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fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
★「9月1日から「はてな」ブログに移りました。https://fpd.hatenablog.com/

書庫▶洋画1970〜00年代

映画スクラップ帖の中心的な時代、1970年代のリアルタイムで見た映画を取り上げています。ほとんど1970年代当時に見ただけの映画が多く、多くは、簡単メモをベースに、周辺情報を追加で紹介。

一番気合が入っている時代ではあります(笑)。
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イメージ 4007シリーズ第12作目の「007/ユア・アイズ・オンリー」(原題:For Your Eyes Only、1981)を見た(再見)。タイトルの意味は「読後焼却すべし(字幕も)テレビの「スパイ大作戦」で「なお、このテープは自動的消滅する」と言うのがあが、機密文書であることから「君が読んだら他人の眼に触れないように、焼いて捨てよ」と言う意味。

3代目ボンドのロジャー・ムーア作品は、「死ぬのは奴らだ」(1973)「黄金銃を持つ男」(1974)「私を愛したスパイ」(1977)「ムーン・レイカー」(1979)と続き5作目。このあと「オクトパシー」(1983)「美しき獲物たち」(1985)まで続いた。
 
出演はロジャー・ムーアトポル、キャロル・ブーケ(ボンド・ガール)リン・ホリー・ジョンソンジュリアン・グローヴァー、カサンドラ・ハリス、ジル・ベネット、マイケル・ゴザード、ジョン・ワイマン、ステファン・カリファなど。
 
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・・・
ボンド亡き妻、テレサ(1969年没)の墓参りをするところから始まる。
ヘリコプターでロンドンに向かうボンドに、突然パイロットが気を失い、ヘリコプターは遠隔操作される。これを操っていたのは、国際テロ組織スペクターのブロフェルド。白猫の頭をナデナデしているが顔は見せない。

ボンドはヘリコプターのリモコン操作ができないようにして自身で操縦し、ビルの屋上にいるブロフェルドに近づかせると、彼の乗っている車椅子をヘリコプターで支え、下の煙突へ彼を落としま
 
ギリシャ・コルフ島沖イオニア海で、イギリスの情報収集船が沈没してしまうという事故が起き、船に積まれていたATAC(超低周発信機)を引き上げる作業を、イギリス海軍情報部は、海軍退役将校で海洋考古学者であるティモシー・ハブロック卿に依頼した。
 
ATACは、原子力潜水艦からのミサイル攻撃を目的地に誘導するトップ・シークレット東側に渡れば、軍事バランスが逆転するのは明らか。しかし、ハブロックの一人娘で、潜水のベテラン、メリナ(キャロル・ブーケ)が、両親に協力しようと訪れた時、水上機でやってきた何者かによってハブロック夫妻が銃撃された。

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惨殺された両親の復讐を決意するメリナ。やがて、この事件解決を命じられたジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)が、犯人とみられるパイロット、ゴンザレス(ステファン・カリファ)を調査するためマドリッドヘ飛んだ。
 
しかし、ゴンザレスは、メリナの復讐の矢のもとに絶命し、ボンドは、殺し屋ロック(マイケル・ゴザード)にひきいられた一団に命を狙われる。ゴンザレスもこの一味の一人だったのだ。
 
ロンドンに帰ったボンドは、ロックの身許を調べ、彼が北イタリアのスキー・リゾート、コルチナ・ダンペッツォにいることをつきとめる。
 
現地に向かったボンドは、そこでギリシア人富豪クリスタトス(ジュリアン・グローヴァー)に会い、殺し屋が彼の商売敵であるコロンボの手下だということを知。彼は、美少女ビビ(リン・ホリー・ジョンソン)のパトロンで、次期冬期オリンピックのフィギュア種目で彼女に金メダルを取らせようと特訓させていた。
 
コルチナヘは、メリナも来ていたが、彼女は、ロックの配下の殺し屋たちに命を狙われボンドに救われた。やがて、ボンドとメリナは、コルフ島に行き、そこでボンドは、クリスタトスのビジネス上のライバル、密輸業者のコロンボ(トポル)に会った。
 
コロンボから、クリスタトスがATACをソ連に売ろうとしていることを聞いたボンドはメリナと共に海底を探作し、ATACを発見。しかし、浮上した二人をクリスタトス一味が襲いATACは奪われてしまった。
 
二人はコロンボの応援を得て、クリスタトスのアジトのあるギリシャのメテオラ山ヘと向かった。敵の攻撃をくぐり、山頂に辿りついたボンドら一行はクリスタトスを倒すが、途中コロンボが傷つく。
 
ATACを取り戻す寸前に、しかしやって来たソ連側との間で再び奪い合いがおこる。ボンドはやっと取り戻し、それを断崖から投げ落とした。それを見て、ソ連側はひきあげてゆくのだった。
 
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ボンドはコロンボと協力し、クリスタトスのアジトのあるギリシャのメテオラ山ヘと向かそこは急な崖となっており、容易に登れない。敵の攻撃をくぐり、山頂に辿りついたボンドら一行はクリスタトスを倒す
 
そこへゴゴール将軍がヘリコプターで到着装置を渡すよう要求してくるが、ボンドは装置を崖から落とし、破壊してしまう。そして将軍に対し、デタントという言葉を言。任務終了後、ボンドはサッチャー首相から祝電が来るが、それを無視し、メリナとともに海へ行くのだった
 
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サッチャー首相(そっくりさん)への電話の返事は、電話口にはオウムに任せ、オウムがおぼえているコトバ「キスして」などと返答していたのが笑わせる。

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映画は、カーチェイス、スキーとバイクの追跡劇や、ヘリコプター、爆破などの見せ場も多く、ロジャー・ムーア・ボンド映画7本の中では評価が高い。サー・ロジャー・ムーアはちょうど2年前の2017年5月23日に89歳で亡くなった。



☆☆☆


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キャッチ22」(原題:Catch-221971)を劇場で見て以来数十年ぶりに再見した。
人間の愚かしい戦争をパロディ化しながらも、人間だけが有する豊かな生命力、人間愛を謳い上げた作品。監督は「卒業」のマイク・ニコルズ

1961年に発表されたジョセフ・ヘラーの原作をバック・ヘンリーが脚色、撮影はデイヴィッド・ワトキン音楽はリヒァルト・シュトラウス作曲の「ツァラツストラはかく語りき」が挿入されている。
 
”キャッチ22”の「キャッチ」とは”落とし穴”(字幕)あるいは”ジレンマ”のこと。
軍規22項の運用で、狂気に陥ったものは自ら請願すれば除隊できる。ただし、自分の狂気を意識できる程度ではまだ狂っているとは認められない、としたもの)から来ている。 まさに”盾と矛”の矛盾した状況が様々描かれるブラックコメディ戦争映画で、同じ時期に公開された映画「M★A★S★H(マッシュ)」と比べられることが多い。

堂々巡りの状況(=キャッチ22)での戦争を、混乱した時間軸のなか幻想ともユーモアともつかない独特の筆致で描いた戦記風の物語。 狂気の戦争、戦争の狂気を描く。
 
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パイロットのネイトリー(アーサー・ガーファンクル)の声をイヤホーンに受けたヨサリアン(アラン・アーキン)は、負傷した新兵の射手スノードンの救助に機関銃庫へ向かった。
 
血まみれになってうめく悲惨な光景はヨサリアンの眼瞼に焼きついて、その後何度となく夢に浮かびヨサリアンを悩ました。神経がまいったヨサリアンは、ダニーカ軍医(ジャック・ギルフォード)に交渉して、病気を理由に軍務を免れようとした。
 
しかしこれは失敗した。隊長のキャスカート大佐(マーティン・バルサム)は典型的な職業軍人で、出世欲、名誉欲深く、副官のコーン中佐(バック・ヘンリー)と結託して部下の出撃ノルマをふやし続けた。
 
部下のほうもしたたか者ぞろいで、4回も撃墜されても兵器なオーアや、軍事物資を横流ししてM・M興業なる怪しげなヤミ屋をやっている、マインダーバインダー中尉(ジョン・ヴォイト)らがいた。

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島の野戦病院の看護婦の、中でも色っぽいダチット(ポーラ・プレンティス)や、ドリードル将軍(オーソン・ウェルズ)が同伴してきた婦人将校のグラマーぶりに、味気ない軍隊生活を送るヨサリアンたちの心は千々に乱れるのだった。
 
休暇をローマで過ごしたヨサリアンは、軍に復帰すると数々の奇行で軍規に反抗した。素っ裸で勲章授賞式に出席したり、戦友の葬式にも裸で樹の上から出席したり
 
ある晩、突然基地はドイツ空軍の猛爆撃を受けた。
その爆撃を指揮していたのは、なんと指令塔のマインダーバインダーだった。
エジプト綿の売り先に困って、事もあろうにドイツ軍と取引したのだった。
 
ヨサリアンは怒って隊長、副官を殺そうとしたが失敗した。
謹慎をくらったが抜け出し、ローマに向かったヨサリアンは、戦死したネイトリーの恋人と会ったが、彼女はヨサリアンが犯人だと勘違いして、狂ったように泣き出した。

絶望したヨサリアンはMPに連れ戻された。隊長らは、手に余るヨサリアンを英雄に祭り上げて送還することを考えた。
 
帰国を望むヨサリアンを逆利用して、自分の部隊の功績を宣伝しようというのだ。
気がとがめながらも飛行場に入ったヨサリアンは、突然背後から刺された。

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            背後にいた人間(親友の恋人=右)に刺されるとは・・・。

犯人はネイトリーの恋人だった。
ヨサリアンはうめいて倒れた、入院したヨサリアンの気持はうつ然としていた。
 
戸外ではヨサリアンの栄光の帰国の歓送予行演習の真最中である。
見舞いにきたダンビー少佐(リチャード・ベンジャミン)とタップマン従軍牧師(アンソニー・パーキンス)の話は驚くに十分な事件だった。

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               タップマン従軍牧師(アンソニー・パーキンス)

出撃中に撃墜されて死亡したと思われていたオーアが、ゴムボートでスウェーデンに流れついたというのだ。度重なる墜落は、そのリハーサルだった。「やりやがったな!」ヨサリアンは病院を飛び出して海辺は走った。
 
もちだしたゴムボートで、彼は力一杯こぎ出した。
地中海へ、スウェーデンへ、人間の住んでいるところへと・・・。
 
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イタリアが舞台で、軍人相手の娼婦が多数登場。
オーソン・ウエルズ扮する将軍の情婦を演じるグラマー女性が”足を組みかえるシーン”(あのシャロン・ストーンのシーンよりもエロティック)や、モンロー・ウォークなども兵隊の目を釘付けにするところがおかしい。

戦場という極限状態(戦争は描かれないが)における「正気」と「狂気」のバランスを崩した軍人たちの異常ぶりを描いているところが面白い。

精神の異常をきたした主な軍人たち:
○空軍殊勲賞授与式に丸裸で出席、裸で木に登るもの・・・アラン・アーキン
○パラシュートを売って金儲けを始めるもの・・・ジョン・ヴォイト
○他者の足を引っ張ることしか考えていない将軍・・・オーソン・ウエルズ
○墜落した飛行機の搭乗名簿にのっていたばかりに死人として扱われる軍医…リチャード・ベンジャミン
○年上のイタリア人売春婦に夢中になるもの
○ひたすらに死を恐れ上官の暗殺をくわだてるもの
○卵を7セントで仕入れて5セントで販売する食堂担当者

監督:マイク・ニコルズ
製作:マーティン・ランソホフジョン・キャリー
原作:ジョセフ・ヘラー
脚本:バック・ヘンリー
撮影:デヴィッド・ワトキン
出演:
アラン・アーキン:ヨッサリアン大尉
マーティン・バルサム:カスパート大佐
リチャード・ベンジャミン:ダンビー少佐
アート・ガーファンクル:ネイトリー大尉
アンソニー・パーキンス:従軍牧師タプマン
ジョン・ヴォイト:マイロ・マインダーバインダー中尉
オーソン・ウェルズ:ドリードル将軍
ジャック・ギルフォード:ダニーカ軍医
ボブ・ニューハート:メイジャー・メイジャー少佐
マーティン・シーン:ドブス
ポーラ・プレンティス:ダケット看護婦
バック・ヘンリー:コーン中佐
ボブ・バラバン:オーア大尉
マルセル・ダリオ:娼館の老主
チャールズ・グローディン:アーフィー(アードヴァーク大尉)
オリンピア・カルリージ:ルチアナ
エリザベス・ウィルソン:戦友の母
ノーマン・フェル:トーサー軍曹
セス・アレン:ハングリー・ジョー
ジーナ・ロベール:ネイトリーの彼女
フィリップ・ロス:フィル・ロス医師

☆☆☆☆ (隠れた名作)



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友だちのうちはどこ?」(1987、イラン)を見た。日本での劇場公開は1993年10月23日。その年のキネマ旬報ベスト・テンで8位にランクインした。

友だちのノートを間違って家に持ち帰ってしまった少年が、ノートを返すため友だちの家を探し歩く姿を描いた、子供についての映画。脚本、編集、監督はアッバス・キアロスタミ。1987年のテヘラン映画祭で最優秀監督賞などを授賞。監督の名はイラン国内で不動のものとなり、1989年のロカルノ国際映画祭で五つの賞を総なめにし、イラン映画の水準の高さを世界に示した。

”埋もれた名作”の1本といえるかも知れない。
 
・・・
舞台はイラン北部のコケールという村。
子供たちが賑やかに騒いでいる声が古びたドアの中から聞こえてくる。
そこは小学校のあるクラスだった。先生が5分遅れて入ってくるが、先生は生徒たちの騒ぎに「先生が遅れてきたら、その間に勉強しろ」と喝を入れる。

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一人の生徒、モハマッド・レダ・ネマツァデ(アハマッド・アハマッドプール)が先生(ホダバフシュ・デファイからひどく叱責されている。宿題をノートではない紙に書いてきたからだ。

「何回注意された?」と聞く先生にネマツァデは、か細い声で「3回」とつぶやく。机に頭を埋めて泣くネマツァデ
 
先生は「同じことをもう一度やったら退学だ」と厳しく言う
学校が終わり、ネマツァデの隣に座っていたアハマッド(ババク・アハマッドプール)が家に帰って宿題をやろうとすると、モハマッドのノートを持って帰ってきてしまったのだ。これではモハマッドは退学になってしまう。

返しに行こうとすると母さん(イラン・オリタ)が「宿題をやってからじゃないと遊びに行ってはいけないよ」と言う。
 
アハマッドは「ノートを届けないと、ネマツァデは退学になってしまう」と何度も訴えるが、話を聞かず、「宿題が先だ。その後買い物に行ってもらう」というばかりだ。
 
アハマッド宿題をする気にならずに、隙を見て、ネマツァデのノートを携えて、家を出る。隣村のポシュテにモハマッドは住んでいると聞いている
 
山あり谷ありの道を越えてポシュテには着いたが、モハマッド・レダ・ネマツァデの家がどこにあるかを知らない。ようやくネマツァデのいとこの家がわかったが、そこで尋ねると、ネマツァデはコケール村に行ったという。アハマッドは、また自分の住むコケール村に急いで戻るのだが・・・
 
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映画の舞台になっているのはカスピ海近辺にあるコケールとポシュテの隣り合った村。職業俳優を使わずに撮影をした。子供たちが純朴で、自然の演技がみどころ

本作に始まるコケールを舞台にしたそして人生はつづく(1992)オリーブの林をぬけて(1994)の3作を「コケール・トリロジー英語版)」と呼ぶ。主演した職業俳優ではない子役ババク・アハマッドプールオリーブの林をぬけてにも出演
 
主役の子役であるアハマッド(ババク・アハマッドプールは、クラスメイトの退学の危機を救うために、自分の住むコケールから友だちの家を探し歩くのだが、隣村のポシュテに行くと、そこにはいくつか区があって、住人の誰に聞いても知らないという返事。果たして、アハマッドは無事にノートを届けることが出来るのか・・・?
 
・・・
30年以上前の映画だが、イランの貧しい田舎の風景や、生活ぶりが垣間見える。洗濯といえば、日本の戦後と同じようにたらい桶でゴシゴシ。牛が歩いていたり、鶏や猫の鳴き声が聞こえ、時には暴風雨にさらされて、ドアもガタガタと壊れる始末。木のドアに変えて鉄のドアを買わないかという大工や、リンゴ売りのおばあさんなどもいる。
 
主人公アハマッドのおじいさんも、アハマッドに対しては、厳しいしつけを試みている。おじいさん自身が、子供の頃に親からは「小遣いは週に1度だけで、父親に殴られるのは、週に3回」と近所の仲間に語るのだ。「厳しくされたおかげで、礼儀正しくなった」と。

学校でも家でも、同じことを1回、2回までは言ってその通りにしなかったとしても、3回になると許さない、というのがあるようだ。
 
教室では、毎日宿題があって、ノートへの書き込みを毎日、先生が見てチェックする。宿題をやってこなかった場合は、厳しく問い詰められる。アハマッドは結局、ノートを前日のうちにネマツァデに届けることはできなかった。
 
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                  アハマッド(左)とネマツァデ

当日朝、アハマッドは教室に来るのが遅れたが、先生はまだネマツァデのノートのチェックの前だった。アハマッドは、ネマツァデに「宿題は済ませておいたよ」と言ってノートを渡した。先生が、アハマッドのノート、続いてネマツァデのノートを見て「よく出来ました」のサインをするのだった。
 
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アハマッドが野山を全速力で走るが、現地に着いてみると、5分前に出かけたところだ、などで何度も何度も走る。走る。まるで、バスター・キートンのように。
 
8歳前後の子供たちが、純朴で生き生きしている。戦後まもない頃の映画「二十四の瞳」の子供たちにダブって見えた(笑)。
 
☆☆☆

たっふぃーさんの「子供の印象的な映画ほぼ100本」記事の1本。


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 ミニシアター「ユーロスペース」の1階は花屋。右に劇場入口のエレベーターがある。

きのう12日は、渋谷のミニシアター、ユーロスペースで映画を2本(正確には2・5本)見た。「ドイツ映画祭」が開催中で「マニフェスト」を見るついでに、同時開催中だったロシアの監督アレクサンドル・ソクーロフ特集のうちのドキュメンター映画を2本見た。

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映画は「ヒトラーのためのソナタ」(35mm、1979年制作、公開1989年、9分)と「ペテルブルグ・エレジー」(35mm、1989年、40分)の2本がセットで上映された。

「ヒトラーのためのソナタ」は、実写のドキュメンタリーで、ヒトラーとスターリンの記録映像をもとに構成している。音声がなく、サイレント映画なのかと見ているうちに、9分が過ぎるころ、突然映像が中止になった。
 
何事かと思ってしばらく待つと、映写室からアナウンスがあり「映像に音声が入っていませんでした。申し訳ありませんが、もう一度音声入りで上映させていただきます」だった。次に再開するまでに10分くらい経過した。

客席は10数人だったが、一人だけ、劇場関係者のもとに走って、クレーム?か何か申し入れたようだった。熱心なファン(客)に対して「すみませんでした」だけだった。

ミニシアターに来るくらいの客は純粋な映画ファンが多いようで、文句もなく、音声入り(セリフはなく、音楽のみ)バージョンを見た。
 
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映像の中身は、ナチスの時代のヒトラーの実物の演説や右手を真っ直ぐに上げるポーズで「ジークハイル(ドイツ語:Sieg Heil、”勝利万歳”の意味)と叫ぶ姿や、熱狂的にこれを支持する民衆の姿が映し出される。そうした画面の間に、ヒトラーが、”考える人”のようなポーズが何度か挿入される。
 
静謐(ひつ)さのなかにその犯罪とファシズムの恐怖を浮かび上がらせる映像詩といわれる。音楽はバッハ。説明的要素を一切排した黒い画面に記録映像の数々が映し出される。ヒトラーが小さな子供の頭を撫でたりするシーンもある。記録映画として資料的な価値がある映像かもしれない。

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ペテルブルグ・エレジー」は、ソクーロフの描く家族の肖像ということで、その家族とは世界的バス歌手シャリアピン(1873-1938)の家族。映像は、群衆をカメラは固定して映し出し、誰が主役ということもなく、広い空間(広場か)を行き来する人間を映し出していく。
 
ときおり、パン屋か商店に来る買い物客の姿を延々と移す。
何人かは、カメラ目線でこちらを見るが、またふつうに群衆の中に溶け込んでしまう。映画というよりも、現実の人々の行き交う姿を映していく。
 
アレクサンドル・ソクーロフは、1951年シベリア生まれ。
ロシアを代表する巨匠が、ソ連時代には全作品公開禁止だった。
第一回監督作孤独な声(1978=1987)でロカルノ国際映画祭銅豹賞を受賞。「モレク神(1999)カンヌ国際映画祭最優秀脚本賞。「エルミタージュ幻想(2002)では90分ワンカット撮影に成功した。
 
その後、「ファウスト(2011)でヴェツィア国際映画祭金獅子賞受賞。
フィクションとノンフィクションの枠を超えて40年以上も第一線で旺盛に作品を発表している。映像と音、音楽、役者が一体となり構成される作風は一幅の絵画であり、映画界のみならず、音楽や文学など広い分野にわたり、世界中で高く評価されている。

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この劇場は、地図をコピーして行ったがわかりにくい。急がば回れで、近道を行こうとして円山町(○○○街として有名)をさまよってしまった(笑)。


大きな通りを行けば苦労なく行ける。
はじめて訪問したミニシアターだが、いきなり途中で映像中止の”洗礼”を受けたが、これに懲りずに、いい作品があれば見に行きたい。

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パッセンジャーズ」(原題:Passengers、2008)を見た。
タイトルは飛行機の乗客のこと。全く事前の予備知識無しで見たので正解。サスペンス・タッチで進むが、驚愕の結末という点では「シックス・センス」並みだった。主演は「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウエイ「オペラ座の怪人」「いつか眠りにつく前に」のパトリック・ウイルソン
 
飛行機事故で奇跡的に生還した5人の乗客のカウンセリングを担当するセラピストが、不可解な事態に巻き込まれていく心理サスペンス。

事故に関する事実を証言しながら次々と失踪する生存者たちをめぐり、スリルと謎が複雑に交錯するサスペンスフルなドラマが展開する。
 
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パイロットのミスにより起きた、飛行機墜落事故。
奇跡的に助かった5人の乗客がおり、セラピストのクレア・サマーズアン・ハサウェイ)は生き残った5人の心のケアを任される。さっそく5人のセラピーに取り掛かるクレア。しかし、生存者の1人であるエリック(パトリック・ウィルソン)は「気分は最高」と不自然なほど陽気で、大胆にクレアに言い寄って来る。
 
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さらにエリックはクレアの姉の存在やコーヒーの好みを知っているなど謎めいている。不可解なことはそれだけでなく、事故から毎晩のようにクレアの部屋を訪れる近所の住人トニ夫人(ダイアン・ウィースト)は、クレアの様子を探ろうとしている様子で不信感がぬぐえない。
 
そんな中、生存者の1人が「飛行機が墜落する前、爆発するのを見た」と航空会社の公式見解とくい違う証言をする。すると翌日、その証言をした生存者は姿を消してしまう。
 
それをきっかけに、爆発の事実を思い出した生存者が次々と姿を消してしまう。不審に思ったクレアはその事実を航空会社の代表に言う相手にしてもらえない。
 
事故の原因はパイロットの過失でないのではないか?
航空会社が機体の故障で墜落したことをもみ消すために、記憶を回復した生存者を消しているのではないか?
真実をつかむため動くクレアは、ついに飛行機事故の驚愕の真相にたどりつく・・・。
 
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飛行機の機内で突然の揺れが起こったかと思うと、炎が上がり、墜落してしまう。
胴体着陸で機体はバラバラになり、炎に包まれる。そんな中で生存して動き回る人物がいる。そして、数人の生き残った男女に話を聞くセラピストのクレア・サマーズ。

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クレアが調べていくと、生存者が次々にいなくなるなど、不可解な謎が次々に起こり、ミステリーのように話が進んでいくが、最後にあっと驚くどんでん返しが待っていた!

航空機の事故原因を度重なる整備不良によるものではなく、亡くなったパイロットの操縦ミスとしてもみ消しを図ろうとする会社ぐるみの隠蔽かとクレアは確信するのだが、実は・・・という展開だった。
 
まわりに怪しそうな人物が複数登場してくるのだが、これらの人物も、あとから明らかになっていく。ネタバレになるので、結末は言えないが、「シックス・センス」や「赤いテント」といった映画がこれに近いかもしれない。

アン・ハサウエイは、目がバッチリと大きく、正統派の美人女優と思うが、やや濃いというイメージだったが、この映画では、感情移入ができるほど、なかなか魅力的だ。
 
期待していなかったぶん、面白かった。
 
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