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fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
★「9月1日から「はてな」ブログに移りました。https://fpd.hatenablog.com/

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小林聡美の映画出演はしばらくぶりに見た。
紙の月」では、銀行に25年勤務のベテラン行員・ 隅より子役だが、支店長や上司は、人事で数年ごとに変わるが、支店に長年勤務していると、お局か主のような存在。新任の支店長や次長たちにとっては目の上のたんこぶ。やりにくくて仕方がないことだろう。言葉も遠慮がちになってしまう。事実上、支店を仕切っているような存在だからだ。
 
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                  「梨花さん、信号、渡るの?渡らないの?」
 
若手の女子行員などは、このベテラン女子行員が、厳しくするので、空気もピリピリ・ムード。支店長などの責任者は、若手行員が中心となって、ハツラツとした職場にして、新陳代謝を図りたいと思う。当然のことだろう。
 
そこで、勤続の長い女子行員には、転勤辞令を出して、体よく退社を促す。
ついに、隅より子にも、引導を渡すべく、次長が別室に呼び、別の支店の庶務(閑職といわれる)行きの人事を言い渡す。几帳面を絵に書いたような隅より子は納得ができず、「業績不振からか」「(うるさいから)追放か」と抵抗する。
 
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行内には、隅より子が転勤(ということは、退社)の噂が広まる。
隅より子とたまたま昼食を共にした梨花(宮沢りえ)は、隅より子が退社(退職)するものと思い「お疲れ様でした」と、先走って言うのだが・・・。
 
そう簡単に、「はい、そうですか」と退社(転勤)を受け入れるわけはなかった!
支店における重大な前代未聞の事件が起こった後、新たな支店長などの幹部が、行員に檄を飛ばすシーンがあるが、熱心に聞き入る隅より子の顔がそこにはあった!!!
 
・・・
窓口係(大島優子)の度重なる(意図的とも思える)ミスを、かねてから目をつけていた隅より子。動かぬ証拠を固めてから追求に乗り出す慎重さ。梨花もどうも様子がおかしい。キャビネットにあるべき証書がない。何かある、と感づく隅。
 
時折、自席から梨花の方を見やる隅の表情も怖い。
午前中、周りの行員に「梨花さんはどこ?」と徐々に追い詰めていくところも緊張が走る。
 
ついに、梨花と隅の全面対決の時がくる・・・。
どちらが勝者となるのか。「自分が惨めに思える」というのはどちらか。
 
梨花の”大博打”のような言葉が一瞬、飛び出すのだが・・・。
次の瞬間、「あっ」と言わせる予想外の展開に・・・。
 
小林聡美の、いかにもベテランという、冷たそうで感情を表に出さず、自分の仕事を忠実にこなすが、いちいちの指摘が鋭い。一点の曇りも許さない、という態度が怖い。既にこの映画を見ている、のびたさんは、「小林聡美の演技が素晴らしい。(日本アカデミー賞の)助演女優賞は間違いない」と太鼓判だったが、まったく同感だ。
 
・・・
イメージ 4小林聡美を映画で初めて見たのは、お気に入りの
かもめ食堂」(2006)だった。
 
この映画での料理作りは、いかにもうまそうで、印象に残る。CMでも、食パンにバターを塗って・・というのがあるが、美味しそうに料理を作る・・・というイメージが強い。
 
ところが、「紙の月」の小林聡美は、明るさは微塵もない。
陰湿ささえ漂わせ、じわじわと攻めて来るのだから、まるで、あのキャッシー・ベイツ(「ミザリー」)かルイーズ・フレッチャー(「カッコーの巣の上で」の看護婦長)並みだ。恐れ入りました(笑)。
 
主な出演作品:(近年の6作品のみ鑑賞、後日デビュー作鑑賞)
転校生(1982年、松竹) - 斉藤一美役 ★★
「廃市」(1984年、ATG) - 貝原安子役
「さびしんぼう」(1985年、東宝) - 雨野ユキミ役
「彼のオートバイ、彼女の島」(1986年、東宝)
「恋する女たち」(1986年、東宝) - 大江絹子役
「永遠の1/2」(1987年、東宝) - ぼくの妹役
「パッセンジャー 過ぎ去りし日々」(1987年、松竹) - 吉本育美役
「グリーンレクイエム」(1989年、東北新社) - 井上和子役
「北京的西瓜」(1989年、松竹)
「ゴジラvsモスラ」(1992年、東宝) - 手塚雅子役
「てなもんや商社」(1998年、松竹) - ひかり役
「キリコの風景」(1998年、日活) - 霧子役
「スイート・スイート・ゴースト」(2000年、日活) - 近所のお姉さん役
「竜馬の妻とその夫と愛人」(2002年、東宝) - きみえ役
「トレジャー・プラネット」(2003年、ブエナビスタ) - アメリア役(吹き替え版)
理由(2004年、アスミック・エース) - 北畠敦子役 ★★
かもめ食堂(2006年、メディアスーツ) - サチエ役 ☆☆☆☆
めがね(2007年、日活) - タエコ役 ☆☆☆
ガマの油(2009年、ファントム・フィルム) - 輝美役 ★★
「プール」(2009年、スールキートス) - 京子役
マザーウォーター(2010年、スールキートス) - セツコ役 ★★
東京オアシス(2011年、スールキートス) - トウコ役 ★★
紙の月(2014年、松竹) - 隅より子役   ☆☆☆☆
 
 
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    MARUMAさん>怖い存在で、なかなか味わいがありました。

    fpd

    2014/11/16(日) 午後 7:14

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    名前を出して頂き、恐縮です。
    本作品に於いて、宮沢りえが主演女優賞、小林聡美が助演女優賞といきたいところです。
    二人とも素晴らしくて、対決シークエンスは、何が起こるかハラハラドキドキ。
    梨花の大博打の一言に、心動かされそうな一瞬も、見逃せませんでしたね。
    小林聡美は大林宣彦監督の、『転校生』から既に凄いと思ってました。
    こちらの記事にもTBさせて下さいね。

    出木杉のびた

    2014/11/16(日) 午後 8:21

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    のびたさん>主演・宮沢りえ、助演・小林聡美・・・と行くとすごいですね。「転校生」は、もうひとつの蓮佛美沙子の方は見ました。

    fpd

    2014/11/16(日) 午後 8:28

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    小林聡美は、「かもめ食堂」の印象がとても強いです。
    この記事の写真の彼女は、やや年をとった印象です。
    「かもめ…」から8年ですから、当然と言えば当然ですが。

    fpdさんが何度もこの映画のことを記事にされますので、
    益々見たい気持ちが強くなっていきます。

    alf's mom

    2014/11/16(日) 午後 9:45

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    デビュー作から見ています。最初からずば抜けてうまいです。
    たとえば『恋する女たち』(1986:大森一樹)は斉藤由貴のデビュー2作目で、小林聡美は脇役で共演しています。決してへたではない斉藤由貴の演技とくらべると月とスッポンぐらいの違いがありました。
    ナイス!&村クリック

    ぴくちゃあ

    2014/11/16(日) 午後 10:50

  • 「紙の月」観ましたよ〜(*^_^*)
    小林聡美の演技が重くて全体のバランスが最後に崩れたような気がします。最後の会議室での重い会話がそうでした。主役を食っちゃったような…
    それまでは、それほど重い会話もなく、宮沢りえは、どちらかというと軽めの演技に見えました。
    軽めの演技はあの次長や大島優子にもありましたが…

    映画「紙の月」は全体のバランスがあまり良くなかったです。確かに内容が2時間枠に収まらないかもしれませんがね。

    作品的にはNHKのドラマの方がわかりやすかったです。残念ながら宮沢りえはNHKドラマの主演女優に勝てなかったようです。

    小林聡美の役はNHKドラマにはない役でしたね。彼女の演技は素晴らしかったです。

    ノブG

    2014/11/17(月) 午前 0:57

  • 日本テレビのベテランの女子アナにも似たような人がいるそうです。

    若い女子アナのミスを厳しく追及して最終的に辞めていった人が何人も。

    しかし遂にそのベテランにも退社の時が…。

    誰も助け舟を出さなかったそうで。

    怖い女性は自分自身も追い詰めてゆきますね〜。

    小林聡美の役の怖さは観てなくても実感出来ますよ

    ギドラキュラ

    2014/11/17(月) 午前 4:09

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    alf.momさん>小林聡美は、すごかったです。

    宮沢りえも小林聡美も、役柄に合わせて、表情、メイク(やつれた表情など)をしていますから、素顔が老けているかはまた別かもしれませんね。あえて醜くしているようでした。

    テレビで見た宮沢りえは、この映画とは違って若々しかったです。

    fpd

    2014/11/17(月) 午前 5:08

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    ぴくちゃあさん>小林聡美は、日常的な変哲もない穏やかな雰囲気のシーンでうまいですね。

    「マザー・ウォーター」は映画はイマイチでしたが、バーのカウンターでの加瀬亮との会話など。

    ナイス&村クリック感謝。

    fpd

    2014/11/17(月) 午前 5:12

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    ノブGさん>実際のところ、主人公の役は、テレビドラマの原田知世が、魅力的すぎましたね。宮沢りえに優っていたようです。

    ドラマを見てしまていると、石橋蓮司の役や、痴呆症の女性などが、簡単に描かれているだけで物足りなかったです。

    一番感じたのは、夫ですね。光石研のような、空気も読めないねちっこさがなかったです(笑)。

    fpd

    2014/11/17(月) 午前 5:18

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    ギドラキュラさん>こういうケースはどの職場でもありますね。

    何十年もいる女性社員の、いじめにも似た厳しさ・・・。
    その人が辞めるかもしれないと聞いて、周りはホッとするという雰囲気になるんでしょうが、この映画はそうはいきませんでした(笑)。

    fpd

    2014/11/17(月) 午前 5:20

  • 顔アイコン

    銀行の露骨なベテラン女性社員切りは「花咲舞が黙ってない」でも、描かれていました。
    結局小林聡美演じる隅が…でしたね。
    彼女は「金八先生」当時から見ていますが、あの番組出身で一番女優をしていると思います。

    atts1964

    2014/11/17(月) 午前 11:48

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    > atts1964さん、ベテラン女性社員切りは、よくありますね。

    金八先生では、ほかでは、女優はいませんね(下手な女優はいますが・・・)。

    fpd

    2014/11/17(月) 午後 1:19

  • 『紙の月』の小林聡美を見て、10年ほど前のTVドラマ『すいか』を思い出した。「紙の月」と違いドラマの方では同期(小泉今日子)が横領し逃げる
    たまに横領犯から連絡があり、一緒に海外逃亡をさそわれたりするが、、、、。
    「紙の月」と違い、緊張感のないドラマなんですが、視聴率もかなり悪かったらしいが、いいドラマだったんですよ。
    小林だけじゃなく共演者もみんなよかった。
    またあんなドラマ作ってくれないかなぁ

    [ おいちゃん ]

    2014/11/29(土) 午前 3:26

  • 顔アイコン

    おいちゃん>「すいか」なんていうドラマがありましたか。

    小林聡美、大島優子がよかったですね。

    「紙の月」(NHKドラマ、全5話、2014年1月放送)も良かったです。主演の原田知世が美人過ぎでしたが・・・。

    fpd

    2014/11/29(土) 午後 2:00

  • 顔アイコン

    NHKの方、私も観てました。尺が長い分、映画よりそれぞれの人物描写ふかく、私はTvの方を評価しますね

    [ おいちゃん ]

    2014/11/30(日) 午後 4:56

  • 顔アイコン

    おいちゃん>TVドラマでは、旦那とか、得意先の老人、痴呆症の老人、そのほか人物描写が細かく描かれていました。

    映画では2時間の枠でコンパクトでした。新たなキャラ(銀行女子行員)の追加は良かったです。

    fpd

    2014/11/30(日) 午後 5:14

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    私も小林の記事を書いたのでTBします。

    [ ひろちゃん2001 ]

    2015/6/17(水) 午後 8:32

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    ひろちゃん>TBありがとうございます。

    fpd

    2015/6/17(水) 午後 8:39

  • 顔アイコン

    小林聡美は、よかったですが賞には入らなかったのですね。
    残念です。

    ギャラさん

    2016/3/1(火) 午前 11:30

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