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映画「愛と誠」誠の歌唱シーン。 主演の太賀誠(妻夫木聡)と早乙女愛(武井咲)
久しぶりにおもしかった!
映画を観た人の反応は、その異色ぶりに、声を失い、賛否両論なのだとか。
それこそ、監督・製作者の思うツボだろう。タイトルだけで敬遠して、見ない客層が多いそうだが、これは、和製・タランティーノ監督の傑作娯楽映画だ。
ミュージカル・音楽ファンを愚弄&歓喜させる映画でもある。
ストーリーは、いわゆる純愛物で、1970年に「ある愛の詩」が先駆けとなったが、邦画でも日活などでは「愛と死をみつめて」などがあるにはあったが、純愛映画ブームのきっかけは「愛と誠」だったろう。
超・札付きの不良高校生・太賀誠を、早乙女財閥のお嬢さん・早乙女愛がなぜ、命を賭けてまで守ろうとし、更生させようとしたのか・・・。映画は、アニメ・シーンで始まり、一瞬宮崎作品かと目を疑った。そして、エンディングもアニメ・シーンだった。
誠の額の星型の「傷」。
小さい時の傷あとだが、小さいころから「月光仮面」とまわりのガキどもから、からかわれると、怒りがむらむらとこみあげて、喧嘩となり、相手を叩きのめす。おとなになっても、「月光仮面」のようだなと言われると、怒りで闘志がわいてくるのである。
梶原一騎の原作「愛と誠」は、1973年〜1976年にかけて少年誌に連載された純愛物の先駆けとなった作品。1974年の映画化では、主演の西城秀樹の相手役が公募され、早乙女愛(本人の芸名となった。2010年死去)が決まり、映画は大ヒットした。その後続編など3本がつくられ、今回、4度目の映画化である。
当時は、幼き日の太賀誠を回想して語った「白馬の騎士」や、その早乙女愛への報われない愛を貫く優等生・岩清水弘のセリフ「きみのためなら死ねる」などが流行語になった。
伊原剛志が、影のスケ番長のボディガードの高校生役だが、実年齢48歳!(映画の中でも「オレ、老けてきたんだよな」というと、取り巻きの子分たちは「中学生のころから落ち着いていて、変わりませんよ」とごまをするのだが・・・)。おっちゃんの高校生では、違和感がありすぎ(笑)。
三池崇史監督作品と言うだけで、これまでの3作とは異なるだろうと予想はできたが(もっとも、未見だが・・・)、奇抜で、エンタテイメントの要素をごった煮にして、作り手も楽しんでいる、といった作品である。40年も前の劇画・映画をなぜいまさらという批判や、酷評も目にするが、映画の面白さという点では、今年の上位に来る作品だろう。
ガムコ(安藤サクラ)
そこにやってきた誠は、ガムコを目の前にしても、あいさつをしないどころか、じゃまだからどいてくれ、という始末。ガムコは、「私を誰と知って話してんだろうね。だれか、教えてあげなよ!」とすごむと、子分の一人が、「ガムコさん、こいつ、なにも知らなかったんですよ。いつもガム噛んでいるからガムコっていうんだよ」というのがおかしい! (ガムをポイ捨てしたときが、もはや、その地位も失い、グループをまとめららない時なのだが、その時がのちに来ようとは・・・)。
そのあとで、あっと驚くシーンが・・・。
誠とガムコの大げんかの大立ち回りがあった後、ベランダの柵から落ちそうになるガムコの両足を誠がつかんで、いまや地面に落下寸前の、スカートの女子高生の”逆さづり”の光景。○ンチラどころではない(女優・安藤サクラも大変だが、監督もまったく・・・笑)。
そのガムコをも陰で操り、その人物の前では、「はい。わかりました」と絶対服従の女番長がいて、これが、外見は清楚なのだが、誠からは「悲しい女だな」と見透かれる女・高原由紀(大野いと、なんと16歳!)が またすさまじい。容赦・手加減を知らない、普段とは別の顔。
「殺(や)っちまいな!」
まさに「キル・ビル」のルーシー・リューだ。
映画のシーンでは、昔の70年代当時の看板があふれている。
天下のお嬢様がメイドまで→
トルコ国からのクレームでイメージが落ちるとして改名を余儀なくされた「トルコ風呂」や「女給募集 時給XX円」といったものまで、よく再現している。
母(余貴美子)は元トルコ嬢であり、見知らぬ男の子を宿し、子供が幼いころに放り出して、消えてしまったのだ。その子供こそ誠であり、誠は母親を探し出し、復讐するのが目的だったのだが・・・。余貴美子は、またしても、存在感を示している。誠と母との絆のようなシーンもあった。
疲れ果てて生活臭ぷんぷんの役が絶品の余貴美子→
内容は、あれもこれもてんこ盛り。一粒で、5度くらいおいしい映画だった。
それにしても、不良学生の面々、どれも悪党面、不良スケ番グループの、ふてくされた態度の女たちの俳優・女優をよくもそろえたものだと感心する。美男・美女だけでは映画はつくれないことを改めて感じる(笑)。
配役:
太賀誠 - 妻夫木聡 / 幼少期 - 加藤清史郎
早乙女愛 - 武井咲
岩清水弘 - 斎藤工
高原由紀 - 大野いと
ガムコ - 安藤サクラ
座王権太 - 伊原剛志
先生 - 前田健
早乙女美也子 - 一青窈
早乙女将吾 - 市村正親
監督 - 三池崇史
脚本 - 宅間孝行
原作 - 梶原一騎
オープニングから、太賀誠(妻夫木聡)が西城秀樹の「激しい恋」を歌いながら踊る。コンサートだったら「ヒデキ!」とアイの手が入るであろう、あの曲である(笑)。歌い踊りながらの喧嘩のシーンなどは、古くは「ウエストサイド物語」そのものだ。妻夫木も「悪人」出演を機に、一皮も二皮むけたような、ニヒルな高校生役だった。
誠から”メガネ”と呼び捨てにされる岩清水弘(斎藤工)がにしきのあきらの
「空に太陽がある限り」を歌う。懐かしい!
早乙女愛(武井咲)が「あの素晴しい愛をもう一度」を太賀誠への愛情表現として、いかにもお嬢さんっぽく、ぶりっこキャラで歌う。
そのほか、高原由紀(大野いと)は、藤圭子が歌ってヒットした「夢は夜ひらく」、太賀誠の母親(余貴美子)は「酒と泪と男と女」、座王権太(伊原剛志)は「オオカミ少年ケンのテーマ」、ガム子(安藤サクラ)は先日死去した尾崎紀世彦の「また逢う日まで」をそれぞれ情感たっぷりに歌っている。”オオカミ少年ケン”は余分ではないか。 ラストは、オリジナル曲「愛と誠のファンタジア」を一青窈、妻夫木聡、武井咲、斎藤工の合唱で締めている。
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ありがとうございました




私はもうこの手の映画では多分感動できないと思います(笑)
(・∀・)イイネ!!
2012/7/1(日) 午前 11:14
レイさん>この映画は、好みの分かれるところで、70年代半ばごろ青春時代だった、今の50代以上の世代には、懐かしすぎて、涙が出ます・・・。
2012/7/1(日) 午後 3:59
イイね!、村クリ、
ダブルクリック!
こちらにもTBします。
2012/7/1(日) 午後 6:02
ぴくちゃあさん>お気に入り映画となりました。DVDでも買って、また見たいですね。「いいね」「ランクリ」ありがとうございます。
2012/7/1(日) 午後 11:52
これは危うく見逃すところでした。
観て良かったですよ、とても楽しめました。
子供の頃読んでいた超純愛もので、これだけ笑わせてもらえるとは思ってもいませんでした。
僕的には武井咲の大ボケ振りが気に入りました。
「あの素晴らしい愛をもう一度」のあのクサイ振り付けがとにかく可愛い!メイド姿にも萌え〜でした。
村クリック&イイね!
2012/7/2(月) 午後 0:41
のびたさん>あの武井咲の、あの超くさい芝居?(爆)がまた最高でした。誠の足にしがみついたり、じゃまをするたびに誠が殴られるシーンは、誠にしたら、ハタ迷惑でした。
村クリックありがとうございます。
2012/7/2(月) 午後 0:59
ほんとっ!これ面白かったです〜。
私もキル・ビル思い出しました。アニメのシーンとか。
しかし、ここまで楽しませてくれる三池監督のすごさですね。
サービス精神たっぷり。歌う歌がそれぞれのキャラに合っているし、
「激しい恋」の歌がずっと頭の中でぐるぐる回ってます。
愛役の武井咲もばつぐんにかわいかったです。
ポチポチ☆。TBお願いします。
2012/7/3(火) 午前 7:32
irukaさん>この映画はしばらく、頭から離れませんね。
ミュージカル仕立てで、知ってる懐かしい曲ばかりで、ある程度の年代層向けですね。決して、20代向けではなく(爆)。
2012/7/3(火) 午後 10:56
楽しかったですね。歌も踊りもアクションも。そしてたっぷりの笑いも。
伊原剛志の高校生役もスゴイですが、ガムコのパンツもまたすごい(笑)。
2012/7/14(土) 午前 1:07
ふぁろうさん>ついに見ましたか(笑)。ガムコのパンツのシーンは、監督のサービス?シーン(何かしら、過激なシーンがありますね)。
2012/7/14(土) 午前 7:57
訪問&コメありがとうございました。
これは面白かったですね〜三池ワールド炸裂でファンとしては大満足でした。
ブッキーを観にいったのに、ブッキー以外のキャラが際立っていて、それでも満足できたという…ミュージカル調だし、アニメもありで、盛りだくさんな内容でしたね。
トラバお返しさせて下さいね。
2012/7/14(土) 午後 8:35
近所のシネコン最終日に何とか間に合いました〜超楽しかった〜ヽ(´▽`)/もう終わりだなんて淋しい…
どのキャラもどの選曲もどの笑いどころもどのアクションもツボで、そう言えばヒデキのファンでしたの〜♪
TBさせて頂きました↓
2012/7/14(土) 午後 9:06
なみぺーさん>ミュージカルで映画が好きになったところもあるので、歌って踊る映画はお気に入りです。懐メロソングが郷愁をそそるというところも大きいです。
2012/7/14(土) 午後 10:58
沙粧さん>ヒデキのファンでしたか。新御三家の一人ですが、「ヤングマン」などで大人気でしたね。どちらかというと、郷の歌は好きでしたが(「哀愁のカサブランカ」「ゴールドフィンガー99」)。
2012/7/14(土) 午後 11:00
先輩が興奮しているのもよくわかります。(笑)
「これぞミュージカル」なんですよね、音楽で時代、性格分け、踊りも70年代アイドルの踊りと歌と踊りで、お笑いの話でも楽しめちゃうんのは、「ミュージカルでの成功」ですね。
TBお返しします。
[ ひろちゃん2001 ]
2013/4/12(金) 午後 8:45
ひろちゃん>これは、異色のミュージカル。
日本でもこんなのができるというのを見せてくれました。
タイトルで引いてしまう一般の大人も多かったで賞が、見た人は気に入ったはず。
2013/4/12(金) 午後 9:00
ここまでやってくれると清々しい。大笑いでしたよ。久しぶりに映画の楽しさを味わった気がしました。TBさせてくださいね。
2013/5/15(水) 午後 10:38
シーラカンスさん>懐かしい歌が次々と・・・。
おっさんの高校生や、裏女番長、何と言っても「ガム子」ですね。
堪能しました。
2013/5/15(水) 午後 11:03
fpdさん、笑えましたよ。
三池監督作品でしたから、ドキドキしながら観たのですが…。
脇役が最高に良い仕事してましたね。
ガムコと岩清水が最高でした(^◇^)
あと、ヤサぐれた余貴美子さんも良かったですわ^^
2013/11/25(月) 午前 11:21
ジーナさん>劇場で見た後、もう一度見たくなりDVDでも見ました。
妻夫木の歌が始まると、懐かしさがよみがえります。
余貴美子も疲れた中年女を演じるとぴか一ですね(笑)。
2013/11/25(月) 午前 11:25