レザーパンツを次々と製作していたのはもう10年ほど前。
最近は、年に2〜3本作るくらいでしょうか。
しかし、もしかして今秋冬は来ているのかもしれません。
問い合わせがいつもに比べて多くあるのです。
でもレザーパンツって本当はジャケット並みの価格じゃないとおかしいのです
実は革ジャンと同じくらい平気で革を使います。
1つ1つのパーツが大きいので無駄も多いのです。
縫うのも大まかにいえば5つのパーツを縫い合わせるだけなので簡単と思われがtですが
これだけ大きい筒状の物を製作するのはけっこう大変です。
なんて話を工場の方に愚痴ったら
「だから工場も受けたがらないんだよねぇ」
なんだそうです。
だからサイズサンプル用に製作しようと裁断のみして
数年(7〜8年?)寝かし続けているものがあったりするのです。
しかし、改めて製作するとやっぱりいいんですよね。
今回ご紹介するレザーパンツは、お客様の「こうやって着る!」っていう思いが詰まりまくった1本です。
股上が通常タイプより前は5㎝浅く後ろは5㎝深くしております。
結果、今まで見たことの無いベルトのラインができました。
写真ではポケットが端側が上がっているように見えますが、実は横一文字!
その下に控えるパデッドはクロスと直線の組み合わせ
お尻のパデッドは直線でポケットになってます。
裾ファスナーは後ろ側の真ん中に移動、膝後ろ部分に切り替えを入れ「くの字」になるようにしております。
ファスナーは小さめ3番
型紙を書くところからいろいろ気を使いまくっていたのですが
縫い始めてから一部縫い合わせられなくなった所が出たりして
ハラハラドキドキの約1週間でした。
ここまでカスタムされたものを縫い上げると
「本当にお客様が望んだ通りなんだろうか?」
と毎回不安に思います。
しかしそんな不安は、お客様がご来店され足を通した瞬間に吹っ飛びます!
あっ、やばいくらいカッコいい!
上の写真は、
「いや、まだ履き終わって無いし、立つまで待とうぜ俺」
って自分に言い聞かせながら撮った写真です。
ちなみにパンツの膝から下はエンジニアブーツやペコスブーツの時は中インして
編み上げの時は、外に出して履こうというサイズでして
短め細めになっております。
立ち上がってベルトを通すと
「かっ、カッコいい」とつぶやく私
「そんなぁ、作ったの須山さんじゃないですかぁ」
って、こういう時にお客様は言ってくれるのですが
これが欲しいというお客様の気持ちが無ければ絶対この1本はありませんから
足を通した瞬間から、私の事なんて知ったこっちゃありません。
さて季節は7月末、真夏とも言えるこの日に、お客様コスプレしてくれました。
革ジャン持参
2006年まで製作していた CWJ-02Paddedです。
パンツだけズームすると
ねっ、かっこいいでしょ。
ちなみにこのブーツはドイツ軍のものらしいです。
この組み合わせはかなり 「たまんねぇなぁ」でした。
「あ〜、かっこいい1本作っちまったなぁ」なレザーパンツでした。
私も欲しくなりましたが
「こんなに凝ったデザインで自分の作っている余裕あるの?」
いや、無いです。
|