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fpdの「映画スクラップ帖」 (名作に進路を取れ!)
★「9月1日から「はてな」ブログに移りました。https://fpd.hatenablog.com/

書庫▶洋画 '20〜'60年代

この時代は、1969年を除いては、ほとんどがリバイバル、二番館での観賞か、TVの洋画劇場、一部VHS,DVDなどが中心。
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ニュールンベルグ裁判」(原題:Judgment at Nuremberg1961)を再見。
40数年ぶりに見たが、この映画ほど見ごたえのある映画も少ないかもしれない。
3時間の長編。「ドイツのビールはうまい」と判事が語っていたが、いまは納得(笑)。

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連合軍によるナチス・ドイツの戦犯裁判を描いた作品。
ニュールンベルグ裁判は史実であり、その中の歴史的なエッセンスを基に物語を作成し、冷戦下のアメリカの良心という観点から、第二次世界大戦後の世界を描こうとした試みととらえられている

ドイツ側の弁護人を演じたマクシミリアン・シェル第34回アカデミー賞主演男優賞を受賞。スペンサー・トレイシーも熱演ぶりを見せ主演男優賞にノミネートされたほか、モンゴメリー・クリフト助演男優賞ジュディ・ガーランド助演女優賞にそれぞれノミネートされた。そのほか出演俳優の演技高く評価され、映画は脚色賞にも輝いた
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・・・
映画はアメリカの地方裁判所の判事ヘイウッド(スペンサー・トレイシー)が、ニュールンベルク継続裁判の一つのケースの主任判事に任命され、ニュールンベルグに赴く所から始まる。市内の建造物の多くは廃墟のように崩れている。

イメージ 6ヘイウッドが任命された理由は、このケースはドイツの最高クラスの法律家を裁くものであり、特に国際的に高名で敗戦当時はナチの法務大臣であったエルンスト・ヤニング博士(バート・ランカスター)が被告の一人であったので、誰もその裁判の判事になりたがらず、無名で実直なヘイウッド判事にその任務が押し付けられたといういきさつがあった

ヘイウッド判事とニュルンベルクに滞在しているアメリカの軍人たちは、ドイツの伝統とその文化の奥深さに感動。戦後の貧しさの中でも人々は美味しいビールを飲み、酒場では美しい合唱を楽しみ、ピアノやオペラの演奏に心を震わせる。

イメージ 8ヘイウッド判事や、検事を勤めるローソン大佐(リチャード・ウィドマーク)に国家のトップから、裁判を早々に切り上げて、ドイツを味方につけるために厳しい判決をくださないようにという暗黙のプレッシャーがかかってくる。

ローソン大佐を迎え撃つ被告の弁護士ロルフ(マクシミリアン・シェル)は鋭い理論でローソイメージ 7ン大佐の主張を次々に論破していく。ローソン大佐はユダヤ人の強制収容所を解放した自分の経験から、ユダヤ人の連行を文書の上で承認した法律学者を徹底的に裁こうとする。

一方のロルフは「ドイツと独ソ不可侵条約を結んだソ連、虐殺や不法占領を行ったソ連にも戦争責任はないのか。共産主義を抑えるためにヒットラーに同意した英国のチャーチルの戦争責任はどうなのか」と激昂する。

それは、ニュールンベルグ裁判で戦勝国の横暴を黙って耐えなければならなかったドイツ人の無念を代弁していたのである。

裁判の最大の焦点はエルンスト・ヤニング博士がニュルンベルク法の基で犯罪を犯したかどうかであった。ニュルンベルク法はナチが作った法律で、ユダヤ人とドイツ人の交流を犯罪として定義していたのだ
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ヤニング博士は判事として、少女イレーネ・ホフマン(ジュディ・ガーランド)と交際したという罪状でユダヤ人の老人を死刑に、その罪状を否定するイレーネを偽証罪で懲役に課していた。

ヘイウッド判事は人々の予測に反して被告全員に有罪判決を下し、終身刑に課した。ヘイウッド判事の有罪判決はドイツ人もアメリカ人も失望させた。人々は被告はニュルンベルク法に従っただけであり、責められるのは法律そのものだと信じていた。

ロルフは、裁判の終了後、ヘイウッド判事に面と向かい「被告は全員5年以内に無罪放免されるだろう。アメリカ人はきっと近い将来ソ連軍に不法裁判で裁かれるような事態に置かれるかもしれないから、せいぜい心せよ」という言葉を投げかけて去って行く。

また、ヤニング博士の要望で個人として彼と対面したヘイウッド判事は「あなたは有罪だ。なぜならば、イレーネ・ホフマンの裁判に臨む前にあなたは既に有罪判決を決めていたからだ」と述べる。ヤニングはヘイウッドの裁判長としての態度と判決を賞賛した。

・・・
そうそうたる俳優の演技合戦が見どころ。
裁判の被告席4人のうちの一人で、かつて法務大臣も経験したヤ二ング(バート・ランカスター)は、当初、沈黙を貫いていたが、ヤニングの弁護人ハンス・ロルフマクシミリアン・シェル)の正気を失ったようなヒステリックな論理の展開に嫌悪感を抱きついに発言する。

ほかの3人の被告が無罪を主張する中で、もっとも罪が深いのは、自分だと有罪を認めるのだ。バート・ランカスターの重厚ぶりが圧倒する。

ヤ二ングによると「時代背景を理解しなければならない。飢餓がはびこり、自由主義の失われた状況で、国民が何よりも恐れていたのは、きょう、明日への恐れだ。隣人を恐れ、自身を恐れていた。そのことを理解できれば、ヒトラーの台頭もわかるはず」。ヒトラーは「ドイツ人であることを誇るのだ。共産主義、自由主義、ユダヤは悪魔だ」と主張、これらが、過渡期だと信じ、体制に加担してしまったのだという。過渡期と思ったのが日常となってしまったという。

弁護人ロルフの主張は、ヤ二ングを裁くということは、全ドイツ人を裁くことになるというのが論点。ドイツ人の多くは、ユダヤ人への仕打ちは知らなかったという。刑務所にいるヤ二ングがアメリカに帰国する前にヘイウッド判事と面会を希望したのも、数百万人の虐殺について知らなかったと伝えるためだった。

イメージ 4眼光鋭いリチャード・ウィドマークの検事や、夫である将軍を死刑(その判決を下した人物こそヤ二ングだった)にされ未亡人となったベルトホルト夫人を演じるマレーネ・ディートリッヒが当時60歳だが、美貌と貫録を見せているのが印象に残る。

判事を演じたスペンサー・トレーシーは、ベルトホルト夫人に「外国に出るのは2度目の田舎者」というほどの地方の出身で、善良な人物を演じる。

ベルトホルト夫人が所有し、現在は住んでいない家が裁判期間中の宿泊先として提供されるが、使用人も準備されていた。「使用人を3人も使わなければならないほど、私は愚かものかね」というと、「いえ、彼ら(使用人たち)も食べていかなければなりませんから」「そういうことなら」といった会話も冒頭に交わされる。

理不尽に満ちたナチスの大量虐殺の壮絶な映像フィルムが裁判の席で上映されるが、すさまじい。


主な登場人物:
ダン・ヘイウッド/裁判長(元・メイン州判事):スペンサー・トレイシ
■エルンスト・ヤニング/被告(元・法務大臣、判事):バート・ランカスター
タッド・ローソン/検察官(合衆国陸軍法務大佐):リチャード・ウィドマーク
ハンス・ロルフ/弁護人(エルンスト・ヤニング担当):マクシミリアン・シェル
ベルトホルト夫人(カール・ベルトホルト将軍未亡人):マレーネ・ディートリヒ
イレーネ・ホフマン・ウォルナー/証人(“フェルデンシュタイン事件”共同被告):
イメージ 11  ジュディ・ガーランド
ルドルフ・ペーターゼン/証人(断種裁判の犠牲者):モンゴメリー・
  クリフト
■ハリソン・ベイヤーズ/書記官(合衆国陸軍大尉):ウィリアム・シャトナー
マット・メリン将軍(占領軍司令部):アラン・バクスター
バーケット議員(ヘイウッドの友人):エド・ビンズ
フリードリヒ・ホフステッター/被告(元・判事):マーティン・ブラント
エミール・ハーン/被告(元・判事):ウェルナー・クレンペラー
ウェルナー・ランペ/被告(元・判事):トーベン・マイヤー
カール・ヴィーク/証人(元・判事、ヤニングの恩師):ジョン・ウェングラフ
 ほか。

監督:スタンリー・クレーマー
音楽:アーネスト・ゴールド
時間:179分
日本初公開:1961年12月


とにかく、揺さぶられるような”骨太”映画。

☆☆☆☆


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きのうは夜9時から地上波で初放送となる「君の名は。」とBSで「007ロシアより愛をこめて」が放送されていた。どちらも見ているが「007」を見ることにした。

40年ぶりの再見ということになる。
吹き替え版で、ショーン・コネリー=若山源蔵というのがうれしい。
今見ても、やはりボンド・ガールはダニエラ・ビアンキが一番(笑)。

いまさらだが・・・。
■舞台の一つ、オリエント急行は「オリエント急行殺人事件」と同じ蒸気機関車だった。
■美人女性情報員のモノクロ写真をみたボンドが、写真に「From Russia  
with Love」(映画の原題)と書いてマニーペ二―(「M」の秘書)に渡す。
■ボンドが組み立て式狙撃銃を構えた先には、アニタ・エクバーグの看板の絵(「腰抜けアフリカ博士」:CALL ME BWANA1963)があり中央にアニタ・エクバーグの口があるその口から逃げ出してくるターゲットを狙い撃つ。ボンドのセリフ「口は禍の元。」
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■ボンドが飲むコーヒーは「甘さ控えめ」であり、朝は「濃い目」でヨーグルトも。
■ホテルのボーイがボンドの荷物を部屋に運び終わると(チップの催促から)ボンドに気づかせるように「うふん」と咳こむそぶり。ボンドは、胸ポケットから札束の一部をボーイの胸ポケットに押し込む。何気ないしぐさも手慣れたもの。

ストーリー(概略):
犯罪組織「スペクター」は、クラブ諸島の領主ノオ博士(Dr. No)の秘密基地を破壊し、アメリカ月ロケットの軌道妨害を阻止した英国海外情報局の諜報員007ことジェームズ・ボンドショーン・コネリー)への復讐、それもソビエト情報局の美人女性情報員と暗号解読機「レクター」を餌にボンドを「辱めて殺す」ことで両国に泥を塗り外交関係を悪化させ、さらにその機に乗じて解読機を強奪するという、一石三鳥の計画を立案した。

実はスペクターの幹部であるソビエト情報局のクレッブ大佐(ロッテ・レーニャ)は、真相を知らない部下の情報員タチアナ・ロマノヴァ(ダニエラ・ビアンキ)を騙し、暗号解読機を持ってイギリスに亡命するよう、また亡命時にはボンドが連行することが条件だと言うように命令する。

英国海外情報局のトルコ支局長・ケリム(ペドロ・アルメンダリス)からタチアナの亡命要請を受けたボンドは、罠の匂いを感じつつも、トルコイスタンブールに赴いた。しかし、そこにはスペクターの刺客・グラント(ロバート・ショウ)が待っていた・・・

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・・・
グラントは、映画の冒頭で、いきなりジェームズ・ボンドを殺した・・・かに見えたがそれは、ボンドの仮面をつけた実戦訓練の人間だった。訓練で殺されてしまう人間もかわいそうだ。

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              「(アタッシュケースの)開け方を覚えたか?」

アタッシュケースの細工(飛び出しナイフ、催涙ガスなど)などはQの担当。
ボンドに好意を寄せているマニ―ペニーは、ボンドが仕事中に、女性とお遊びしていることにも関心があり、会話を盗み聞きしたりする(笑)。
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列車、ヘリコプター、船と、陸・空・海とボンドのアクションに次ぐアクションは、その後のシリーズでおなじみ。     

列車内の狭いコンパートメントでのボンドとグラントの格闘のアクションは後の映画にも影響を与えたようだ。

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「007」シリーズの中でも、もっとも人気のある”危機一(髪➡)発”(⇒リバイバル時「ロシアより愛をこめて」に改題)作品である。

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              「それ、なんなの?」「いや、何でもない。頑張っているなぁ。」




☆☆☆☆ (For guch's eyes only, ☆☆☆☆☆☆☆=7 stars!)(笑)。


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イメージ 2活弁と楽団付きのサイレント映画上映会である「無声映画上映会」の3本のうちの最後は、サイレント時代の大女優、リリアン・ギッシュ主演「真紅の文字」(原題:
The Scarlet Letter,1926)。

イメージ 4淀川さん流に言えば「サイレントの名作”真紅の文字”。まぁ、すごいですね。リリアン・ギッシュが綺麗でしたね。可憐でかわいいかった。しかも、芯が強いんですね。まぁ、こんな綺麗な人、みたことありませんでした。ぜひこの映画、みてくださいよ。それではまたお会いしましょう。サヨナラ,サヨナラ,サヨナラ♪」。

リリアン・ギッシュ写真)は、19世紀の末期の1893年
10月14日生まれで、亡くなったのは20数年前の1993年2月27日で99歳の生涯だった。D.W.グリフィスの映画「國民の創生」(1915)「イントレランス」(1916)に出演。
1970年にアカデミー名誉賞を受賞。

遺作となったのは1987年の映画「八月の鯨」。
この映画では同じくハリウッド大女優で、人気・実力ともにナンバーワンと言われるベティ・デイヴィス1908年4月5日-1989年10月6日)と共演している。この時ギッシュ94歳、ディヴィス79歳だった!。この映画も見てみたい。

サイレント映画「真紅(しんく)の文字」では、弁士の澤登翠(さわと・みどり)さんが、娘役のリリアン・ギッシュ(当時33歳)、その母親、牧師、その他出演者の声を使い分けている。それが素晴らしい。終わったあとは拍手が鳴り渡った。

澤登さんによると、無声映画上映会のグループのメンバーのひとりに映画評論家の佐藤忠男さんがいるという。この佐藤さんから直接聞いた話として「モスクワのレニングラード(当時)をバスで移動中に、リリアン・ギッシュが偶然バスに乗り合わせていて、”生”のリリアン・ギッシュを目の前でみた」という。いろいろなエピソードがあるようだ。

ストーリー:
安息日の礼拝に遅れてきたお針子のへスターリリアン・ギッシュを諭したことがきっかけで、牧師のアーサーラース・ハンソンは彼女に魅かれるようになる。村の使命でイギリスに渡ることになったアーサー。アーサーは、へスターにイギリスに同行するように求めるが、へスターはそれを拒んだ。

名ばかりとはいえへスターが人妻であることを知ったのだった所在がしれなくなって数年。その夫の留守中にアーサーの子を産んだへスターは、不倫を咎められ、罰として真紅の文字A」の文字が胸にその事実を刻印される。

植民地時代初期、ヘスターが子供の父親の名前を明かさないので、胸に姦通を意味する“A”の文字を縫いつけられたのだ。ナサニエル・ホーソンの原作をもとに、禁じられた恋の物語を描いた作品。

・・・
主人公のヘスターは自分から牧師を誘惑する女性で、これまでギッシュが演じてきた受身の清楚なヒロインとは異なり、積極的に行動するタイプの女性である。「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラのような自立した女性と言える。

植民地時代の保守的で、規律を重んじる清教徒が多いボストンの地では、規律に反するものは、見せしめの罰として最悪の場合は処刑が待っていた。

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              見せしめの刑にされるへスターと飲み物を与える牧師。

板に両手・両足の入るだけの丸い穴があけられてそこに、手足を出し、見世物にとしてさらされたりするのだ。そうした閉鎖的なボストンの町(ロケはカリフォルニア)を描写しつつ、自然の中に自由な匂いも漂わせる。ヘスターと牧師が恋に落ちていくシーンも自然に描かれている

牧師という立場で、地元の民衆からわしたわれていたのだが、人々から、へスターの相手の男の名前を聞き出せと言われて、へスターに「名前を言え」と迫り、それを聞き、牧師に目を向け、視線をそらさないへスターの演技の凄さ。

途中で、数年ぶりに別人のようにヒゲぼうぼうになって現れる夫が、へスターと牧師との関係を知って、どのような仕打ちにでるのか・・・というサスペンス?に満ちた展開もある。

イメージ 5牧師の苦悩と、へスターへの変わらぬ愛の物語であると同時に、牧師の罪の意識の物語でもある。弱さから自分がヘスターの父親だと名乗れず、その罪の意識から自らの体に焼きゴテでA」の文字を刻印するのだった。

・・・
「真紅の文字」は、サイレント期を代表する女優と、サイレント期を代表する監督が、古典を題材にして作った「クラシック名画」である。

リリアン・ギッシュに関しては、今はブログを中止しているポニーイメージ 6
さんが「リリアン・ギッシュ」の記事を2010年にアップしていた。
ポニーさんによると「散り行く花」が傑作でおすすめだという。

リリアン・ギッシュの出演作品
 八月の鯨 (1987)
 くたばれ!ハリウッド (1986)<未>
 ハックルベリー・フィンの大冒(1985)<TVM>
 リリアン・ギッシュの肖像 (1983)<未>
 ハンボーン (1983)
 シン・アイス (1981)<TVM>
 ウエディング (1978)
 危険な旅路 (1967)
 歌声は青空高く (1966)
 消えた拳銃 (1966)
 追跡珍名場面集/ザ・グレート・チェイ (1963)未
 許されざる者 (1959)
 私に殺された男 (1958)
 狩人の夜 (1955)
 蜘蛛の巣 (1955)
 ジェニイの肖像 (1947)
 白昼の決闘 (1946)
 初恋時代 (1945)
 暁の勝利 (1942)<未>
 白鳥 (1930)
 風 (1928)
 アンニー・ローリー (1927)
 真紅の文字 (1926)
 ラ・ボエーム (1926)
 ロモラ (1924)
 ホワイト・シスター (1923)
 嵐の孤児 (1921)
 亭主改造 (1920)
 東への道 (1920)
 スージーの真心 (1919)
 大疑問 (1919)
 散り行く花 (1919)
 幸福の谷 (1919)
 人類の春 (1918)
 偉大なる愛 (1918)
 世界の心 (1918)
 ダフヌと海賊 (1916)
 暴風の後 (1916)
 イントレランス (1916)
 清き心 (1915)
 國民の創生 (1915)
 青春 (1915)
 ホーム・スイート・ホーム (1914)
 アッシリアの遠征 (1913)
 牧場の花 (1912)



☆☆☆


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活動弁士と楽団付きの「澤登翠(さわと・みどり)活弁リサイタル」の2番目の映画は「チャップリンの質屋」(原題:The Pawnshop、1916)。1916年というと大正5年で、チャップリンにとっては、ミューチュアル社における6作目のサイレント映画。100年も前に、今見ても笑わせるドタバタコメディの一級品映画を撮っていたのには驚く。

元々は「チャップリンの番頭」として公開された。
「チャップリンの質屋」は原題に沿った別名。チャップリンが質屋の店員、ヘンリー・バーグマンは質屋の主人 、エドナ・パーヴァイアンスは質屋の娘を演じている。

この映画は、はしごなど小道具を効果的に使用したギャグが多用されている。

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                 時計が分解されてバラバラに・・・。

とくに、客のアルバート・オースチンが目覚まし時計を質屋に持ち込むと、チャップリンが聴診器で診たり、挙句の果てにそれをバラバラに分解してしまう場面が有名であるとされる。

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            「また遅刻か」「いえ、この時計が狂っているのです」

質屋の主人は店員のチャップリンが遅刻したり、仕事をサボるのでクビを言い渡すが、抜け目のないチャップリンは、家に帰ると子供がたくさんいて、とか嘘を言ったり、あの手この手で、仕事をしているふりをしてなんとか店にとどまる。

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               「金魚で貸してくれって・・・」「そうよ」

主人の娘もチャップリンを庇う。客との喧嘩のシーンなど、のちのチャップリンの映画「街の灯」のシーンにも見られるような(たとえば殴りかけてくるとひょいっとうまくかわしてしまうなど)動きも笑わせる。

活弁の澤登さんは、登場人物の声をそれぞれ分けて演じるとともに、ナレーションも入る。22分の短編。

無声映画を単に字幕だけで見るのではなく、弁士(語り部)と生の楽団音楽で聴くのとでは、まるで臨場感が違う。サイレント映画を、活弁付きの映画として多くの人に伝えていく活動は稀少で、価値がある。

3作目は「真紅の文字」(原題:The Scarlet Letter、1926)。
実はこの映画が「弁士付き無声映画鑑賞会」のメインで、87分の映画だが、かの
リリアン・ギッシュ主演の名作である。

(別の記事に続く。)

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映画の誕生は「月世界旅行」から数えて約125年。
初期の頃はサイレント。日本に映画が最初に入ってきたのは神戸。
日本では馴染みがなかった外国映画には解説・説明が必要ということで、活動弁士なる映画ガイド役が登場した。中でも徳川夢声は有名だった。

徳川夢声の活弁はラジオくらいしか聞いたことはないが、テレビの「大正テレビ寄席(よせ)」という番組の司会者、漫談の牧伸二の師匠である牧野周一の講談、漫談の中に、無声映画の徳川夢声などの弁士の話がよく出ていたので知っていた。

映画がトーキーとなって、弁士は活躍の場がなくなったと思っていたが、無声映画鑑賞会なるものもあって、日本だけでなく海外に日本の無声映画も紹介している人達がいることを知って驚いた。

イメージ 2現在の弁士の第一人者である澤登翠(さわと・みどり)さんの弁士による「キートンのセブン・チャンス」を見ること(聴くことが出来たのは幸いだった。

スクリーンの舞台横の机にスタンドライトをつけて、台本もあるのだが、画面を見ながら、登場人物の全てのセリフを一人で担当していた。途中の説明の英語が出るがその説明も一人で担当。声色を変え、その多才ぶり、演技力?には舌を巻く。

・・・
「キートンのセブン・チャンス」はだいぶ以前んテレビでは見たことがあるが、活弁(活動弁士)付きの映画を見るの始めて。

イメージ 8主人公のジミー・シャノンバスター・キートンは若き経営者。だが業績不振で倒産の危機に直面している。共同経営者のビリーと頭を抱えているところに、祖父の遺産相続話が転がり込む。

そこにはたった一つ条件が。27歳の誕生日の午後7時までに結婚していること。その誕生日とはまさしく今日!彼は迷わず意中の女性のもとに駆けつけるのだが・・・。

・・・
ジミー・シャノン(バスター・キートン)には好きな女性メアリー(ルース・ドワイヤー)がいたが、なかなか告白できないでいた。メアリーの家の門の前。ジミーとメアリーが並んでいるが、その間にはメアリー家の子犬がいる。

イメージ 6ジミーがメアリーに「ぼくは君と・・・」と言いかけると、メアリーは「この子(犬)が大きくなるまで」とはぐらかす。次の年、犬も成長している。「僕は君と・・」というと「この子が大きくなるまで」と返事は同じだった。次の時も、そのまた次の時も、ジミーのメアリーへの愛は変わらず、「この子が大きくなるまで」と言われていた。
もう犬は相当大きくなっているのに」と胸の内でつぶやくジミー。

そんな時に、ジミーに700万ドルの遺産相続の話が持ち上がる。
遺書にある条件は、ジミーが27歳の誕生日の夜7時までに、花嫁を見つけ結婚式を挙げることだった。弁護士などがジミーに誕生日はいつ?と聞くと、なんと今日が誕生日。7時を過ぎると遺産はパー。

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             クロークの女性にも断られ・・・。

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               プロポースのリハーサルを繰り返し・・・。


時間との勝負。誰でもいいからと周りにいる女性たちの7人をリストアップ。7回のチャンス映画の原題)があるというわけだ。一人ひとりに「僕と結婚しませんか?」と声をかける。からかっていると思われ相手にされなかったり、笑われたりで、7人の女性にあたったが全て断られてしまう。

弁護士は、これではラチがあかないと、「700万ドルの遺産のある男が花嫁を求む」と新聞に全面広告を打つ。「希望者は、7時までに協会まで来られたし」。

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              新聞広告のことなど知らずに花嫁を待つジミー。
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              いつの間にか、財産目当てに”おばさん”まで。

新聞を見た花嫁希望者が7,000人も教会に押しかける。
神父は、ジミーと花嫁の結婚式をあげるためにいたが、数千人の花嫁を見て、「これは冗談です。全員お引取りをください」といったものだから、候補たちは男(ジミー)に怒り心頭。

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        7,000人の花嫁志願者が”ペテン師”扱いのジミーを追いかける。


逃げるジミーをを手段でどこまでも執拗に追いかけるのだった。
ジミーは、のを越え山を走り、とにかく逃げる。

トム・クルーズの走りよりも凄まじいバスター・キートンの走りはアクションスター並み。山では、岩や石が転がってくるのを交わしながら、とにかく走る。走る。一目散に走る。

一方、メアリーは、ジミーに対して好意を抱いており、召使のものに、ジミーにメモを届けるように伝える。そのメモには、「家で、一日中待っています。メアリー」とあった。

果たして、このメモはジミーの手に渡るのか。
ジミーは、数千人の怒れる花嫁たちから逃れられるのか・・・といった展開。


バスター・キートンは、チャールズ・チャップリン、ハロルド・ロイドと並ぶ三大喜劇王の一人サイレント映画の喜劇王といえばチャップリンの存在が大きい。情に訴えかけるチャップリン作品に対してキートンはドライで、純粋にアクションとタイミングで笑わせることに徹した。本人は絶対に笑わず、笑わない喜劇王とも呼ばれた。単純に見せかけた計算し尽くされた芸は時代を超えた求心力を持つとも言われる。

・・・
弁士の澤登(さわと)さんが、様々な感情の起伏を一人で表現していていた。澤登さんの弁士の様子を時々ちらりと見ていたが、流暢に語っていて小気味良かった。

映画終了後、自らの「澤登翠 活弁リサイタル」開催のPRも兼ねて案内していたが「この場でしか、宣伝できないので、よろしくお願いします」と、恐縮するように、何度もアピールしていた。

新宿・紀伊国屋ホールで12月29日(金)17:30会場(18:00開演)で、あの永遠の女優、リリアン・ギッシュの「真紅の文字」(1926)、「チャップリンの質屋」(1916)「旗本退屈男」(第一回)(1930)の3本の弁士を行うという企画である。楽団「カラード・モノトーン」が演奏を行う。全席指定で、3,000円。

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自分へのクリスマスプレゼントでfpdも参加する。

無声映画鑑賞会の回し者ではないですが、みなさんもどうぞ(笑)。
来年の3月には横浜で、新垣隆さんと澤登翠さんとのコラボによる
映画の企画もあるとか。




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