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「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」(原題:DARKEST HOUR、2017、2018年3月30日公開)を見た。
ゲイリー・オールドマンが特殊メイクによって、英国の首相ウィンストン・チャーチルになりきり、第90回アカデミー賞主演男優賞に輝いた歴史ドラマ。ゲイリー・オールドマンが全く別人のような、でっぷりとした風貌で、葉巻を吸う姿は、写真などで知るチャーチルそのもの。チャーチルの特殊メイクを担当した日本人のヘアメイク・アーティスト・辻一弘がメイク・ヘアスタイリング賞を受賞。
第二次世界大戦時の閣議記録を元に、チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの27日間が描かれる。チャーチルの妻クレメンティーンに扮するのはクリスティン・スコット・トーマス。 ・・・
1940年5月、第二次世界大戦初期。
ヒトラー率いるナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。 内閣不信任決議が出されたチェンバレン首相(ジョン・ハート)の後任として、外相のハリファックス(スティーヴン・ディレイン)が最適任者だという声があがるが、本人はこれを固辞。
そこで、国民からの人気は高いが、たび重なる失策から政党内の “嫌われ者”であったウィンストン・チャーチル(ゲイリー・オールドマン)に白羽の矢が立つ。
朝から酒をたしなむ変わり者の夫を叱咤激励する妻クレメンティーン(クリスティン・スコット・トーマス)や、気難しくもウィットとユーモアに富んだチャーチルの言葉をタイピングする秘書エリザベス(リリー・ジェームズ)のサポートを受けながら、国難に陥ったイギリスの新首相に就任したチャーチルは、ドイツとの和平交渉をすすめるチェンバレンとハリファックスらに陰口を叩かれながらも「決して屈しない」と徹底抗戦を誓う。
そんななか、ドイツ軍に追い込まれた英国軍は、フランス・ダンケルクの海岸まで撤退し孤立状態となっていた。30万人もの兵士が包囲され、救出するすべがない。ならば彼ら兵士を救うべく船をダンケルクへ向かわせるのだ、大型船はもちろん、ボートや小型船など民間の船もすべて召集。こうしてダイナモ作戦が実行された。 日に日にナチス・ドイツの勢いは増す一方で、英国にも上陸の危機が迫る。 ヒトラーに屈するのか、それとも戦うのか。ヨーロッパのみならず世界の運命がチャーチルの手に委ねられた。日々悩み、葛藤するチャーチル。
そんな彼の姿に、就任当初はチャーチルに対して懐疑的だった英国王ジョージ6世も心を開き、二人は絆を育む。ジョージのアドバイスは、市民の声を直接聞いたほうがいいというものだった。
地下鉄で市民と対話するチャーチル。
そこで、護衛もつけずに、一人で、初めて地下鉄に乗る。
乗客はチャーチルに気づくが、チャーチルは、周りの乗客のひとりひとりの名前を聞き、将来についてどう思うかを聞き出す。とりわけ、ナチス・ドイツがせめて来た時に、和平条約を突きつけてきた時に相手の条件を飲むか、だが、断じて戦うべきだというのが市民の一致した意見だった。
そして臨時に議会を招集して演説をする。そしてチャーチルは歴史的決断を下すのだった。
・・・
”ダンケルクの撤退”については映画「ダンケルク」(2017)で詳しく描かれている。
英国王ジョージ6世は「英国王のスピーチ」(2010)でコリン・ファースが演じている。歴史的な事象をそれぞれの断面で描いているが、すべてが繋がっている。
記者団のカメラに対してチャーチルがVサインを高くかざすシーンがある。
「勝利(Victory)」を意味するVサインは、第二次世界大戦中の連合軍陣営で用いられ、チャーチルのパブリックイメージとして定着。ただ女性秘書のエリザベスが新聞に掲載されたVサインを見て、チャーチルに進言する。手のひらを内側にしたVサインの意味はクソ食らえです、と。チャーチルはそれを知って大笑いをするのだが、それは実話という。
チャーチルといえば葉巻。キューバ産、大きいサイズを好み、ダブルコロナサイズを選んだが、半分までしか吸わなかったという。今では、長さ178ミリ、直径18.65ミリのサイズのものが“チャーチルサイズ”と呼ばれる。
日本映画「小説 吉田学校」(1983)で森繁久彌演じる、恰幅のいい吉田茂首相の葉巻とイメージがダブる。
チャーチルは、朝食にスコッチ、昼食にシャンパン1本、夕食でもう1本。夜はブランデーとポートワイン。「奴には自転車は貸さんね」と劇中で議員に陰口を叩かれているほどの大酒飲み。英国人らしく動物好きと言われ、犬と戯れているシーンがある。チャーチルは、犬はもちろん、猫、馬、鳥など様々な動物を飼い、愛好したと言われている。
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ダイナモ作戦(Operation Dynamo)は、第二次世界大戦のダンケルクの戦いにおいて、1940年5月26日から6月4日にかけて行われた、連合軍の大規模撤退作戦のイギリス側コードネーム。イギリス海軍中将バートラム・ラムゼイが本作戦を計画し、イギリス首相ウィンストン・チャーチルにダイナモ・ルーム(ダイナモすなわち発電機があるドーバー城地下の海軍指揮所の一室) にて概要を説明したことから名づけられた。ダンケルクからの撤退(Dunkirk evacuation)ともいう。
9日間に、860隻の船舶が急遽手配され、331,226名の兵(イギリス軍192,226名、フランス軍139,000名)をフランスのダンケルクから救出。この“ダンケルクの小さな船たち”には、様々な貨物船、漁船、遊覧船および王立救命艇協会の救命艇など、民間の船が緊急徴用され、兵を浜から沖で待つ大型船(主に大型の駆逐艦)へ運んだ。
チャーチルが周りからは嫌われ者だったこと、気が短く、辛辣なことをいい「バスに乗ったこともなく、パンに並んだこともないが、玉子はつくれる」という人物で、大酒飲みでタバコを常に離さなかったことなどがよく描かれていた。
タイピストのエリザベスが机に写真立てを置いていたが、チャーチルが「恋人か」と聞くと「兄です。ダンケルクで死にました」とエリザベス。この時、チャーチルは物思いにふけるようにエリザベスを見ていた。エリザベスの見事なタイプ打ちと、その演技が印象的だった。
チャーチルは、専用トイレに電話を起き、アメリカ大統領(フランクリン・ルーズベルト)にホットラインで電話をかけ相談するシーンもある。航空機などの貸出を依頼するが、馬は貸すというのだが・・・笑。
イギリス国王がお忍びで、首相の自宅を突然夜訪問するというのは、お国柄か、日本では考えられない。
最初から最後まで、チャーチルという人物を描ききった映画という印象。
ゲイリー・オールドマンの役作りおそるべし。
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ありがとうございました



おはよう(*´▽`*)
私もこの映画観始めたのですが途中で用事が出来て中断したままです。
続きをみることにします。
2019/6/23(日) 午前 8:46
> レイさん、家では中断、休憩ができるからいいですね♪(笑)。
2019/6/23(日) 午前 9:07
この映画は観たかったけど、上映されませんでした(-_-;)
ゲイリーがチャーチルに成りきってましたか^^
来年ぐらいにスカパー!で放送されるかな?
2019/6/23(日) 午前 10:05
ゲイリー⋅オールドマンに感動しました。
[ 熊本ミノル ]
2019/6/23(日) 午前 10:51
おお〜こりゃ力の入り度☆☆☆☆な記事じゃないですか?休み明けは調子が良い??((´∀`))、、でも正直途中のノルマンディ沖あたりで舟漕ぎませんでした?
2019/6/23(日) 午後 0:50
> Genaさん,スカパー!の登場もまもなくでしょう♪
2019/6/23(日) 午後 1:04
> 熊本ミノルさん、口は悪いですが、なかなか人間味がありました♪
2019/6/23(日) 午後 1:05
> guchさん、舟は編まず、漕がず、最後まで(笑)。
2019/6/23(日) 午後 1:06
人間;:チャーチルも良かったですが、やはりメイクが凄かったですよね。
TBお願いします。
2019/6/23(日) 午後 7:59
最近、第二次世界大戦の英国側からの作品が多いですね。
2019/6/23(日) 午後 10:29
> atts1964さん、メイクは驚きですね♪
TBありがとうございます♪
2019/6/23(日) 午後 11:33
> ぴくちゃあさん、最近の傾向のようですね♪
2019/6/23(日) 午後 11:34
実話を重宝するfpdさん好みの作品ですね♪
実話をそのまま描くのではなく素晴らしく脚色したのが傑作なのですが(笑)
2019/6/24(月) 午前 3:48
> ギドラさん、実話で面白くない場合も多いですね(「15時17分、パリ行き」のように。笑)。
2019/6/24(月) 午前 8:04
地下鉄のシーンが良いのですが、あそこだけがウソっぽいのも事実、、、ハリウッドの良さであり(エンターテインメント!)、悪癖、、、Ⓦ
[ たっふぃー ]
2019/6/24(月) 午後 2:22
> たっふぃーさん、市民の声を聞くと、地下鉄へ・・・笑。脚色もほどほどに・・・。
メイクで賞を取るなどなどしましたが、日本では映画はあまりヒット人しなかったような・・・。
2019/6/24(月) 午後 4:30
メイクの妙技?
2019/6/24(月) 午後 8:33
> MARUMAさん、メイクに何十時間もかけているようです♪
2019/6/24(月) 午後 8:59