり方を考えたり、現在抱える問題についての解決方法を上層部に助言するなど、管理運営に携わる仕事です。戦闘指揮権はない頭脳労働の仕事です。「歴史・現在」項目でアドルフ・ガーランドの回想録を紹介しましたが、彼はルフトヴァッフェにおいて戦闘機総監でした。総監職についてガーランドは、自分自身は指揮官として戦闘に赴きたいと考えていることから、当初はその職に任じられることを嫌がっていたことを記しています。もっともガーランドも、また彼の前任者であるメルダースも、出撃禁止の命令を受けていたにもかかわらず、総監時代に戦闘機に乗って実戦参加していたようですが。

さて、リップシュタット戦役は内戦状況なので、装甲擲弾兵総監もその経験を活かして戦闘に参加するというのはしょうがないところですが、それ以前のオフレッサーはどうだったのでしょうか。もしナチス時代のドイツ軍の兵監と同じようなものであれば、オフレッサーは装甲擲弾兵の訓練や諸問題の改善について、軍務尚書なり統帥本部総長なりに助言していたと思われます。例えば「カプチェランカにおける叛徒どもとの戦闘において、装甲擲弾兵の損耗甚だしく、その原因は錬度の低い兵員の拙速な投入にあるとの報告があります。本職もこれに同意し、対応策としては基礎訓練期間の延長と、現職にある者については訓練の充実をはかるのが妥当と考えます」とか、「装甲擲弾兵の補充要員が足りないため、戦力を維持するのが難しくなっています。このままでは辺境諸惑星を掌握し続けるするのにも不安がありますので、装甲擲弾兵の補充を増やすよう進言します」といったことを言っていたのかも知れません。

しかし皆さんご存知のように、オフレッサーなる人物は石器時代の英雄であり、野蛮人で、人を殺すために生まれてきたような男です。落とし穴などという数千年前には陳腐化していた罠にあっさりとかかって捕縛されるほど思慮がなく、その猪突猛進ぶりはビッテンフェルトの追随を許しません。こんな人間が上記のようなことが出来るのでしょうか?。もしオフレッサーがあのキャラどおりの進言しかしていないとするなら、装甲擲弾兵は脳無しの突撃バカしか育たないことになり、それでは戦に勝つことは難しいでしょう。少なくとも総監職を実際に与えられていた以上、帝国軍でそれなりの評価を受けていたのも確かと考えざるを得ませんし、脳なし突撃バカを量産し続けたとも考えにくいことです。二等兵なら突撃バカでも良いでしょうが、上級下士官や将校がそればかりでは困ります。オフレッサーなりに現実感覚と思慮を兼ね備えていて、装甲擲弾兵の水準を保ち続けたと考えるほかありません。

ですがこのような人物像を考えると、私達が知っている野蛮人オフレッサーとの落差は甚だ大きくなります。もし白兵戦に長け頭脳も優れたロイエンタールなりミッターマイヤーなりが、装甲擲弾兵となり、そのまま総監職についたのなら納得のいくところです。あるいは同盟のアレックス・キャゼルヌのような人物が帝国にもいて、その明晰な頭脳と組織運営に対する専門知識を活かし、兵科を最良に保つように頭脳を働かせていたと言うのならこれも納得がいきます。この三者は野蛮人という印象からは程遠く、軍に対する助言者として優れた能力を発揮したことでしょう。
これに対し装甲擲弾兵中隊長オフレッサー大尉が、「軍務省の総監部はゴチャゴチャ言うが、叛徒どもにはひたすらトマホークを振り回せば良いのだ!」などと思慮のない言葉を吐き、短慮な命令をもって突撃・全滅するのであれば、ますます納得のいくところですが。

この話題は各所で様々な議論があるようで、自分なりに調べてみましたが結論と呼べるものはなかったように思えます。もしご存知の方がいらっしゃいましたら、無知な当方までご連絡を頂ければ幸いです。

閉じる コメント(2)

顔アイコン

オフレッサーは原作中でも、粗野ではあるけれど特別思慮浅いわけではありません。
ラインハルトと敵対した理由も「ラインハルトは姉を皇帝に売り、裏口から大出世し、しかも皇位を簒奪しようとした」という点が許せなかったからです。
ラインハルトは彼自身が望んだわけではないのですが、腐敗した貴族よりもよほどえげつない方法で出世し、皇帝になったんですよね。
一方オフレッサーは、下級貴族出身ながら長年を帝国に捧げ、その身の武勇で上級大将という実質最上位の地位を得た大人物です。ある意味ラインハルトとは正反対ですね。

それと、落とし穴作戦に見事にハマったのは、長時間に及ぶ白兵戦を繰り広げていたという事実も忘れてはいけません。薬物投与で意識が高揚していたことに加え、十分に疲弊していたと考えるのが妥当ではないでしょうか。要するに正常な状態ではなかったわけです。
落とし穴の一件だけでオフレッサーの人物感を断じるのは、早計と言わざるを得ません。

2012/12/26(水) 午後 2:18 [ 匿名 ]

顔アイコン

外伝でオフレッサーが普通に政治感覚あるところを発揮しているので一応、擲弾兵の教育をちゃんとする人みたいです。

ってか、あのレンテンブルク要塞の落とし穴は嵌ってしまってもしゃあないでしょう。誰が敵の要塞に攻め込んで犠牲を大量に出しながら長い時間をかけて鋼鉄製の床に落とし穴掘ってるとか想像できるんだw

2016/1/16(土) 午後 10:55 [ fum***** ]


.
fou*_u*d*r_stro*e
fou*_u*d*r_stro*e
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新の画像つき記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事