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映画「生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言」(1985、ATG)を見た。
かなり長いタイトル。姉の倍賞千恵子が、日本の家族を支えるしっかりものの女性を演じているのに対して、倍賞美津子は、どちらかといえば野性的で、バイタリティのある女性像を体現している。
松竹大船撮影所の森崎東が、監督デビュー作「喜劇 女は度胸」以来のヒロイン女優倍賞美津子を主演に、日本アート・シアター・ギルド(ATG)が配給した喜劇映画。
主演の倍賞美津子が、第9回日本アカデミー賞で「恋文」「友よ、静かに瞑れ」とともに、第59回キネマ旬報ベスト・テンと第40回毎日映画コンクールでいずれも「恋文」とともに、それぞれ最優秀主演女優賞を獲得した。
この映画は、長年DVD化はされていなかったが2012年(平成24年)初DVD化された。現在はビデオレンタル店で見ることができる。1996年(平成8年)3月8日、東映ビデオがVHSとしてリリースされていた。
映画評論家・橋本勝は本作について「原発で働く”原発ジプシー”と、東南アジアから日本への出稼ぎ女性”じゃぱゆきさん”」という「現代日本の底によどむ問題をあぶり出す」「たいへん重要な作品」であり「浮ついた喜劇ではない、現代日本の闇を果敢に告発している恐怖劇といった趣があります」と評している(Wiki)。
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(ストーリー)
バーバラ(倍賞美津子)は15年ほどむかし、19歳のときにコザ暴動(注:1970年(昭和45年)12月20日未明アメリカ施政権下の沖縄のコザ市(現在の沖縄県沖縄市)で発生したアメリカ軍車両および施設に対する焼き討ち事件)で沖縄をはなれたヌードダンサー。その恋人の宮里(原田芳雄)は、原子力発電所の定期検査にたずさわる、いわゆる原発ジプシーだが、今は暴力団の手先になっている。
バーバラは、元教師の野呂(平田満)と一緒に旅に出て、久しぶりに福井県を訪れた。この地で彼女は、昔なじみのアイコ(上原由恵)と再会。アイコは頭の弱い娼婦で、「アイちゃんですよ。ご飯食べた?」が口癖。足抜けをはかったために、ヤクザに追われている。そんなアイコには、原発で働く安次(泉谷しげる)という恋人がいたが、死んでしまったという。
ところが安次の墓に出向いたバーバラと野呂は、実は安次が生きていることを知る。安次は、原発事故で放射能を浴び、事故の詳しいことを知っていることがばれるのを恐れて、死んだふりをしていたらしい。アイコと安次は「じゃぱゆきさん」マリアとともに逃亡をはかるが、暴力団に見つかり、殺されてしまう。
アイコ殺しの罪を着せられそうになったのが宮里。
しかし宮里は反発し、暴力団員戸張(小林稔侍)を猟銃で射殺する。
バーバラたちは、事情を知ったため危険にさらされたマリアをフィリピンに帰してやろうと、密航を企てた。それを阻止しようと、暴力団や、悪徳刑事の鎧(よろい、梅宮辰夫)が港にやってくる。撃たれて息を引き取った宮里にかわって、バーバラは猟銃をぶっ放し、悪漢たちを退治する。
結局マリアの乗った船は、船長の真志城亀吉(殿山泰司)が油を積まなかったために止まってしまったが、最終的に彼女はフィリピンに送還されることになった。船上からバーバラの姿を見つけたマリアは「あふれる情熱、みなぎる若さ、協同一致団結、ファイト!」と呼びかける。この「〜ファイト!」というのは、ヌードダンサー仲間の掛け声だった(Wikiより)。
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この映画は、ドサ回りのダンサーの実態を描いているが、原子力発電(原発)の放射能の危険性を根底に描いているようだ。
主人公のバーバラは、たった一人のダンサーで、行く先々で同業のダンサー仲間と組むことはあるが、それぞれの場所で”箱”(ステージ)を紹介してもらう、いわばジプシーのような生活。バーバラのセリフに「”箱”だけ紹介してもらえば、あと寝るところは駅の待合室や、台所の土間にゴザ敷いて寝たり…」といった生活だ。
バーバラの恋人が原発の定期検査を行っている男で、国の原発施設の建設は、住民が少ない地域が選ばれているとして「万一事故が起こっても補償額が少なくて済む」などというセリフがある。
この映画が公開された1年後の1986年4月26日1時23分にソビエト連邦(現:ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で原子力事故が起こっている。後に決められた国際原子力事象評価尺度 (INES) の最悪のレベル7(深刻な事故)に分類され、世界で最悪の原子力発電所事故の一つとされている。
事故原因は、原子炉運用ルールの不徹底のほか、行政当局による事故の隠蔽、高レベル放射線により遠隔操作の機械が急激に大破・故障し、原子炉の暴走を食い止めるために数多くの人員が投入された事などとみられる。
人的被害は人類史上最悪といわれ、現在に至るまで、原子力事故の典型例として各種メディアで頻繁に引用されている事故。2011年3月11日の東日本大震災の原発の放射能問題も考えると、30数年前に放射能事故の可能性を予見していたとも言える。
1980年代の時代背景を思い出させる映画でもあり、一部不適切な表現もあるがそのままにしているという冒頭の但し書きもあった。警察官を”ポリ公”と呼んだり…笑。
主な出演者:
生きているうちが花、死んだらそれまで…は共感できる(笑)。
★★
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ありがとうございました






凄いタイトルだけど、すごく納得できる言葉です。
面白そうな映画ですね^〜
見てみたいわぁ〜〜〜
☆オールポチ☆
2019/2/2(土) 午前 9:35
> レイさん、タイトルが面白いですね♪
☆オールポチ☆感謝。
2019/2/2(土) 午前 11:30
タイトルだけは知ってますが、内容は全く知りませんでした(>_<)
スゴイですね、現代を予見している映画ですよね。
2019/2/2(土) 午後 0:42
> Genaさん、社会性のある映画でした。
2019/2/2(土) 午後 0:48
さくらのねいちゃんじゃなかった?しかし長いタイトルだなぁ〜、、”生き花”で良いですか??それじゃ”生け花”と鼻の差??((´∀`))
2019/2/2(土) 午後 2:23
> guchさん、妹の方も今では、おばあちゃん役が多いですね♪(笑)。
2019/2/2(土) 午後 2:27
これはすごい題名ですね。
昔の映画で、全く知りませんでした。
いつか、見る機会があると良いなあ。
2019/2/2(土) 午後 4:46
> 浮遊人さん、これはなかなか時代を先取りした映画でした。
2019/2/2(土) 午後 5:18
同じ姉妹でも、見た目も雰囲気も違いますね〜!
どちらもそれの魅力がありますが、この役はやはり妹さんの美津子さんのイメージですね。
本当、タイトルがユニークで印象に残ります、
2019/2/3(日) 午後 2:16
筋書きを読むと、まさに時代を先取りした社会映画ですね。
また、劇場公開してほしい。
2019/2/3(日) 午後 5:13
> ゆうちゃん、タイプが異なりますね♪
この映画には倍賞美津子ですね。
2019/2/3(日) 午後 6:14
> 浮遊人さん,そうですね、先見性がありましたね。
2019/2/3(日) 午後 10:08
けっこう面白そう!
2019/2/3(日) 午後 11:25
> MARUMAさん、まあまあ面白いです♪
2019/2/3(日) 午後 11:29
封切りで見ています。
森崎東監督作品は骨太ではあるけど、いつもゴチャゴチャしていて、まとまりがつかない傾向があります。
『黒木太郎の愛と冒険』(1977)のロケ現場にお邪魔して以来、応援はしていたのですが、、、。
ナイス!&村クリック
2019/2/7(木) 午後 6:43
> ぴくちゃあさん、時々、コメディでは面白い作品がありますが・・・。
ナイス&クリック官舎。
2019/2/7(木) 午後 7:52