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お待ちかね(?)のアイスランドについて書きます。
私がこの国に興味を持った理由?
学者、自称評論家がアイスランドを素晴らしい国と賞賛した事
一人当たりGDPが世界上位である事
こんな事が理由でした。
アイスランドについて調べたいが
どうしようか?と思った時に、例の金融危機です。
アイスランド国民がヒントをくれました。
プラカードに
「ダヴィズ・オッドソンを絞首刑にしろ!」
今の中央銀行総裁です。
はて?彼は何かしたのかと思い、調べたわけです。
前首相であるというのは、すぐにわかりました。
彼や彼の政策について、調べる内に色々とわかってきました。
その前に、アイスランドの経済状態について話す必要性があります。
1980年代のアイスランドは石油危機と漁業の不振により
高インフレに悩まされていました。
80年代の平均インフレ率が30%を超える状態でした。
1991年、彼は首相に就任しました。
彼は、アメリカのレーガン、イギリスのサッチャーが行った様な改革を行いました。
米英でその政策が成功したので、アイスランドもこれで打開できると思ったようです。
国営企業の民営化、資本移動の規制緩和、政府補助金の削減、
法人税、所得税、相続税の軽減、富裕税の廃止、金融引き締めなどを実行しました。
(アイスランドを賞賛していた人の共通点が、見えて来ないですか?)
彼の財政赤字削減、金融引き締めによりインフレ率は一桁まで下がりました。
就任からたったの3、4年で!
アイスランドは、欧州経済領域(EEA)に1994年に参加しました。
これにより、貿易が活発になりました。
また資本移動の規制緩和により、対外投資を呼び込む事に成功しました。
この辺りから、アイスランドの発展が始まります。
米国のアルコア社によるアルミニウム精錬所。
ノキアが資本参加するアイスランド企業ランドマート社などです。
人口の少なさと国土面積が狭いために、インターネットの普及率は非常に高くなりました。
これにより、IT関連の業種もアイスランドに集まり始めました。
教育機関のパソコンの普及率、活用度も上位です。(世界経済フォーラムのレポート)
また、地理的条件、電気料金が地熱発電による低料金、法人税が18%もあり
製造業(アルミ精錬、フェロシリコンなど)も進出しました。
対内直接投資残高は10年で7倍!!
観光客も近年のエコツーリズムブームで10年間で約2倍に増えました。
ここまで言うと、この国はバラ色に見えます。
しかし、巨額な投資が小さい国に急激に流れ込むとどうなるか?(池に鯨を投げ込むとどうなるか?)
自国通貨は高めに推移します。
投資が流れ込むということは、インフレになります。
80年代の苦い経験があるせいか、金利も高めでした。
人口が30万人の小さい国ですから、収益も限界があります。
銀行のだぶついたマネーは、どうなるか?
必然的に高利回りの商品を買うか、高利な融資をする必要がある。
融資先はあまり無い。円やスイスフランは安めに推移してる。
国が丸ごと、キャリートレード状態。
個人は円建てローンやスイスフラン建てローンを組んだ。
そして、円やスイスフランで資金を集め、金融機関も証券化商品を買っていった。
事業拡大のため、企業も海外から資金を集めた。
金融自由化のおかげで、どんどん融資を行い、証券化商品も買える。
全部が良い方向に進んでいる様に見えた。
金融立国アイスランド万歳!
そして、アメリカの金融不安。
投資家は、いっせいに資金を引き上げ始めた。
つまり、通貨が安くなり始める。
個人は借金が増大。企業も苦しくなる。
金融機関は投資家に返金をしようと思っても、証券化商品は値下がりし
顧客のローンの支払いは遅れる。
逃げる資金に対して、外貨が十分でない。(十分な外貨を持つのは難しいが)
通貨は暴落。金融機関の積極展開が裏目に出て、国家破綻状態。
民営化を推進したので、国有財産も日本の様に多くない。
あらすじを書けば、こんな所でしょうか。
細かい話も時間がある時に、書きたいと思います。
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素晴らしい!
アイスランドの状況は大体は聞いていましたがここまで詳しいのは初めて見ます。
2008/12/8(月) 午前 0:03 [ Antithesis ]
お疲れ様です。非常に面白いレポートですね。
金融の国際化の弊害が見て取れますね。外国人の投資と内国人のキャリートレードにより、世界的に金融政策が非常に難しくなっています。国境を越えたお金の動きが大きな負を呼び込んだとも言えますね。
2008/12/8(月) 午前 6:25 [ 渡邉哲也 ]
Antithesis様
これでも、省略してますので・・。
代表戸締役様
金融自由化を叫んでいる人が多いですが
小国が自由化を行うと、制御不能になるのでは?
と以前から考えていましたが、ほとんどその点に触れている人はいなかった。学者や評論家はどう思ってるか、聞いてみたい。
2008/12/8(月) 午後 10:36 [ HRS ]